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四章
46.運河①
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俺はローレンと一緒に運河の船着場へ向かった。
ローレンは俺を連れて行くと決めたようだったが、俺は本当にそれで良いのか…ローレンに確かめなければならないと思っていた。
「ローレン、本当に運河を渡って、国を出ていくつもり…?ローレンは本当は…ジェイド様のお兄様の子。お兄様と国王陛下は運命の番で、ローレンの生存を知った国王陛下は今、ローレンを探しているのでしょう?」
「ノア、知っていたのか。…そうだ 」
ローレンも知っていたのか…。
騎士祭りの決勝戦が終わり、夕闇の中、ローレンが手配していた船を探して歩いていたのだが、船が見つかったところでローレンは舌打ちした。踵を返すと、物陰に身を隠し、船の方を指さす。
「ほらあれ…フィリップ…いや、王妃の手の者だ 」
「王妃様の…?!」
「そうだ。俺はこの国にいる限り…ずっと、狙われ続ける。王都の学校へ進んだ時からそれは始まり…しかしその時はまだ、何故自分が狙われるのか理解できていなかった。こちらへ戻ってきて…徐々に、誰が俺を狙っているのか、どうして狙われるのか…明確になって行ったんだ。先日、父上を問い詰めて、真実を聞いた 」
「ローレン… 」
たぶんローレンも、俺と同じように疑問を持ち、真実を知ったのだろう。ローレンはずっと家族に違和感がある言っていた。きっと、傷付いたに違いない。俺は涙が溢れそうになるのを必死に耐えた。
「俺だけが狙われるならいいが、ノアのように人質に取られるかもしれない。戦えないものは特に危険だ…母上、幼いルカ…。」
ローレンは「俺がいる限りな…」と言って目を伏せた。だから、オランレリアを出て行こうとしているんだ。
ーーやはりローレンは俺が好きなままの、心の美しい人だった。俺が涙を溢すと、ローレンは俺を抱きしめた。
「ノア…。お前今の話を、他人事だと思っているんだろう?違うぞ…?あの絵を描き王都へ送ったことでノアは狙われ始めた。あんなもので、俺のことが分かるはずがないと思っていたが…アロワの奴が誤算だった… 」
正確には、フィリップの秘密を知ってからだが…その事は黙っていた。
ローレンは俺の顔を覗き込む。
「ノア…でも、もしお前が…どうしても宮廷画家になりたいと言うのなら、王都へ連れて行く。王都へ行くのなら俺は一緒にいられないが、陛下に保護されれば…ノアは生活に困らないはずだ。だから…、ここで選んでくれ。俺と運河を渡るか、王都へ行って宮廷画家になるのかを 」
ローレンは真っ直ぐ俺を見つめる。
ローレンは以前、『俺の運命は俺が決める』と言った。だから俺にも選べと、そう言うことだろう。
俺はやっぱり、ローレンが好きだ。俺も、ローレンを選びたい…。でも。
「ローレン…俺はベータで、番になれない。またあの日みたいにローレンを傷つけてしまうかも知れない… 」
「ノア…。あの日の刺し傷なんかより、お前に愛していないと言われたことの方がずっと、傷が深かった。ノアでないなら、番なんかいらない 」
俺を真っ直ぐに見つめるローレンの言葉を聞いて、心の中の、澱が溶けていく。
俺もローレンを見つめた。
「連れていって…!あなたを、ローレンを愛しています!」
「ノア…!」
ローレンはより一層、俺を強く抱きしめて口付けた。
俺たちはそのまま、物陰に隠れて完全に辺りが闇に染まるのを待った。しかし、今日は一年の終わりの日、運河の上空には大量のランタンが浮かぶ。日が沈んで夜になっても、空には無数のランタンが光輝き、とても身を隠せる状況ではなかった。
それに、ローレンが手配した船の周りには王妃やフィリップの手のもの達が集まって来ていて、船に乗り込めそうにない。
「あの分では、船内にも潜んでいるな…。仕方ない、船は諦めよう。…船着場の北に、ランタンを上げる小船が何隻かあった。…そちらにいってみよう。」
ローレンは船を諦めて、ランタンを上げる船に紛れて運河を渡ろうと考えた。
船着場周辺はランタンを見る人々でごった返している。俺たちは観光客に紛れて、船着場を離れ北に向かった。
船着場を運河沿いに北へと歩くと数隻、小船が停泊している。ランタンは大半を上げ終わったようで、多くの船は岸に戻ってきていた。運河にランタンを上げる船は数えるほどしか残っていない。
俺たちはそのうちの一艘を拝借する事にした。縄を引いて錨を上げる。小さな帆を上げると風を受けて、小船は運河の水面を滑るように走り出した。
岸が遠のいて行くのを見て、俺は少しだけ安堵した。
「ノア、伏せろ!俺の後ろに…!」
ローレンは俺を座らせ、隠すように立った。
「ローレン待てッ!!」
岸でフィリップが叫んでいる。小船に乗って、俺たちを追いかけるつもりのようだ。フィリップの他に、複数、人影が見えた。エヴラール辺境伯家の騎士のようだが…。
「ローレン!」
「父上!」
フィリップと共に小船に乗って俺たちを追ってきたのはジェイドだった。その他の騎士たちもジェイドに続き、船を走らせ迫ってくる。
「おい、ジェイド!ローレンはお前の息子だろう!責任を持ってつかまえろ!でなければエドガー家は取り潰しだっ!」
「何…?」
ローレンはギリ…と唇を噛んだ。そうならないように、ローレンは国を出ようとしているのに…!
「おい、フィリップ!いい加減にしろ!でないと…!」
「ローレン、フィリップ殿下になんて口を聞くんだ?」
怒鳴ったローレンに、ジェイドはどこか飄々と声をかけた。
「おいジェイド!ちゃんとやれ!ふざけてんのか!」
フィリップも怒鳴った。怒鳴られたジェイドは肩をすくめる。
「かしこまりました。あの者は先日、エドガー家を勘当され、籍をぬけております。だからあの者が何をしても法律上、エドガー家に影響はありません。それにノア、ローレンの賞金でお前の借金は返済された。だからお前たちを縛るものはもうない!……しかし、フィリップ殿下の命令とあれば仕方ありませんね。」
ジェイドは弓に矢を番えると、叫んだ。
「ローレン!俺から逃げてみろ!」
そして空に浮かんでいるランタンに向かって次々に矢を放つ。矢に射抜かれたランタンは矢ごと燃え、浮力を失い俺たちの船目掛けて落下して来た。
「なるほど!やるな!ジェイド流石だ!」
ジェイドの意図を察したフィリップやその他の騎士たちも加勢を始めた。
ジェイドも矢でランタンを射るのを止めない。ランタンは燃え大きな炎となり、俺たちの頭上に迫った。
いや…、俺達だけではない!運河にはまだ、ランタンを上げる船が出ている!船に乗っているのは攻撃力のない市民だ。そんな所に燃えたランタンを落とすなんて、信じられない!ジェイドがまさか、そんな非道な事をするなんて…!
しかしローレンは冷静だった。素早く詠唱すると、試合場で見た以上の、巨大な魔法陣を夜空に展開する。
夜空に展開した魔法陣は、落下するランタンとまだ空に浮かんでいたランタン…その全てをあっという間に飲み込んでしまった。
辺りは昼間のような明るさから、急激な闇に覆われた。その落差に目が追いつかず、辺りが見えない…。フィリップが騒いでいる声は微かに聞こえたが、すぐに諦めたのか、辺りは静寂に包まれた。
暗闇と静寂の中、ジェイドの声が風に乗って聞こえた。
「ノア…、息子を頼む…!」
そうか…、ジェイドはローレンがあのくらい、難なく魔法で防げると知っていたんだ。ああやってランタンを落として俺たちを攻めれば、ローレンはそれを回避するため魔法を使い、炎を消すはずだ…。そうすればかえって光が消え、闇に紛れて逃げやすくなる…。
ーー俺たちはジェイドに、助けられたのだ。
二人は血縁上の親子ではないけれど…本当の親子だ。それは間違いない。俺の位置からはローレンの背中しか見えないが、ローレンが涙を流しているのが分かった。
俺はただ静かに、ローレンの背中を見つめていた。
ローレンは俺を連れて行くと決めたようだったが、俺は本当にそれで良いのか…ローレンに確かめなければならないと思っていた。
「ローレン、本当に運河を渡って、国を出ていくつもり…?ローレンは本当は…ジェイド様のお兄様の子。お兄様と国王陛下は運命の番で、ローレンの生存を知った国王陛下は今、ローレンを探しているのでしょう?」
「ノア、知っていたのか。…そうだ 」
ローレンも知っていたのか…。
騎士祭りの決勝戦が終わり、夕闇の中、ローレンが手配していた船を探して歩いていたのだが、船が見つかったところでローレンは舌打ちした。踵を返すと、物陰に身を隠し、船の方を指さす。
「ほらあれ…フィリップ…いや、王妃の手の者だ 」
「王妃様の…?!」
「そうだ。俺はこの国にいる限り…ずっと、狙われ続ける。王都の学校へ進んだ時からそれは始まり…しかしその時はまだ、何故自分が狙われるのか理解できていなかった。こちらへ戻ってきて…徐々に、誰が俺を狙っているのか、どうして狙われるのか…明確になって行ったんだ。先日、父上を問い詰めて、真実を聞いた 」
「ローレン… 」
たぶんローレンも、俺と同じように疑問を持ち、真実を知ったのだろう。ローレンはずっと家族に違和感がある言っていた。きっと、傷付いたに違いない。俺は涙が溢れそうになるのを必死に耐えた。
「俺だけが狙われるならいいが、ノアのように人質に取られるかもしれない。戦えないものは特に危険だ…母上、幼いルカ…。」
ローレンは「俺がいる限りな…」と言って目を伏せた。だから、オランレリアを出て行こうとしているんだ。
ーーやはりローレンは俺が好きなままの、心の美しい人だった。俺が涙を溢すと、ローレンは俺を抱きしめた。
「ノア…。お前今の話を、他人事だと思っているんだろう?違うぞ…?あの絵を描き王都へ送ったことでノアは狙われ始めた。あんなもので、俺のことが分かるはずがないと思っていたが…アロワの奴が誤算だった… 」
正確には、フィリップの秘密を知ってからだが…その事は黙っていた。
ローレンは俺の顔を覗き込む。
「ノア…でも、もしお前が…どうしても宮廷画家になりたいと言うのなら、王都へ連れて行く。王都へ行くのなら俺は一緒にいられないが、陛下に保護されれば…ノアは生活に困らないはずだ。だから…、ここで選んでくれ。俺と運河を渡るか、王都へ行って宮廷画家になるのかを 」
ローレンは真っ直ぐ俺を見つめる。
ローレンは以前、『俺の運命は俺が決める』と言った。だから俺にも選べと、そう言うことだろう。
俺はやっぱり、ローレンが好きだ。俺も、ローレンを選びたい…。でも。
「ローレン…俺はベータで、番になれない。またあの日みたいにローレンを傷つけてしまうかも知れない… 」
「ノア…。あの日の刺し傷なんかより、お前に愛していないと言われたことの方がずっと、傷が深かった。ノアでないなら、番なんかいらない 」
俺を真っ直ぐに見つめるローレンの言葉を聞いて、心の中の、澱が溶けていく。
俺もローレンを見つめた。
「連れていって…!あなたを、ローレンを愛しています!」
「ノア…!」
ローレンはより一層、俺を強く抱きしめて口付けた。
俺たちはそのまま、物陰に隠れて完全に辺りが闇に染まるのを待った。しかし、今日は一年の終わりの日、運河の上空には大量のランタンが浮かぶ。日が沈んで夜になっても、空には無数のランタンが光輝き、とても身を隠せる状況ではなかった。
それに、ローレンが手配した船の周りには王妃やフィリップの手のもの達が集まって来ていて、船に乗り込めそうにない。
「あの分では、船内にも潜んでいるな…。仕方ない、船は諦めよう。…船着場の北に、ランタンを上げる小船が何隻かあった。…そちらにいってみよう。」
ローレンは船を諦めて、ランタンを上げる船に紛れて運河を渡ろうと考えた。
船着場周辺はランタンを見る人々でごった返している。俺たちは観光客に紛れて、船着場を離れ北に向かった。
船着場を運河沿いに北へと歩くと数隻、小船が停泊している。ランタンは大半を上げ終わったようで、多くの船は岸に戻ってきていた。運河にランタンを上げる船は数えるほどしか残っていない。
俺たちはそのうちの一艘を拝借する事にした。縄を引いて錨を上げる。小さな帆を上げると風を受けて、小船は運河の水面を滑るように走り出した。
岸が遠のいて行くのを見て、俺は少しだけ安堵した。
「ノア、伏せろ!俺の後ろに…!」
ローレンは俺を座らせ、隠すように立った。
「ローレン待てッ!!」
岸でフィリップが叫んでいる。小船に乗って、俺たちを追いかけるつもりのようだ。フィリップの他に、複数、人影が見えた。エヴラール辺境伯家の騎士のようだが…。
「ローレン!」
「父上!」
フィリップと共に小船に乗って俺たちを追ってきたのはジェイドだった。その他の騎士たちもジェイドに続き、船を走らせ迫ってくる。
「おい、ジェイド!ローレンはお前の息子だろう!責任を持ってつかまえろ!でなければエドガー家は取り潰しだっ!」
「何…?」
ローレンはギリ…と唇を噛んだ。そうならないように、ローレンは国を出ようとしているのに…!
「おい、フィリップ!いい加減にしろ!でないと…!」
「ローレン、フィリップ殿下になんて口を聞くんだ?」
怒鳴ったローレンに、ジェイドはどこか飄々と声をかけた。
「おいジェイド!ちゃんとやれ!ふざけてんのか!」
フィリップも怒鳴った。怒鳴られたジェイドは肩をすくめる。
「かしこまりました。あの者は先日、エドガー家を勘当され、籍をぬけております。だからあの者が何をしても法律上、エドガー家に影響はありません。それにノア、ローレンの賞金でお前の借金は返済された。だからお前たちを縛るものはもうない!……しかし、フィリップ殿下の命令とあれば仕方ありませんね。」
ジェイドは弓に矢を番えると、叫んだ。
「ローレン!俺から逃げてみろ!」
そして空に浮かんでいるランタンに向かって次々に矢を放つ。矢に射抜かれたランタンは矢ごと燃え、浮力を失い俺たちの船目掛けて落下して来た。
「なるほど!やるな!ジェイド流石だ!」
ジェイドの意図を察したフィリップやその他の騎士たちも加勢を始めた。
ジェイドも矢でランタンを射るのを止めない。ランタンは燃え大きな炎となり、俺たちの頭上に迫った。
いや…、俺達だけではない!運河にはまだ、ランタンを上げる船が出ている!船に乗っているのは攻撃力のない市民だ。そんな所に燃えたランタンを落とすなんて、信じられない!ジェイドがまさか、そんな非道な事をするなんて…!
しかしローレンは冷静だった。素早く詠唱すると、試合場で見た以上の、巨大な魔法陣を夜空に展開する。
夜空に展開した魔法陣は、落下するランタンとまだ空に浮かんでいたランタン…その全てをあっという間に飲み込んでしまった。
辺りは昼間のような明るさから、急激な闇に覆われた。その落差に目が追いつかず、辺りが見えない…。フィリップが騒いでいる声は微かに聞こえたが、すぐに諦めたのか、辺りは静寂に包まれた。
暗闇と静寂の中、ジェイドの声が風に乗って聞こえた。
「ノア…、息子を頼む…!」
そうか…、ジェイドはローレンがあのくらい、難なく魔法で防げると知っていたんだ。ああやってランタンを落として俺たちを攻めれば、ローレンはそれを回避するため魔法を使い、炎を消すはずだ…。そうすればかえって光が消え、闇に紛れて逃げやすくなる…。
ーー俺たちはジェイドに、助けられたのだ。
二人は血縁上の親子ではないけれど…本当の親子だ。それは間違いない。俺の位置からはローレンの背中しか見えないが、ローレンが涙を流しているのが分かった。
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