男だらけの変態異世界冒険譚

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日常編

16 変態異世界学園〜前編〜

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 僕はこの世界の常識や学問を学ぶために学校に通わせられることになった。まさか異世界にも学校なんてモノがあるとは……。
 元いた世界では子供の頃から生粋の引きこもりで不登校を貫いていた僕がまともに学校に通う日が来るとは夢にも思わなかった。
 ホントは行きたくないんだけど、僕は異世界の社会システムや歴史、文化など知らないことがあまりにも多過ぎて正直この世界に適応できていない状況だ。まあ、元いた世界でも社会不適合者だったけど……。
 これから先、今の状態で社会生活を営んでいくのは現実的に難しいだろう。
 ヒビキが入学手続きを済ませると、僕は魔王が経営する私立学校に新入生として受け入れてもらうことになった。
 僕はこの世界の文字が読めないので、特殊学級に在籍されることになったんだけど、特殊学級と言うだけあって周囲の生徒は人外のモノしかいない……。
 僕はあまりファンタジー小説やRPGに馴染みがないので的確な例えかは分からないけど、エルフやドワーフやゴブリンみたいな見た目をした何かよく分からない種族が教室にうじゃうじゃいる。
 教室はとても賑やかで、やかましいと思えるほどに皆は雑談に余念がない。
 入学してから1ヶ月経ったけど、僕は未だ話す相手がいない。元いた世界でボッチだった頃の学生時代を思い出して胃が締め付けられるように痛い。学生時代のトラウマが走馬灯のように僕の頭の中を駆け巡る。こういう時は何も考えず、机に伏せて寝たふりを決め込むのが得策だ。
 しばらくして、チャイムがなった。ホームルーム開始の合図だ。仕方なく、僕は顔を上げた。
 僕が正面を向くのと、教室のドアがスライドしたのはほぼ同時だった。
 担任の教師が眼鏡の位置を直しつつ、教室に入ってくる。
 日直の号令で起立、礼、着席。この辺は異世界でも変わらないんだなぁ……。

「え~、早速だがみんなに転入生を紹介する」

 唐突にそんなことを言われて、生徒が一斉に担任を見ると、ざわめきが教室を包み込んだ。

「あ~、みんな静かに。それじゃ、入ってきなさい」

 担任の声に、クラス全体が入り口のドアに視線を集中させる。クラスメイトたちはどんな種族か、いい奴か悪い奴かなど一見して分からない所まで想像して、勝手に期待しているようだ。
 そんな中、ドアが軽い音を立てて開いた。
 瞬間、生徒達の息遣いが止まる。
 僕も例外ではなかった。
 しかし、それは他の生徒とは別の意味でだ……。
 入ってきた生徒はミントだった。目にも眩しい銀色に染まった長い髪を優雅に揺らして、学校指定のスカートから伸びる細く引き締まった足で教壇へ上がる。
 何で学校指定の制服がスカートなのかは分からないけど、この学校を経営している魔王の趣味だと思われる。スカートで登校すると、又がスースーして嫌なんだけど、この学校の校則だから僕も仕方なく穿いている。

「え~、名前と簡単な自己紹介を」
「妖精界出身のミントでぇ~す♡ これからこのクラスでお世話になりま~す。席はミライの隣でオナシャース!」

 今、僕のクラスで自己紹介しているのは紛れもなくミントだ。一体全体どういうことッ⁉︎
 この状況に慌てる僕の元にミントがててて、と寄ってきて耳打ちした。

「ミライがやっていけるか心配だったから転校生として学校に来ちゃったんだ。これでもうミライはボッチじゃないから安心して♡」
「あ……うん……♡」

 ほんの少しだけ僕はほっとした。ボッチじゃない学校生活なんて生まれて始めてだから、ちょっとだけ先行きに希望を持つことができた。

「え~、ミント君だそうだ。色々と不慣れな事もあるだろうから、知り合いのミライ君の隣がいいだろう。それでは、みんなもミント君と仲良くなぁ」

 と、そこでホームルームの終わりを告げるチャイムが鳴った。

「おっと、連絡は特になし。それじゃ」

 別のクラスで授業があるらしい担任は、場を軽く締めると足早に教室から出ていった。
 ドアが閉まると同時に、一瞬でミントの周囲には人だかりができてしまった。
 しばらくすると、チャイムが鳴って一限目の授業が始まる。
 先生の号令で起立、礼、着席。
 黒板に禿げ茶瓶の先生が教科書の問題を書き写している。
 僕は眠そうに授業を受けていた。

「この世界の文字が未だに覚えられない……ぶっちゃけ、何の授業なのかも分からないよ……」

 授業に集中できず、窓際の僕のすぐ隣、教室の一番後ろの席に座っているミントを見やる。
 ミントは僕の方に椅子ごと腰をひねると、机の下で先生から死角になっているのをいいことにスカートの裾をじりじりめくって、しなやかな脚と太腿を大胆に露出する。
 スカートの下のパンツに包まれたデリケートな部分が、ひっそりと息づいている。
 腰骨のギリギリまでハイレグカットされたパンツが、しっかりくっきり白日のもとにさらされ、がっちり挑発してくる。
 僕の眠気は完全に吹っ飛ぶ。
 思わず僕は真っ赤な顔を両手で押さえる。
 ミントはそれを知っているのか、パンツの端をつまんで布地を浮かせ、ギリギリのところまで引き上げて、ぷりぷり太腿をちらつかせてくる。
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