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第四章 縁と結びで縁結び
第七話 演目 不釣り合いな行動もしなかった結果
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響山はタバコを吸いながら縁を見る。
そして当たり前の質問をしたのだった。
「って、冷静に考えたらあんた達が俺を助ける義理は無くないか?」
「ああ、あたしには無いな」
「俺にはある、良き縁を持った者を救いたい」
「悪人の俺を救うのか?」
「縁に善も悪も関係無いだろう、手を取り戻しに行きましょう」
縁を先頭に歩き始める、道中様々な敵と遭遇するが、縁とサンディと縁の敵ではない。
「はっ! こいつはすげぇな、あの時俺に重傷をおわせ、忠告を聞けないならここで死ねと言っていた……クソガキと違う、本当の神の後光を感じる! 本物の神の慈悲だ! そして会話しながら進んでいる! この化物達を相手にしながら! 自慢になるが、俺も相当の魔法の使い手だ、この化物を一匹だけだったら楽勝だ、だが連続で! しかも俺を守りながら! まあ時間をかければ俺にも出来るが、技量の差を感じる!」
「響山さん……なんかうるさいな」
「ま、その理由は直ぐにわかるよ」
響山がいずみ顔負けの解説をしていると、保管室と書かれた扉にたどり着く。
サンディが扉を破壊すると、中には研究員達が作業をしていた。
「ば! 馬鹿な! 縁だと!? 使い捨ての所長をぶっ殺したらここには来ないんじゃ!」
「……」
響山は一瞬でそこ居た科学者達を亡き者にした。
燃えている者、凍った者、土で潰された者、風の刃で斬られた者。
そして響山は、いつの間にか液体が入っているガラスの筒を持っていた。
その中身は皮膚移植の跡がまだ残っている右手だった。
「あれは解説魔法だな、喋る事で詠唱、魔力の回復や力を高める方法、珍しい魔法だ」
「そんな技術があるのか、世の中広いな」
「ああ、真似ようとしてテンションが維持出来なかった」
「えぇ……どんな魔法技術なんだよ」
「今度説明してやるよ」
「なあ神様……色々と経験したうえで言うぜ? 俺はあんたに復讐なんてしない、少なくなったが部下も食わせなきゃならん、だが一番は……この手は子供達からの贈り物だからだ、そろそろ俺も……足を洗う時か」
喋り終わるとタバコを吸いながら、取り戻した右手をじっと見つめていた。
「実際見るとすげぇな、先程の長い説明の中で、魔法の詠唱も済ませていたのか」
「言葉の力強さからも、絶対に死なない覚悟を感じた」
「あ、響山、ツッコミがあるんだけど、そこまで強かったら、何でさっき死にかけてたんだ?」
「子供の事くれた最高のプレゼントを取られて、ブチギレ無い奴が居たら見てみたいぜ」
「確かにそうだな、愚問だった」
「そして今は、胸がいっぱいで……喋れそうにないし、動けそうにない」
響山はその場に泣き崩れた、縁達が来なかったら死んでいた事。
それもあるだろが、取り戻した喜びの方が今は大きい。
響山が落ち着くまで待つ、縁達は微笑ましくその光景を見ていた。
「恩人が受けた依頼でこの施設……いや、この街の機能を止めるがいいですか?」
「ああ、噂で隣国がこの街を無傷で欲しいってあったな、本当だったか……俺はもうこの街に未練は無い、引っ越しもすんでるしな」
「遠慮なく止めようぜ」
遠慮なく機能を停止させた3人は、入口へと向かった。
「ふぁーあ、授業しに学校帰るのは面倒くさい」
「え? だったら来なきゃよかったのでは?」
「縁わかるか? 生徒達の自習はある意味で試験だ」
「試験?」
「ああ、そいつの本質がある意味で見えるからな、サボる奴、真面目にする奴、私に秘密で危ないことする奴とかな」
「なるほど……いやいや、最後はいいのか?」
「いいんだよ、自己責任さ」
入口付近では絆と風月、同じスーツを着た男性が2人、女性が1人居る。
周りには動かない化物や人間達の中で、優雅にティータイムをしていた。
「お兄様、終わりましたか?」
「縁、お疲れ様~」
「兄貴! 大丈夫でヤンス!?」
「兄貴! 兄貴! 無事でゲスか!?」
「兄貴! 一人で行かないで欲しいザマス!」
「馬鹿野郎! 何で来やがった!」
響山とその部下達は抱きしめあった、4人は嬉しそうに笑っている。
サンディが部下達を興味深く見ている、姿というより言葉使いが気になるようだ。
「……」
「お父さんと斬銀はもう帰ったよ~」
「そうか、俺達も帰ろうか」
「お兄様、後で斬銀に色々と請求いたしましょう」
「ああ……ってサンディ、どうした?」
「語尾魔法とはまた珍しいと思ってな」
「何だその技術は?」
「そのまんまだな、語尾魔法は特徴的な語尾で魔法詠唱をする、基本は一撃必殺型だな」
「そうそう、んで使い手によって種類とか、効果とか、色々と違うね~あ、それは普通の魔法使いと同じか」
「なるほど」
響山が縁の目の前にやって来た、そして握手を求めて左手を突き出しす。
「ありがとう縁、おかげで今生きている」
「俺は良き縁、身の丈の幸せを守っている人を守っただけです、運が良かったですね」
「ありがとう神様! ありがとうでヤンス!」
「拝む! 拝み倒すでゲス!」
「お賽銭! お賽銭ザマス!」
「お前ら落ち着け、お礼なら後だ今は帰るぞ、オチーニャン、頼む」
「はいはいザマス! では皆々様! ごきげんようザマス!」
響山達は現れた魔法陣と共に消えた。
「さて、いずみに挨拶してこようぜ、どこに居るんだ?」
「ああ、アフロ先生の病院だが……どうした?」
「ちょっと聞きたい事があるだけさ」
縁、風月、絆、サンディは病院へと向かうのだった。
そして当たり前の質問をしたのだった。
「って、冷静に考えたらあんた達が俺を助ける義理は無くないか?」
「ああ、あたしには無いな」
「俺にはある、良き縁を持った者を救いたい」
「悪人の俺を救うのか?」
「縁に善も悪も関係無いだろう、手を取り戻しに行きましょう」
縁を先頭に歩き始める、道中様々な敵と遭遇するが、縁とサンディと縁の敵ではない。
「はっ! こいつはすげぇな、あの時俺に重傷をおわせ、忠告を聞けないならここで死ねと言っていた……クソガキと違う、本当の神の後光を感じる! 本物の神の慈悲だ! そして会話しながら進んでいる! この化物達を相手にしながら! 自慢になるが、俺も相当の魔法の使い手だ、この化物を一匹だけだったら楽勝だ、だが連続で! しかも俺を守りながら! まあ時間をかければ俺にも出来るが、技量の差を感じる!」
「響山さん……なんかうるさいな」
「ま、その理由は直ぐにわかるよ」
響山がいずみ顔負けの解説をしていると、保管室と書かれた扉にたどり着く。
サンディが扉を破壊すると、中には研究員達が作業をしていた。
「ば! 馬鹿な! 縁だと!? 使い捨ての所長をぶっ殺したらここには来ないんじゃ!」
「……」
響山は一瞬でそこ居た科学者達を亡き者にした。
燃えている者、凍った者、土で潰された者、風の刃で斬られた者。
そして響山は、いつの間にか液体が入っているガラスの筒を持っていた。
その中身は皮膚移植の跡がまだ残っている右手だった。
「あれは解説魔法だな、喋る事で詠唱、魔力の回復や力を高める方法、珍しい魔法だ」
「そんな技術があるのか、世の中広いな」
「ああ、真似ようとしてテンションが維持出来なかった」
「えぇ……どんな魔法技術なんだよ」
「今度説明してやるよ」
「なあ神様……色々と経験したうえで言うぜ? 俺はあんたに復讐なんてしない、少なくなったが部下も食わせなきゃならん、だが一番は……この手は子供達からの贈り物だからだ、そろそろ俺も……足を洗う時か」
喋り終わるとタバコを吸いながら、取り戻した右手をじっと見つめていた。
「実際見るとすげぇな、先程の長い説明の中で、魔法の詠唱も済ませていたのか」
「言葉の力強さからも、絶対に死なない覚悟を感じた」
「あ、響山、ツッコミがあるんだけど、そこまで強かったら、何でさっき死にかけてたんだ?」
「子供の事くれた最高のプレゼントを取られて、ブチギレ無い奴が居たら見てみたいぜ」
「確かにそうだな、愚問だった」
「そして今は、胸がいっぱいで……喋れそうにないし、動けそうにない」
響山はその場に泣き崩れた、縁達が来なかったら死んでいた事。
それもあるだろが、取り戻した喜びの方が今は大きい。
響山が落ち着くまで待つ、縁達は微笑ましくその光景を見ていた。
「恩人が受けた依頼でこの施設……いや、この街の機能を止めるがいいですか?」
「ああ、噂で隣国がこの街を無傷で欲しいってあったな、本当だったか……俺はもうこの街に未練は無い、引っ越しもすんでるしな」
「遠慮なく止めようぜ」
遠慮なく機能を停止させた3人は、入口へと向かった。
「ふぁーあ、授業しに学校帰るのは面倒くさい」
「え? だったら来なきゃよかったのでは?」
「縁わかるか? 生徒達の自習はある意味で試験だ」
「試験?」
「ああ、そいつの本質がある意味で見えるからな、サボる奴、真面目にする奴、私に秘密で危ないことする奴とかな」
「なるほど……いやいや、最後はいいのか?」
「いいんだよ、自己責任さ」
入口付近では絆と風月、同じスーツを着た男性が2人、女性が1人居る。
周りには動かない化物や人間達の中で、優雅にティータイムをしていた。
「お兄様、終わりましたか?」
「縁、お疲れ様~」
「兄貴! 大丈夫でヤンス!?」
「兄貴! 兄貴! 無事でゲスか!?」
「兄貴! 一人で行かないで欲しいザマス!」
「馬鹿野郎! 何で来やがった!」
響山とその部下達は抱きしめあった、4人は嬉しそうに笑っている。
サンディが部下達を興味深く見ている、姿というより言葉使いが気になるようだ。
「……」
「お父さんと斬銀はもう帰ったよ~」
「そうか、俺達も帰ろうか」
「お兄様、後で斬銀に色々と請求いたしましょう」
「ああ……ってサンディ、どうした?」
「語尾魔法とはまた珍しいと思ってな」
「何だその技術は?」
「そのまんまだな、語尾魔法は特徴的な語尾で魔法詠唱をする、基本は一撃必殺型だな」
「そうそう、んで使い手によって種類とか、効果とか、色々と違うね~あ、それは普通の魔法使いと同じか」
「なるほど」
響山が縁の目の前にやって来た、そして握手を求めて左手を突き出しす。
「ありがとう縁、おかげで今生きている」
「俺は良き縁、身の丈の幸せを守っている人を守っただけです、運が良かったですね」
「ありがとう神様! ありがとうでヤンス!」
「拝む! 拝み倒すでゲス!」
「お賽銭! お賽銭ザマス!」
「お前ら落ち着け、お礼なら後だ今は帰るぞ、オチーニャン、頼む」
「はいはいザマス! では皆々様! ごきげんようザマス!」
響山達は現れた魔法陣と共に消えた。
「さて、いずみに挨拶してこようぜ、どこに居るんだ?」
「ああ、アフロ先生の病院だが……どうした?」
「ちょっと聞きたい事があるだけさ」
縁、風月、絆、サンディは病院へと向かうのだった。
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