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狩人
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「熱が下がりませんね」
レネのすべすべした手の平が、ユシウスのおでこにそっと当てられる。
(ひんやりしてる……気持ちいい)
「レネ様の手、ひんやりしてる」
思ったことを口に出しながら、いつもより重たく感じる身体を不思議に思った。
奴隷小屋でも怪我をしてばい菌が入り、熱を出したことはある。しかし、こんな風に頭がはっきりしているのに、身体ばかり怠いのは初めてだった。
今朝、ユシウスがはふはふと息をしながら洗濯物を洗おうと盥に水を移していると、レネが今のように額に手をやり、驚いたようにいきなり腰を掴んで抱きかかえた。
目を回しそうになるユシウスをそのまま片手で荷物のようにぶらんと引っ提げ、さながら子猫を運ぶ親猫のごとく、あっという間に寝室の寝台の上に放りこまれてしまった。
「レネ様、洗濯が」
「は? そんなもの、わたくしがやっておきます」
やめて欲しい。絶対に洗濯液の灰汁を間違えて多めに入れるし、洗濯板を使ったらダメな布も一緒に洗うだろう。
「手がかじかんじゃうので、レネ様はしないで。僕は大丈夫です。いつもはこんな……弱くないんだけど」
獣人は丈夫が取りえなのだ。
レネの前で弱弱しいところは見せたくない。
(せっかく、もっと大きくなってもっとレネ様に興味を持ってもらおうと思ったばかりなのに)
「熱以外に、どこか痛むところは?……ユシウス、正直に言いなさい」
大丈夫、と言おうとした瞬間に先回りをされてしまった。
「身体の、関節が、みしみしするみたいに痛いです。足とか……」
身体を起こそうとするユシウスの胸を、レネの手が上から押さえつけた。
「いいから、寝ておきなさい。熱さましの薬を買いに出ますから、留守番をしているように」
「レネ様、そんな、僕のためにっ」
レネリウスは固い声で「わたくしの薬草は獣人に効き目が薄いのです」と言うと、ユシウスの耳をちょい、と摘まんでから、さっさと部屋を出て行ってしまった。
しかし、少し歩いてから戻り、ユシウスの方を向いて言った。
「外に出るんじゃありませんよ。わたくしが留守にしても、逃げようとしたら分かりますからね」
◇
しばらくうとうとしていると、窓の桟に何かがぶつかった。二度、三度と小石が下の方から飛んでくる。
ドロテア?
ここにやってくる客人なんて彼女くらいだ。
一瞬そう思ったが、彼女なら歩きにくい雪の上ではなくてミミズクの姿で空から飛んでくるだろう。
ふらふらと窓を開けて見ると、赤いマントが視界に入った。
「……ロザンナ?」
「手を貸して頂戴。足が抜けないの」
ユシウスは意外な人物に驚いたが、すぐにトエリ村での苦い一件を思い出して表情を硬くした。ユシウスがロザンナをレネの元に案内したせいで、レネが怪我を負わされた。心に刺さった棘が抜けないまま、ユシウスにとってはロザンナもまた疫病神に思えてしまう。
しかし、無視しても居座られたほうが困る。レネと鉢合わせたら、またあの怖い靄が出てくるかもしれない。
ユシウスは熱でぼうっとなる頭を振って、何とか庭に向かった。
土竜の巣か何かの窪みに片足が嵌ったらしい。足を抜くのに手を貸しながら、固い声音で尋ねた。
「また一人で森に来たのか」
「あのね、先月母さんが死んだの」
赤いマントについた雪を払いながら、ロザンナは言った。俯いた拍子に金色のおさげが胸元に垂れた。
「それは……気の毒だったね」
「うん。でもユシウスのくれたお薬のおかげで、だいぶ熱や痛みが楽になったみたい。村の皆には内緒で飲ませてたけど、ああしてよかった。ユシウスのおかげよ、ありがとう」
真摯な態度に、ユシウスは彼女を疫病神だと思ったことを反省した。
「薬を作ったのも、君に渡すよう言ったのもレネ様だ。お礼ならレネ様に伝えておく」
「そのことで来たの」
ロザンナの瞳に強い力が宿った。
「お爺様に聞いたの。レネリウス・ザラは大悪党よ。聖女様を妬んで陥れようとしたけど、見抜かれて宮廷魔法使いの地位を追放されたの。ほんとなら死罪だけど、国王様たちの御慈悲で魔力を封じてパレステアに住み続けることを許されたそうよ。それなのに、いまだに逆恨みして、この国の大地に毒を流しているなんて」
「レネ様はそんなことしてない!」
ユシウスが声を荒げると、ロザンナが肩を震わせた。が、すぐに勝気な瞳でユシウスを睨んでくる。
「みんな言ってる。母さんと同じようにおかしな病気になる人が村や町で沢山いるって。それはレネリウス・ザラが王宮を追放される前はなかった病だって。あの人がパレステアの民を憎んで、呪をかけてるのよ」
「さっき魔力を封じられたって言わなかったか?大地に呪いを掛けてうんと遠くの人たちを病気にするなんてできると思う?」
「それは……きっと何か、卑怯な手を使ってるのよ。生贄を捧げて悪魔の力を借りるとか」
「あの人は自分で食べる料理すらまともに作れない人なんだから悪魔に捧げる贄なんて絶対無理だよ!」
「そんなの分からないじゃない!」
ふたりが大きな声で言い合うと、頭上の鳥たちがバサバサと飛んで行った。
「私、ユシウスを心配してわざわざ教えてあげるために来たのよ。あんたは世間知らずだからレネリウス・ザラに騙されてるの。このままじゃ、あんたまで巻き添えになっちゃう。だから、ねえ。家にいらっしゃいよ。お爺様に頼んだら納屋の二階に住まわせてあげるって」
ユシウスは目を見開いた。
「ちょっと待って。今なんて言ったの」
「お爺様があんたを住まわせてやってもいいって」
「違う!今、巻き添えって言ったろ。なんの話をしてるの」
ロザンナは視線をさ迷わせたが、ユシウスの顔つきがだんだんと険しくなり、ついには牙を剥き出して唸ったため、渋々答えた。
「……近くの村の男たちと協力して、レネリウス・ザラを森から追い出そうって。国王が追放を定めたなら、私たちはそれ以上手出しできないけど、城壁の近くまで追い詰めたら、自分で勝手に外へ逃げるかもしれないでしょ。そうしたら、この国は安全になる。母さんみたいな病気の人も助かるはずよ」
ユシウスは目の前の少女が何を言っているのか、一瞬分からなかった。しかしすぐにどっと冷や汗が垂れてきた。瞳孔がぐっと凝縮し、荒い息を吐いた。
(落ち着け、落ち着け。大丈夫、レネ様はその気になれば魔法が使えるんだ)
しかし本当に?現に秋の時は、あんな怪我を負っても反撃の一つも出来なかった人だぞ。
「レネ様は魔法使いだぞ。いくら魔力を封じてたって、君らなんかに負けるもんか」
「レネリウス・ザラは冬の間ほとんど森から出ないのよ。追放されてからずっと。噂じゃ、残り火みたいな魔力の欠片がさらに弱くなるのが、冬だって。ユシウスは何か知らない?あの魔法使いは今弱ってる?」
ユシウスは今度こそ息を呑んだ。レネが弱っているなんて、そんな素振りは少しもなかった。でももしロザンナの言ったことが事実で、レネが弱っている自分を見せまいと気丈に振舞っていたなら……?
レネは今、獣人に効きやすいという薬を買い求めて街まで出かけている。いつものように変装しているはずだが、それは街の中でだけだろう。
ロザンナを押しのけて脱兎のごとく駆け出した。熱っぽくてふらつくが、外気の冷たさが気にならないくらい全身がカッカしていた。
「ちょっと、どこへ行くの!」
叫ぶロザンナに見向きもせず、森と平原の境界まで雪をかき分けて必死に走った。いつもの倍の時間をかけて境界にたどり着いた頃には、全身が汗だくで、ぜぇぜぇと喉の奥から変な音がしていた。気持ち悪い。また熱が上がってきたのか、頭がぼうっとしてくる。身体の奥が燃えるように熱く、ユシウスはこれが本当にレネの言う熱風邪なのか、疑わしく思った。
……この感覚はもっと、何か別のものな気がする。
何故そう思うのか自分でも分からないが、本能的に、自分の身体に変化が起きているのをユシウスは察知した。
レネのすべすべした手の平が、ユシウスのおでこにそっと当てられる。
(ひんやりしてる……気持ちいい)
「レネ様の手、ひんやりしてる」
思ったことを口に出しながら、いつもより重たく感じる身体を不思議に思った。
奴隷小屋でも怪我をしてばい菌が入り、熱を出したことはある。しかし、こんな風に頭がはっきりしているのに、身体ばかり怠いのは初めてだった。
今朝、ユシウスがはふはふと息をしながら洗濯物を洗おうと盥に水を移していると、レネが今のように額に手をやり、驚いたようにいきなり腰を掴んで抱きかかえた。
目を回しそうになるユシウスをそのまま片手で荷物のようにぶらんと引っ提げ、さながら子猫を運ぶ親猫のごとく、あっという間に寝室の寝台の上に放りこまれてしまった。
「レネ様、洗濯が」
「は? そんなもの、わたくしがやっておきます」
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「手がかじかんじゃうので、レネ様はしないで。僕は大丈夫です。いつもはこんな……弱くないんだけど」
獣人は丈夫が取りえなのだ。
レネの前で弱弱しいところは見せたくない。
(せっかく、もっと大きくなってもっとレネ様に興味を持ってもらおうと思ったばかりなのに)
「熱以外に、どこか痛むところは?……ユシウス、正直に言いなさい」
大丈夫、と言おうとした瞬間に先回りをされてしまった。
「身体の、関節が、みしみしするみたいに痛いです。足とか……」
身体を起こそうとするユシウスの胸を、レネの手が上から押さえつけた。
「いいから、寝ておきなさい。熱さましの薬を買いに出ますから、留守番をしているように」
「レネ様、そんな、僕のためにっ」
レネリウスは固い声で「わたくしの薬草は獣人に効き目が薄いのです」と言うと、ユシウスの耳をちょい、と摘まんでから、さっさと部屋を出て行ってしまった。
しかし、少し歩いてから戻り、ユシウスの方を向いて言った。
「外に出るんじゃありませんよ。わたくしが留守にしても、逃げようとしたら分かりますからね」
◇
しばらくうとうとしていると、窓の桟に何かがぶつかった。二度、三度と小石が下の方から飛んでくる。
ドロテア?
ここにやってくる客人なんて彼女くらいだ。
一瞬そう思ったが、彼女なら歩きにくい雪の上ではなくてミミズクの姿で空から飛んでくるだろう。
ふらふらと窓を開けて見ると、赤いマントが視界に入った。
「……ロザンナ?」
「手を貸して頂戴。足が抜けないの」
ユシウスは意外な人物に驚いたが、すぐにトエリ村での苦い一件を思い出して表情を硬くした。ユシウスがロザンナをレネの元に案内したせいで、レネが怪我を負わされた。心に刺さった棘が抜けないまま、ユシウスにとってはロザンナもまた疫病神に思えてしまう。
しかし、無視しても居座られたほうが困る。レネと鉢合わせたら、またあの怖い靄が出てくるかもしれない。
ユシウスは熱でぼうっとなる頭を振って、何とか庭に向かった。
土竜の巣か何かの窪みに片足が嵌ったらしい。足を抜くのに手を貸しながら、固い声音で尋ねた。
「また一人で森に来たのか」
「あのね、先月母さんが死んだの」
赤いマントについた雪を払いながら、ロザンナは言った。俯いた拍子に金色のおさげが胸元に垂れた。
「それは……気の毒だったね」
「うん。でもユシウスのくれたお薬のおかげで、だいぶ熱や痛みが楽になったみたい。村の皆には内緒で飲ませてたけど、ああしてよかった。ユシウスのおかげよ、ありがとう」
真摯な態度に、ユシウスは彼女を疫病神だと思ったことを反省した。
「薬を作ったのも、君に渡すよう言ったのもレネ様だ。お礼ならレネ様に伝えておく」
「そのことで来たの」
ロザンナの瞳に強い力が宿った。
「お爺様に聞いたの。レネリウス・ザラは大悪党よ。聖女様を妬んで陥れようとしたけど、見抜かれて宮廷魔法使いの地位を追放されたの。ほんとなら死罪だけど、国王様たちの御慈悲で魔力を封じてパレステアに住み続けることを許されたそうよ。それなのに、いまだに逆恨みして、この国の大地に毒を流しているなんて」
「レネ様はそんなことしてない!」
ユシウスが声を荒げると、ロザンナが肩を震わせた。が、すぐに勝気な瞳でユシウスを睨んでくる。
「みんな言ってる。母さんと同じようにおかしな病気になる人が村や町で沢山いるって。それはレネリウス・ザラが王宮を追放される前はなかった病だって。あの人がパレステアの民を憎んで、呪をかけてるのよ」
「さっき魔力を封じられたって言わなかったか?大地に呪いを掛けてうんと遠くの人たちを病気にするなんてできると思う?」
「それは……きっと何か、卑怯な手を使ってるのよ。生贄を捧げて悪魔の力を借りるとか」
「あの人は自分で食べる料理すらまともに作れない人なんだから悪魔に捧げる贄なんて絶対無理だよ!」
「そんなの分からないじゃない!」
ふたりが大きな声で言い合うと、頭上の鳥たちがバサバサと飛んで行った。
「私、ユシウスを心配してわざわざ教えてあげるために来たのよ。あんたは世間知らずだからレネリウス・ザラに騙されてるの。このままじゃ、あんたまで巻き添えになっちゃう。だから、ねえ。家にいらっしゃいよ。お爺様に頼んだら納屋の二階に住まわせてあげるって」
ユシウスは目を見開いた。
「ちょっと待って。今なんて言ったの」
「お爺様があんたを住まわせてやってもいいって」
「違う!今、巻き添えって言ったろ。なんの話をしてるの」
ロザンナは視線をさ迷わせたが、ユシウスの顔つきがだんだんと険しくなり、ついには牙を剥き出して唸ったため、渋々答えた。
「……近くの村の男たちと協力して、レネリウス・ザラを森から追い出そうって。国王が追放を定めたなら、私たちはそれ以上手出しできないけど、城壁の近くまで追い詰めたら、自分で勝手に外へ逃げるかもしれないでしょ。そうしたら、この国は安全になる。母さんみたいな病気の人も助かるはずよ」
ユシウスは目の前の少女が何を言っているのか、一瞬分からなかった。しかしすぐにどっと冷や汗が垂れてきた。瞳孔がぐっと凝縮し、荒い息を吐いた。
(落ち着け、落ち着け。大丈夫、レネ様はその気になれば魔法が使えるんだ)
しかし本当に?現に秋の時は、あんな怪我を負っても反撃の一つも出来なかった人だぞ。
「レネ様は魔法使いだぞ。いくら魔力を封じてたって、君らなんかに負けるもんか」
「レネリウス・ザラは冬の間ほとんど森から出ないのよ。追放されてからずっと。噂じゃ、残り火みたいな魔力の欠片がさらに弱くなるのが、冬だって。ユシウスは何か知らない?あの魔法使いは今弱ってる?」
ユシウスは今度こそ息を呑んだ。レネが弱っているなんて、そんな素振りは少しもなかった。でももしロザンナの言ったことが事実で、レネが弱っている自分を見せまいと気丈に振舞っていたなら……?
レネは今、獣人に効きやすいという薬を買い求めて街まで出かけている。いつものように変装しているはずだが、それは街の中でだけだろう。
ロザンナを押しのけて脱兎のごとく駆け出した。熱っぽくてふらつくが、外気の冷たさが気にならないくらい全身がカッカしていた。
「ちょっと、どこへ行くの!」
叫ぶロザンナに見向きもせず、森と平原の境界まで雪をかき分けて必死に走った。いつもの倍の時間をかけて境界にたどり着いた頃には、全身が汗だくで、ぜぇぜぇと喉の奥から変な音がしていた。気持ち悪い。また熱が上がってきたのか、頭がぼうっとしてくる。身体の奥が燃えるように熱く、ユシウスはこれが本当にレネの言う熱風邪なのか、疑わしく思った。
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