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セラフィタ・セラフィトゥス:203号室

前編

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ラフィアンの二〇三号室の内装はファンシーなピンク色で統一されていて、愛佳は落ち着かない。一番の原因は大きな鏡だ。ベッドの様子を映して、「さあ、存分におやりなさい、見ていますよ」と言わんばかりだ。

「ねえ」あかりを振り返った。「すごいねこの部屋」

 あかりはソファでもじもじしている。いつものようにシフォンのフェミニンなワンピースを着てちょこんと座っていると、年齢よりずっと幼く見える。高校生といっても多分通用するのではないか。

 ラフィアンはいわゆる「そういう」ホテルで、最近はラブホで女子会などというのが流行っているのは知っているけれど、鼠町のこんな場末の、デリヘル専用のホテルで女子会をする女子は多分、いないだろう。

 下心100パーセント特化型のラブホテル。

 もし相手が男で、ラフィアンに誘われたなら、愛佳もそれなりの覚悟でいるし、実際そうした目的でラフィアンを利用したことも、ある。相手はアイリッシュパブでナンパしてきたサラリーマンで、まあ、それなりに楽しかったけど、それなりはそれなりだ。


 あかりに相談がある、と言われた時は、多分男だな、とは思った。あかりはロリな見た目と反して、というか、見た目に即して、というか、酔っ払うとやたらめったらお持ち帰りされて消えていくので、愛佳が首根っこを押さえておかなくてはならないようなことがよくあった。だが特定の彼氏はいない、はずだ。それは愛佳も同じだ。

 駅前のスタバで落ちあって、ここでは話せないからと言われ、引っ張られるようにして来たのがラフィアンだった。女同士で入るのはダメだと言われるかと思ったけれど、受付の何人かわからないおばさんは素直にキーを渡してくれた。女同士だからこの部屋にしてくれたのか、めちゃくちゃ少女趣味な内装に辟易する。

 自分で誘ったくせに、あかりは下を向いてソファに座ったままだ。

「ねえ、相談って結局何よ」愛佳はあかりの隣に座った。「もしかして告白?とかだったら無理だからね。あたしレズでもバイでもないからさ」

「ううん、そういうことじゃないの」

 あかりは俯いた。

「何て説明すればいいのか…見てもらうしかなくて」

「見てもらう?」愛佳は聞き返した。「何を?」

「引かないでね…」あかりは泣きそうな顔になっている。

「ううん、絶対引くと思うんだけど。うん、絶対引く。わたしも引いてるもん」

「引かないよう」愛佳は慌てて言った。

「約束してね」あかりは潤んだ目で言った。

 うん、可愛い。あたしにちんこがついてたら絶対押し倒してる。図らずも愛佳はそんなことを思う。

「驚かないでね」あかりはスカートをたくし上げた。「って言っても驚くと思うんだけど」


 ストッキングを履いていないあかりの白い太ももが露わになった。

 愛佳は息を呑む。

 あかりは下着をつけていなかった。

 白い太ももの間、黒い茂みが見えた。


 その茂みの中から、だらり、と男根が垂れ下がっているのが見えた。


「えっ…ええっ?!」愛佳は目を丸くした。

 あかりが泣き声をあげる。

「だから引かないっでって言ったじゃん…」

「ご…ごめん…」愛佳は慌てて言った。「これ、あれだよね」

「うん…おちんちん…」

「…前からこんなのついてたっけ」

「まさか!」ぶんぶんと手をふると、下のものも少し揺れた。

 そういえば短大時代に一緒に旅行に行ったとき、お互いの裸は露天風呂で見たけれど、こんなものはついていなかった。いや、ちゃんと見たわけじゃないけど。ついてたら気づく。

 だってこれ、大きいもん。

 愛佳は経験が多いわけではないけれど、今まで見てきたどのものよりも、それは立派だった。色は少しピンクがかっていて、色白のあかりに似合う綺麗なものだけど、大きさはかなり立派だ。勃起していないでこのサイズだとしたら…そこまで考えて首を振る。

「いつからついてるの?」

「昨日の…朝から」涙声であかりが言った。「あのね、一昨日の夜、その、自分でしたのね。で、気持ちよくて、ああ、もっと気持ちよくなれたらいいな、って思いながら寝て」

「で、朝、こうなってたと」

 あかりは頷いた。

「よく見てもいい?」

 恥ずかしそうにあかりが頷く。

 愛佳はあかりの股の間の異物に顔を近づけた。

 ちゃんと睾丸もついている。

 それほど大きくはないが、立派な睾丸がふたつ、ついている。毛は生えていないし色も白いが、間違いなくあれだ。

「あれ?」思わず声が出た。

 睾丸の後ろ、お尻の穴との間に、ちゃんと綺麗な割れ目が残っている。

「こっちもちゃんとあるんだ」

 真っ赤な顔をしてあかりが頷く。

「これどうなってるの?おしっことかはどっから出るの?」

「ちゃんと今まで通り出てるよ…それより、ねえ、愛ちゃんこれどうしよう」

「どうしようって言われても…」

「わたしずっとこのままなのかな…嫌だよ…死んじゃうよ…愛ちゃんどうしよう…どうしたらいい?」

「ちょっと待って今考える」

 さてどうしようか。

「とりあえず何が困る?」

「入るパンツがない…」

「あ、そうか、だからノーパンだったんだ」

「誰かに見られたらどうしようってずっと思ってた…」

 あかりは顔を覆った。

 可愛い。あかりは同性のわたしが見ても可愛い。その可愛い、ほとんど美少女といってもいい女の子の股に、こんなものがぶら下がってたら大変なことになる。それはわかっているのだけれど、愛佳は自分の心の中の何かに火がつくのを感じた。

「ねえ」愛佳は笑みを浮かべた。「これ、勃つの?」

「え…ええっ?」あかりは顔を真っ赤にした。「わからない…朝とか…大きくなってる気はするけど」

「試してみようか?」

「えっ?!」

 返事を待たないで指で優しくあかりのものを撫でる。

「やっ…ん…」切なそうな声をあげて、あかりがビクッとする。

 だらっとぶら下がっていたものは、少し火が入ったような感じで硬くなった。

「あ、硬くなった」愛佳は悪戯っぽく笑う。

 同性のあかりには見せたことのない顔をしているのが自分でもわかる。

「もう少しいじってみようか」

 指でさわさわと亀頭の部分を包む。包皮をかぶっていたそれが剥き出しになった。童貞のようにつるっとしたピンク色の亀頭が露わになる。それを親指以外の四本の指で包みこむと、そのまま上下に動かし始めた。

「あ…や…んっ…あい、ちゃん」

「わあ」

 さっき見積もった通り、手の中でみるみる屹立するそれは、愛佳が今まで見たどの男性のものより大きかった。色白なあかりの体についているだけあって、綺麗なピンク色はしているものの、大きくなったそれは凶悪で、愛佳はうっとりとそれを見つめた。

「口でしてあげる」

 入るかな、と呟きながら愛佳はあかりのスカートの中に顔をつっこんだ。

 不思議なことに、それを口に含むと、ちゃんとあかりの匂いがした。

 唾液でたっぷり濡らして、裏筋から亀頭に向けて舌を這わせ、グチュグチュと音を立てながら首を動かした。

「ねえ暑い」スカートから顔を出して愛佳は言った。「脱いじゃいなよ」

「ええっ恥ずかしいよう」

「もう、経験ないわけじゃないでしょ」

「そうだけど、あいちゃんに見られるの恥ずかしいよ」

「裸を見られる以上に恥ずかしいことを今してるでしょうが。それに」

 こうなると愛佳は止まらない。

「家とかじゃなくてラブホにあたしを呼んだのは、こうして欲しかったからじゃないの?試してみたかったんでしょ?自分のが使えるか」

 あかりの顔が真っ赤になった。

 図星だ。

「ええいもう」愛佳はあかりをソファに押し倒した。


 ワンピースを脱がし、ブラジャーを取る。

「ええっ上も?」

「うるさい」

 小ぶりの乳房が露わになる。

 乳首を優しく舌で責めながら、大きく熱くなったあかりのものを手でしごく。

「ああ、愛ちゃん…あい、ちゃあん…」

 切ない声を出してあかりが悶えた。

 右手で乳首をいじりながら、左手はものをいじりつつ、舌を脇からへそ、下腹へ動かしていく。

 再び剥き出しになったものにたどり着く。

 これはすごい。

 こんな大きいもの…と考えかけて、いやいや、それはやばいだろう、と頭を振る。

 でも止められるはずなんてないのだ。

 竿先を口いっぱいに頬張り、舌で、手でしごく。今まで付き合ったり付き合わなくてもホテルで一夜を共にして来た男たちが褒めてくれた、ありったけのやり方をあかりに試したくて、愛佳の口は熱を帯びる。

 なぜだろう、今、切なげに喘いでいるこの子を全身で気持ちよくしてあげたい。

 玉袋を指でさわさわと撫でていると、ぬるっとした感触があった。

「そうか…こっちもあるんだもんね…」

 ずるいな、と呟いて指を玉の裏にある割れ目、溢れて溢れてヒクヒクしているそこに入れる。

「ひゃあ…はっ…そ、そこだめ。だ…め」

「すっごいぬるぬる」

 口でものしごきながら、指を膣の中で動かす。

 自分がオナニーをする時のことを考えながら、指を出し入れして、指の腹でざらついた部分を探す。それはすぐに見つかった。

「だめだめそこだめっ」

 すぐにぬるぬるした感触が、水をパシャパシャさせる感覚に変わった。

「やっ」あかりの声が大きくなった。「ああっ」

 割れ目から水がぐちゅ、ぐちゅと漏れ出す。

「あかり、吹くんだ…」手首まで濡れた右手をまじまじと見る。こんなに簡単に潮を吹くなんて、長い付き合いでも知らないことはあるもんなんだな、と愛佳は思う。

「…ばかぁ」

「可愛い」思わず真っ赤になったあかりの顔に顔を近づけ、舌を絡めた。

「ん…んん」

 もはや女同士がどうのという感じではなくなっている自分に気がつく。

 キスをしながら手であかりのものをしごく。

「さっき吹いたのでびしょびしょになってるから、よく滑るわよ」

「ああっ…あっ…あいちゃん、あいちゃん、苦しいよ、くる、しい」

「どうしたの?」

「もう、おちんちんがぱんぱんで…くるしいの…さっきちゃんといったのに…どうしたらいいの?」

「わかった。あたしがいかせてあげるね」

 硬くなったものを舌で包み、大きくてほおばりきれないそれを、唾液で濡らしながらしごく。さっき吹いたあかりの潮と、唾液の匂いが混ざり合って、むせかえるような匂いになる。その匂いに間違いなく愛佳も欲情している。

 愛佳は自分の下着の中に手を入れた。

 やば…。

 こんなに濡れたことがないというくらい濡れている。

 左手についたその粘液を、ローションがわりにあかりのそれに塗り、亀頭を責めあげる。

 あかりが声にならない声をあげてのけぞった。

「あいちゃん、出る…なにか、でちゃう…」

「いいよ、出して」

 口で亀頭を包みこみ、竿をしごく手を速める。

「ああっ…!」

 びくん、と口の中で痙攣したそれが、爆ぜた。

 口の中いっぱいに、ねばねばした液体が吹き出す。

「うぐっ…ん…」

 どく、どくと脈打ちながら、口の中で溢れかえる青臭いそれは、間違いなく精液だ。

「ふぐ。ん…」

 思わず飲み込んでしまった。

「ええっ!あ、愛ちゃん」

「へへ…」愛佳はティッシュに残りを吐き出した。「ちょっと飲んじゃった」

「大丈夫?」

「大丈夫、今までも口に出されたことはあるから」

 そうなんだ…うへぇ…とあかりは目を丸くする。


 射精を終えたあかりのものは、まだ少しぴくぴくと痙攣している。

 これが何かはわからないけれど、間違いなくこれはあかりの器官で、


 そして、使える。

 それはもう、かなり。

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