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第三章 桜野学園編
第一話 演目 茶番でも二人の時間
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扉をくぐると其処には、絵に描いた様なカジノが広がっている。
ポーカーテーブルにスロット、ルーレット等々。
飲み物を提供する場所もある。
「ここが俺のカジノだ」
「おお! スゲー!」
「カジノらいし華やかな雰囲気」
生徒達はテンション爆上がり。
「オーナー、お帰りなさいませ」
「店長、彼ら人数分のチップカードを発行してくれ、支払いは俺でな」
「枚数はいかがいたしましょうか」
「五千で頼む」
「承知いたしました、お待ちください」
店長は一礼して去っていった。
「初めてここに来た時とは雰囲気が違う」
「風月が来てたな、あの時は休みだったからな」
「そうだったね」
「お待たせしました」
「ありがとう、店長」
縁はカードを受け取り、店長は一礼して去った。
「ほい、後は好きに楽しむといい」
「よっしゃ、気合いが入るぜ!」
ろくな説明も聞かずに生徒達は早歩きで散り散りに行動し始めた。
「元気なもんだ」
「で、チップの貸し出しは何処?」
「あ、スファーリアさんもやる?」
「もちろん、楽しませてもらいます」
「案内しよう、こっちだ」
スファーリアをチップの貸し出し機の前まで案内した。
「ここでカードの発行とチップの貸し出しが出来る」
「使えるお金は?」
「ほとんど対応している」
「了解」
機械を操作してカードを入手する。
「よし、これで戦える」
「戦うて、いや確かに店員とカードやルーレット出来るけどさ」
「縁君に挑戦するわ」
「俺?」
「運という戦場で、貴方に挑むわ」
スファーリアは戦う気満々の顔をしている。
「やる気満々だな」
「お互い怪我一つしなくていいでしょ?」
「まあ、怪我はしないだろうな」
「常々戦いたいとは思っていたけど、怪我はさせたくない」
「それは俺もだ、手合わせでも心は痛む」
「だだ風月は別」
「あーなんとなくわかる、こう……拳で愛し合うとか言いそう」
「よくわかってるじゃない」
「そん時は怪我しないようにしないとな」
そんなイチャイチャを繰り広げていると、久城が2人に近寄ってきた。
「噂通り仲がいいんですね、スファーリア先生の笑顔を初めてみました」
「久城さん何時の間に」
「いや、縁先生の私生活を見たいのに、遊んでいてはダメと思い」
「っても、スファーリアさんとのイチャイチャ時間になりそうだ」
「構いません、先生達を見てて思ったのは『どうだ、俺達はこんなにも愛し合ってるんだぞ』と、自慢したいのは伝わってますから」
「自慢してるか?」
「他の人に見られて困る恋愛を、しているつもりは無いけど?」
「だな」
堂々と恥ずかしいがる事も無く言ってのける2人。
勝負をするテーブルに移動して、縁はトランプを鞄から出してシャッフルしだした。
「それで、何で勝負をするんだ?」
「トランプで勝負」
「ポーカーとか?」
「物事はシンプルな方がいいわ」
「ふむ、どうするんだ?」
「場に並べられたトランプから、数字が高い方を出したら勝ち、エースが最弱でキングが二番目に強い」
「シンプルだな、ジョーカーが最強か」
「引き分けか、負けしかないわね」
「その勝負受けて立つ」
「あ、これは聞いておこう」
「何を?」
「イカサマはありかしら」
「お手並み拝見といこうか」
「チップを賭けるのにはどうしたらいいの?」
「カードを目の前の端末にかざせばいい」
「わかった」
スファーリアは自分が座っている目の前の端末にカードを押し当てた。
現在のチップの残高が表示される、残り五万枚。
「んじゃ、トランプを適当にシャッフルして、置くぜ」
「ええ、オッズは?」
「二倍にして返そう」
「そう」
一万のチップをスファーリアは賭けた。
並べられたトランプをお互いに、何も言わずに交互に選んでいき、同時にめくるを繰り返す。
それを繰り返して、縁が勝った。
「今度は私が置いていいかしら?」
「ああ、いいぜ、因みに俺はイカサマはしていないからな」
「でしょうね」
スファーリアはカードをシャッフルして場に置いた。
縁は何かに気付いた様な顔をする。
「勝負」
今度はチップを二万枚を賭けたスファーリア。
ニヤリと笑う縁はカードに手をかけた。
また互いにカードを引いていく、結果は縁が惨敗した。
「ふむ」
「どうしたの?」
「見事だスファーリアさん、このイカサマはなかなか気付かないだろう」
「え? スファーリア先生は、イカサマしていたんですか?」
「カードの摩擦で判別したんじゃないか?」
「ちょっと違う、縁君」
「どうやったんですか? スファーリア先生」
「触った時に私にしか解らない音を仕掛けた」
「なるほど」
「そして、このカードが特殊なものだと分かった」
「お、正解だ」
「さらに、私に負けるカードをワザと取ったでしょ」
「どっちがイカサマなんだろうな?」
お互いに不敵に笑い合った。
「仕掛けた時に違和感があった、その時に私のイカサマはバレた」
「どうして縁先生は勝負を続けたんですか?」
「俺はスファーリアさんと『運』で勝負したかったからだ、ま、俺もある意味でイカサマしたがな」
「試合に勝って、勝負に負けた、やっぱりイカサマはダメ」
「って、縁先生は幸運の神様ですよね? そんな人に運で勝てるんですか?」
「時と場合による、今は遊ぶ時間」
「だな」
茶番だろうが、2人の時間には変わりはない、楽しそうに笑うのだった。
「うむむむ……運に勝てるんですか」
「久城さん覚えてなさい、運で起こるのは結局は何かしらの出来事よ、対処出来ればどうとでもなる」
「な、なるほど」
久城が少々困惑していると、スロット台が有る方から歓声が上がった。
「おや、何か騒がしいな」
「歓喜の音、ちょっと見に行きましょう」
「行ってみるか」
トランプを片付けて、3人はスロット台へと向かった。
ポーカーテーブルにスロット、ルーレット等々。
飲み物を提供する場所もある。
「ここが俺のカジノだ」
「おお! スゲー!」
「カジノらいし華やかな雰囲気」
生徒達はテンション爆上がり。
「オーナー、お帰りなさいませ」
「店長、彼ら人数分のチップカードを発行してくれ、支払いは俺でな」
「枚数はいかがいたしましょうか」
「五千で頼む」
「承知いたしました、お待ちください」
店長は一礼して去っていった。
「初めてここに来た時とは雰囲気が違う」
「風月が来てたな、あの時は休みだったからな」
「そうだったね」
「お待たせしました」
「ありがとう、店長」
縁はカードを受け取り、店長は一礼して去った。
「ほい、後は好きに楽しむといい」
「よっしゃ、気合いが入るぜ!」
ろくな説明も聞かずに生徒達は早歩きで散り散りに行動し始めた。
「元気なもんだ」
「で、チップの貸し出しは何処?」
「あ、スファーリアさんもやる?」
「もちろん、楽しませてもらいます」
「案内しよう、こっちだ」
スファーリアをチップの貸し出し機の前まで案内した。
「ここでカードの発行とチップの貸し出しが出来る」
「使えるお金は?」
「ほとんど対応している」
「了解」
機械を操作してカードを入手する。
「よし、これで戦える」
「戦うて、いや確かに店員とカードやルーレット出来るけどさ」
「縁君に挑戦するわ」
「俺?」
「運という戦場で、貴方に挑むわ」
スファーリアは戦う気満々の顔をしている。
「やる気満々だな」
「お互い怪我一つしなくていいでしょ?」
「まあ、怪我はしないだろうな」
「常々戦いたいとは思っていたけど、怪我はさせたくない」
「それは俺もだ、手合わせでも心は痛む」
「だだ風月は別」
「あーなんとなくわかる、こう……拳で愛し合うとか言いそう」
「よくわかってるじゃない」
「そん時は怪我しないようにしないとな」
そんなイチャイチャを繰り広げていると、久城が2人に近寄ってきた。
「噂通り仲がいいんですね、スファーリア先生の笑顔を初めてみました」
「久城さん何時の間に」
「いや、縁先生の私生活を見たいのに、遊んでいてはダメと思い」
「っても、スファーリアさんとのイチャイチャ時間になりそうだ」
「構いません、先生達を見てて思ったのは『どうだ、俺達はこんなにも愛し合ってるんだぞ』と、自慢したいのは伝わってますから」
「自慢してるか?」
「他の人に見られて困る恋愛を、しているつもりは無いけど?」
「だな」
堂々と恥ずかしいがる事も無く言ってのける2人。
勝負をするテーブルに移動して、縁はトランプを鞄から出してシャッフルしだした。
「それで、何で勝負をするんだ?」
「トランプで勝負」
「ポーカーとか?」
「物事はシンプルな方がいいわ」
「ふむ、どうするんだ?」
「場に並べられたトランプから、数字が高い方を出したら勝ち、エースが最弱でキングが二番目に強い」
「シンプルだな、ジョーカーが最強か」
「引き分けか、負けしかないわね」
「その勝負受けて立つ」
「あ、これは聞いておこう」
「何を?」
「イカサマはありかしら」
「お手並み拝見といこうか」
「チップを賭けるのにはどうしたらいいの?」
「カードを目の前の端末にかざせばいい」
「わかった」
スファーリアは自分が座っている目の前の端末にカードを押し当てた。
現在のチップの残高が表示される、残り五万枚。
「んじゃ、トランプを適当にシャッフルして、置くぜ」
「ええ、オッズは?」
「二倍にして返そう」
「そう」
一万のチップをスファーリアは賭けた。
並べられたトランプをお互いに、何も言わずに交互に選んでいき、同時にめくるを繰り返す。
それを繰り返して、縁が勝った。
「今度は私が置いていいかしら?」
「ああ、いいぜ、因みに俺はイカサマはしていないからな」
「でしょうね」
スファーリアはカードをシャッフルして場に置いた。
縁は何かに気付いた様な顔をする。
「勝負」
今度はチップを二万枚を賭けたスファーリア。
ニヤリと笑う縁はカードに手をかけた。
また互いにカードを引いていく、結果は縁が惨敗した。
「ふむ」
「どうしたの?」
「見事だスファーリアさん、このイカサマはなかなか気付かないだろう」
「え? スファーリア先生は、イカサマしていたんですか?」
「カードの摩擦で判別したんじゃないか?」
「ちょっと違う、縁君」
「どうやったんですか? スファーリア先生」
「触った時に私にしか解らない音を仕掛けた」
「なるほど」
「そして、このカードが特殊なものだと分かった」
「お、正解だ」
「さらに、私に負けるカードをワザと取ったでしょ」
「どっちがイカサマなんだろうな?」
お互いに不敵に笑い合った。
「仕掛けた時に違和感があった、その時に私のイカサマはバレた」
「どうして縁先生は勝負を続けたんですか?」
「俺はスファーリアさんと『運』で勝負したかったからだ、ま、俺もある意味でイカサマしたがな」
「試合に勝って、勝負に負けた、やっぱりイカサマはダメ」
「って、縁先生は幸運の神様ですよね? そんな人に運で勝てるんですか?」
「時と場合による、今は遊ぶ時間」
「だな」
茶番だろうが、2人の時間には変わりはない、楽しそうに笑うのだった。
「うむむむ……運に勝てるんですか」
「久城さん覚えてなさい、運で起こるのは結局は何かしらの出来事よ、対処出来ればどうとでもなる」
「な、なるほど」
久城が少々困惑していると、スロット台が有る方から歓声が上がった。
「おや、何か騒がしいな」
「歓喜の音、ちょっと見に行きましょう」
「行ってみるか」
トランプを片付けて、3人はスロット台へと向かった。
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