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第9話 起動! ゴブ1号
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ギルドからの帰り道、俺は魔石を売る店に寄った。
今後、ゴーレムを作るにせよ、武器や防具を錬成するにせよ魔石は必須アイテムになるのだ。
魔石は最低ランクのIランクが1000リムくらい。
Hランクで1500リム。
Gランクになると3000リムくらいで売られていた。
A~Fランクの魔石は個人売買が禁じられている。
迷宮から持ち出すこともできないのは前述したとおりだ。
俺は一番質のいいGランクの置かれた棚から、鑑定を駆使して特にいいものを15個選び出して購入した。
代金は全部で46200リムになった。
金貨4枚と銀貨6枚、銅貨が2枚だ。この下に銭貨と呼ばれる10リム硬貨もある。
日本の硬貨より分厚く大きさはおはじきくらいだ。
ホテルに帰った俺は早速ゴーレムの作成に取り掛かった。
パティーに言われるまでもなく、まともに冒険をすれば地下1階層でも俺の命は危ない。
例え回復職として後衛にいたとしても攻撃は飛んでくるだろう。
だがポーターならどうだ?
荷物持ちのポーターなら戦闘がはじまれば速やかに後方に退くはずだ。
それならば紙の防御を持つ俺でもなんとかなりそうな気がする。
当面はポーターをしながら冒険の基礎を学んでいこう。
それが最弱の俺がたどり着いた最良のプランだった。
こうして経験を積んでいけば、その内にいい素材や武器を作りだせるかもしれない。
そうすれば冒険の幅も広がっていくことだろう。
明日の俺は今日よりもビッグになっているはずさ!
だから最初に作るゴーレムの方針も既に決まっている。
こんなか弱い俺を守ってくれるゴーレムがいいだろう。
重い荷物を運ぶのは大変なので代わりに荷物を運んでくれればなおいい。
最初は騎乗して移動できるゴーレムを考えたが、魔石の能力が低すぎて大型のものは作れなかった。
自重だけで重量オーバーになってしまうのだ。
仕方がないので小型で2足歩行の人型ゴーレムを作って様子を見ることにした。
人型ゴーレムなら武器や防具に汎用性もあり、運用がしやすいという利点もある。
一番質の高いゴブリンリーダーの魔石を主軸に計10個の魔石を組み合わせていく。
次は素材なのだが、初めは金属を使おうと思った。
しかし魔石の能力が低いために、小型化しても金属では重量オーバーになってしまう。
防御力は高いが全く動けないのだ。
仕方がないので木材で作ることにしよう。
郊外の森の中で素材を調達しなければいけないな。
遠いし面倒だ……。
馬車でも頼むか。
こういう時、高級ホテルは便利だよ。
俺はホテルのコンシェルジュに馬車を呼んでもらうことにした。
コンシェルジュはメリッサさんという美人さんだった。
金髪に磁器のような透き通った白い肌の持ち主だ。
切れ長の目はできる女を思わせる。
右目の下のなきぼくろがそこはかとない色気を醸し出していた。
「郊外の森まで行きたいのですが、馬車を呼んでもらえませんか」
「かしこまりました。どういった馬車をご希望ですか?」
馬車にもいくつか種類があるのか?
考えてみれば自動車にだってセダン、ワゴン、SUVなどがあるな。
「乗るのは俺一人なんです。森を散策しようかなと思って」
「それでしたら、箱馬車か軽馬車ですね。本日は天気もいいですし風もないので軽馬車の方がいいかもしれませんね」
「では、軽馬車をお願いします」
箱馬車というのは何となく想像がつく。
きっと屋根と窓のついた馬車だ。
チェリコーク家の馬車がそれだった。
軽馬車というのはどんな感じだろう?
軽自動車みたいに小さいのかな。
あれこれと想像していたが、やってきた軽馬車は箱馬車の屋根と窓がないタイプだった。
外国の王族などがパレードの時に乗っているものをずっと簡素にした感じだ。
御者と交渉すると森まで往復で4000リムで行ってくれることになった。
メリッサさんの言う通り、天気も良くて軽馬車での移動は気持がよかった。
「お客さん、森のどの辺に行けばいいですかね?」
「そうだなぁ…、とりあえず森の入口まで行ってみて」
「わかりやした」
俺は馬車の素材をコツコツと叩いてみる。
「この馬車はなんの木でできているんですか?」
そう聞くと御者は機嫌のよい声で答えてくれた。
「お客さんはお目が高い! こいつは最高級のモジャの木で作られてるんですよ。強度があって腐りにくい。見た目だって最高の木材でさぁ。外洋船の材料としても使われるって聞いてやすぜ」
「へー。モジャの木はこの辺の森にも生えているのかい?」
「数は少ないけどあるはずですよ」
うん。
最初のゴーレムはモジャの木で作ろう。
馬車を待たせて、俺は森の中へ入っていく。
鑑定スキルをパッシブ状態にしてモジャの木探しだ。
30分程歩きまわってモジャの木を見つけた俺は、いつもの如く素材錬成で木を乾燥させて加工していく。
すべての素材はそろった。
いよいよ用意しておいた魔石を核にして、ゴーレムを組み立てる時がきたのだ。
俺の手から放たれる魔力に包まれて、それぞれの素材が輝きだす。
素材はゆっくりと浮かびながら一つ所に集まっていき、目も眩むような強い輝きに包まれた。
だんだんと輝きが収まっていくと現れたのは一体の人型ゴーレムだった。
つややかな木目のマネキンのような姿だ。
強度を考えて体形は少しマッチョな感じになっている。
身長は155センチくらい。
少しスレンダーなドワーフという表現がしっくりくる。
鑑定
【名前】 ゴブ1号
【年齢】 0歳
【Lv】 1
【HP】 162/162
【MP】 0/0
【攻撃力】47
【防御力】142
【体力】 320
【知力】 12
【素早さ】37
【スキル】灯火Lv.1 目の部分が光って辺りを照らす。
【備考】 半自立型ゴーレム。行動には3MP/分が必要。MPチャージは180まで。よって主人から1時間以上離れて行動できない。半径3メートル以内に主人がいれば魔力をチャージすることが出来る。
【次回レベル必要経験値】 0/300
ゴブリンリーダーの魔石が中心となっているので名前はゴブ1号だ。
魔石を10個組み合わせただけあって【体力】の数値が高い。
これなら重い荷物も運べるし、いい装備を身につけられるだろう。
戦闘力が俺よりも上だというのがちょっとひっかかるが、護衛だと思えばもっと強くてもいい気はする。
運用するのに1時間で180の魔力が必要だが、魔力量の多い俺には関係がない。
ただし1時間以上離れて行動すると行動を停止し、休眠状態になってしまうようだ。気をつけよう。
「起動せよ、ゴブ1号!」
俺の声に従いゴブ1号が動き出す。
「よしよし、問題なく動いるようだな。ゴブ1号ついてくるんだ」
ゴブ1号を伴って馬車まで戻ったら御者のおじさんが随分びっくりしていた。
帰りは、自分の服や、素材を買い込んでホテルに戻った。
かなり大量に素材を買い込んだが、ゴブ1号がすべて持ってくれた。
可愛い奴だ。
これならポーターとして十二分につかえるだろう。
部屋に帰ってゴブ1号に服のたたみ方を教えていたら、ゴブ1号のレベルが上がった。
正直なところ、うらやましい。
俺のステータスでは、【次回レベル必要経験値】 0/100000
になっている。
いつになったらレベルが上がることやら…。
ゴブ1号は少しだけ知力が上がっていた。
【知力】 12 → 【知力】 13
今後、ゴーレムを作るにせよ、武器や防具を錬成するにせよ魔石は必須アイテムになるのだ。
魔石は最低ランクのIランクが1000リムくらい。
Hランクで1500リム。
Gランクになると3000リムくらいで売られていた。
A~Fランクの魔石は個人売買が禁じられている。
迷宮から持ち出すこともできないのは前述したとおりだ。
俺は一番質のいいGランクの置かれた棚から、鑑定を駆使して特にいいものを15個選び出して購入した。
代金は全部で46200リムになった。
金貨4枚と銀貨6枚、銅貨が2枚だ。この下に銭貨と呼ばれる10リム硬貨もある。
日本の硬貨より分厚く大きさはおはじきくらいだ。
ホテルに帰った俺は早速ゴーレムの作成に取り掛かった。
パティーに言われるまでもなく、まともに冒険をすれば地下1階層でも俺の命は危ない。
例え回復職として後衛にいたとしても攻撃は飛んでくるだろう。
だがポーターならどうだ?
荷物持ちのポーターなら戦闘がはじまれば速やかに後方に退くはずだ。
それならば紙の防御を持つ俺でもなんとかなりそうな気がする。
当面はポーターをしながら冒険の基礎を学んでいこう。
それが最弱の俺がたどり着いた最良のプランだった。
こうして経験を積んでいけば、その内にいい素材や武器を作りだせるかもしれない。
そうすれば冒険の幅も広がっていくことだろう。
明日の俺は今日よりもビッグになっているはずさ!
だから最初に作るゴーレムの方針も既に決まっている。
こんなか弱い俺を守ってくれるゴーレムがいいだろう。
重い荷物を運ぶのは大変なので代わりに荷物を運んでくれればなおいい。
最初は騎乗して移動できるゴーレムを考えたが、魔石の能力が低すぎて大型のものは作れなかった。
自重だけで重量オーバーになってしまうのだ。
仕方がないので小型で2足歩行の人型ゴーレムを作って様子を見ることにした。
人型ゴーレムなら武器や防具に汎用性もあり、運用がしやすいという利点もある。
一番質の高いゴブリンリーダーの魔石を主軸に計10個の魔石を組み合わせていく。
次は素材なのだが、初めは金属を使おうと思った。
しかし魔石の能力が低いために、小型化しても金属では重量オーバーになってしまう。
防御力は高いが全く動けないのだ。
仕方がないので木材で作ることにしよう。
郊外の森の中で素材を調達しなければいけないな。
遠いし面倒だ……。
馬車でも頼むか。
こういう時、高級ホテルは便利だよ。
俺はホテルのコンシェルジュに馬車を呼んでもらうことにした。
コンシェルジュはメリッサさんという美人さんだった。
金髪に磁器のような透き通った白い肌の持ち主だ。
切れ長の目はできる女を思わせる。
右目の下のなきぼくろがそこはかとない色気を醸し出していた。
「郊外の森まで行きたいのですが、馬車を呼んでもらえませんか」
「かしこまりました。どういった馬車をご希望ですか?」
馬車にもいくつか種類があるのか?
考えてみれば自動車にだってセダン、ワゴン、SUVなどがあるな。
「乗るのは俺一人なんです。森を散策しようかなと思って」
「それでしたら、箱馬車か軽馬車ですね。本日は天気もいいですし風もないので軽馬車の方がいいかもしれませんね」
「では、軽馬車をお願いします」
箱馬車というのは何となく想像がつく。
きっと屋根と窓のついた馬車だ。
チェリコーク家の馬車がそれだった。
軽馬車というのはどんな感じだろう?
軽自動車みたいに小さいのかな。
あれこれと想像していたが、やってきた軽馬車は箱馬車の屋根と窓がないタイプだった。
外国の王族などがパレードの時に乗っているものをずっと簡素にした感じだ。
御者と交渉すると森まで往復で4000リムで行ってくれることになった。
メリッサさんの言う通り、天気も良くて軽馬車での移動は気持がよかった。
「お客さん、森のどの辺に行けばいいですかね?」
「そうだなぁ…、とりあえず森の入口まで行ってみて」
「わかりやした」
俺は馬車の素材をコツコツと叩いてみる。
「この馬車はなんの木でできているんですか?」
そう聞くと御者は機嫌のよい声で答えてくれた。
「お客さんはお目が高い! こいつは最高級のモジャの木で作られてるんですよ。強度があって腐りにくい。見た目だって最高の木材でさぁ。外洋船の材料としても使われるって聞いてやすぜ」
「へー。モジャの木はこの辺の森にも生えているのかい?」
「数は少ないけどあるはずですよ」
うん。
最初のゴーレムはモジャの木で作ろう。
馬車を待たせて、俺は森の中へ入っていく。
鑑定スキルをパッシブ状態にしてモジャの木探しだ。
30分程歩きまわってモジャの木を見つけた俺は、いつもの如く素材錬成で木を乾燥させて加工していく。
すべての素材はそろった。
いよいよ用意しておいた魔石を核にして、ゴーレムを組み立てる時がきたのだ。
俺の手から放たれる魔力に包まれて、それぞれの素材が輝きだす。
素材はゆっくりと浮かびながら一つ所に集まっていき、目も眩むような強い輝きに包まれた。
だんだんと輝きが収まっていくと現れたのは一体の人型ゴーレムだった。
つややかな木目のマネキンのような姿だ。
強度を考えて体形は少しマッチョな感じになっている。
身長は155センチくらい。
少しスレンダーなドワーフという表現がしっくりくる。
鑑定
【名前】 ゴブ1号
【年齢】 0歳
【Lv】 1
【HP】 162/162
【MP】 0/0
【攻撃力】47
【防御力】142
【体力】 320
【知力】 12
【素早さ】37
【スキル】灯火Lv.1 目の部分が光って辺りを照らす。
【備考】 半自立型ゴーレム。行動には3MP/分が必要。MPチャージは180まで。よって主人から1時間以上離れて行動できない。半径3メートル以内に主人がいれば魔力をチャージすることが出来る。
【次回レベル必要経験値】 0/300
ゴブリンリーダーの魔石が中心となっているので名前はゴブ1号だ。
魔石を10個組み合わせただけあって【体力】の数値が高い。
これなら重い荷物も運べるし、いい装備を身につけられるだろう。
戦闘力が俺よりも上だというのがちょっとひっかかるが、護衛だと思えばもっと強くてもいい気はする。
運用するのに1時間で180の魔力が必要だが、魔力量の多い俺には関係がない。
ただし1時間以上離れて行動すると行動を停止し、休眠状態になってしまうようだ。気をつけよう。
「起動せよ、ゴブ1号!」
俺の声に従いゴブ1号が動き出す。
「よしよし、問題なく動いるようだな。ゴブ1号ついてくるんだ」
ゴブ1号を伴って馬車まで戻ったら御者のおじさんが随分びっくりしていた。
帰りは、自分の服や、素材を買い込んでホテルに戻った。
かなり大量に素材を買い込んだが、ゴブ1号がすべて持ってくれた。
可愛い奴だ。
これならポーターとして十二分につかえるだろう。
部屋に帰ってゴブ1号に服のたたみ方を教えていたら、ゴブ1号のレベルが上がった。
正直なところ、うらやましい。
俺のステータスでは、【次回レベル必要経験値】 0/100000
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いつになったらレベルが上がることやら…。
ゴブ1号は少しだけ知力が上がっていた。
【知力】 12 → 【知力】 13
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