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第三章 桜野学園編
第一話 前説・幕開き 義理の弟のお知らせとサンディの生徒達
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公式初イベントが終わっても、何時も通りの長谷川と荒野原。
閑古鳥が鳴くバイトが昼に終わり、昼食を済ませて何時もゲートへ行く道中。
「長谷川君、お願いがあるんだけどいい?」
「どうした?」
「今日ゲーム終わったら、弟と一緒にご飯いかない?」
「おお、いいよいいよ、弟君は何が好きなんだ?」
「ここは一つ食べ放題に行ってみない?」
「食べ放題か、時々行きたくなるな、雰囲気が楽しい」
「お母さんの知り合いが経営している所でいい?」
「飲食店経営ってすげーな」
「今日お母さんに、弟と長谷川君を会わせるって言ったら、速攻連絡してた」
「予約バッチリか」
「うん、7時から」
「遠いの?」
「何時も遊んでいるゲートからだと、車で30分」
「近いちゃー近いな、弟君との待ち合わせは?」
「何時ものゲートで先に遊んでる」
「おっけ、おっけ、よし、食べ放題の支払いは任せろ、バリバリ」
「ダメ、割り勘」
「支払いの時は誰かが一括した方がいいだろ」
「確かに」
彼氏彼女らしい会話をしている。
長谷川何かに気付いた様に、あっと声を上げた。
「んで、今日は何をするんだ?」
「シーナ先生のクラスとミーティング」
「会議? なんの?」
「今回は強化合宿の班分け」
「今回はって事は別の会議もあるのか?」
「うん、修学旅行とか文化祭とか」
「なるほど、開始場所は?」
「ロビーに行かずに桜野学園に来て」
「おっけー」
「そうそう、あゆさちゃんと生徒達はもう学校に居る」
「お、ついに桜野学園生徒になったか」
「うん、絆ちゃんとしてクラスのみんなには挨拶した」
「そっかそっか」
ゲートに着いた2人は受付を済ませる。
振り分けられたプレイルームで、長谷川は準備をしてログインをする。
今日は何時ものポーズはしない様だ。
縁は桜野学園の前までやってきた。
「あ、来た、実習教室でミーティングするから、付いて来て」
「ああ」
実習教室にはスファーリアの生徒とサンディの生徒が、座って並んでいた。
「おっ、来たな2人共」
「こんにちはシーナ先生」
「よ、サンディ」
サンディに軽く挨拶する2人。
「あの方がスファーリア先生の恋人?」
「ジャージにウサミミて」
「いやいや、見てくれだけで決めたら怪我するぜ、俺らもそれで痛い目みたしな」
「懐かしいな、シーナ先生に対してなめ腐ってる態度とったよな」
「殺されかけたな、殺気だけで」
軽装の女子生徒2人と、三馬鹿トリオが似合いそうな男子生徒。
五人組がこっそりそんな話をしている。
「ふむ、神の位は低いが、信仰が尋常ではない」
「太陽神の家系のお前が言うなら、そうとうやべーな?」
「ふむ、邪神の君から見てどうかな?」
「負の感情の信仰心で平然としてられるのが怖えよ、何なんだありゃ」
神々しく上品な雰囲気で、神々しき光を放っている男子生徒。
禍々しい邪悪な雰囲気で、悪しき闇を放っていそうな男子生徒。
相反しそうな2人は、堂々と縁に向かって話をしている。
「ってか、あのジャージやばくない? あれに傷つけられる武器ってそうそう無いカンジ~?」
「わかる~誰が制作したか気になる~」
「道具屋の私としては、あの鞄が気になります」
ギャルギャルしく、左右非対称に眼帯している姉妹が、縁のジャージを指差す。
絵に描いた様な、眼鏡をかて地味な道具屋の娘が、目を輝かせて縁の鞄を見ていた。
「はいはい、お前ら落ち着け、縁、すまんがこいつらの質問に、一つ二つ答えてやってくれんか?」
「ああ」
「んじゃ、質問が有る奴は手を上げろ」
「先手必勝! はいはーい! そのジャージはどうなってるんですか?」
右に眼帯をしたギャルギャルしい女子生徒が手を上げた。
「このジャージはブルモンド・霊歌という人が制作した」
「ほわぁ!? 伝説の鍛冶職人と知り合いとかパネェ!」
「お姉ちゃん! やべーよやべーよ!」
「ブルモンドさんを知ってるのか」
「もちろんってカンジ! あ、右に眼帯してる私は天津京子、左のこっちは妹の天津紫苑、よろしく~」
「よろしくな、天津姉妹……ふむ、ブルモンドさんと話したいか?」
「お、出来るの!? 兎先生話わかる~」
「ほらみっちゃん、今度はあんたの出番だ」
紫苑が、道具屋の娘っぽい女の子を軽く叩いた。
「あの、先生、私、九十九未知納といいます、その鞄は先生の神器ですか?」
「おお? 神器と鑑定出来るとは、いい目をもってるね」
「当たり前だ、私の生徒達だからな」
「どうやって授業してるんだ? お前が教えてるのか?」
「いや、外部から特別講師を呼んでいる」
「なるほど」
「先生、話をいいだろうか?」
太陽神らしい生徒が手を上げた。
「縁先生の実力はいかがなものでしょうか?」
「お前相変わらず失礼だな」
「君も気になるだろう? 人の血がありながら、呪いとも呼べる負の信仰心を持っていても、平然としている事を」
「いやそうだけど、言い方って物があるだろう」
「失礼、自己紹介がまだでした、私は太陽神のアポロニア、こっちの邪神がダエワ」
「お前のオマケみたいな紹介の仕方だな?」
「そう目くじらたてるでない」
アポロニアとダエワは仲の良い兄弟の様に話をしている。
「サンディ、何で有名な太陽神の家系と、地獄で仕事している邪神の家系が居るんだよ」
「あれ? 言ってなかったか? 私のクラスはちょっと訳アリな奴らを受け持っているんだ」
「ほう」
「まあ、それは後で説明してやるよ」
サンディは近くの時計を見た。
「質問はここまでな、時間がある時にやってくれ、んで縁」
「なんだ?」
「ミーティングする前に聞きたい事がある」
「聞きたい事?」
「私もスファーリア先生もな? 『これだけは知っておけ』って事を生徒達に教えているんだ」
「ほう」
「あたしは『なめ腐ってる奴は潰せ、人の話を聞かない奴は潰せ』だな」
「スファーリアさんは?」
「敵は絶滅する」
「なるほど、知っておけって事か?」
「そうだ」
「んじゃ、アポロニア君の質問に答えるか、それが一番伝えたい事になる」
「お?」
縁は殺す様な目付きでサンディを見る。
「サンディ、久しぶり手合わせしようか」
「ほう? いいぜ? あたしは強くなったぞ?」
「楽しみだ……俺が伝えたい事は」
黒いジャージを鞄から出した。
「生半可な覚悟で神に喧嘩は売るな、だな」
黒い笑みを浮かべて一瞬で、黒いジャージに着替える。
閑古鳥が鳴くバイトが昼に終わり、昼食を済ませて何時もゲートへ行く道中。
「長谷川君、お願いがあるんだけどいい?」
「どうした?」
「今日ゲーム終わったら、弟と一緒にご飯いかない?」
「おお、いいよいいよ、弟君は何が好きなんだ?」
「ここは一つ食べ放題に行ってみない?」
「食べ放題か、時々行きたくなるな、雰囲気が楽しい」
「お母さんの知り合いが経営している所でいい?」
「飲食店経営ってすげーな」
「今日お母さんに、弟と長谷川君を会わせるって言ったら、速攻連絡してた」
「予約バッチリか」
「うん、7時から」
「遠いの?」
「何時も遊んでいるゲートからだと、車で30分」
「近いちゃー近いな、弟君との待ち合わせは?」
「何時ものゲートで先に遊んでる」
「おっけ、おっけ、よし、食べ放題の支払いは任せろ、バリバリ」
「ダメ、割り勘」
「支払いの時は誰かが一括した方がいいだろ」
「確かに」
彼氏彼女らしい会話をしている。
長谷川何かに気付いた様に、あっと声を上げた。
「んで、今日は何をするんだ?」
「シーナ先生のクラスとミーティング」
「会議? なんの?」
「今回は強化合宿の班分け」
「今回はって事は別の会議もあるのか?」
「うん、修学旅行とか文化祭とか」
「なるほど、開始場所は?」
「ロビーに行かずに桜野学園に来て」
「おっけー」
「そうそう、あゆさちゃんと生徒達はもう学校に居る」
「お、ついに桜野学園生徒になったか」
「うん、絆ちゃんとしてクラスのみんなには挨拶した」
「そっかそっか」
ゲートに着いた2人は受付を済ませる。
振り分けられたプレイルームで、長谷川は準備をしてログインをする。
今日は何時ものポーズはしない様だ。
縁は桜野学園の前までやってきた。
「あ、来た、実習教室でミーティングするから、付いて来て」
「ああ」
実習教室にはスファーリアの生徒とサンディの生徒が、座って並んでいた。
「おっ、来たな2人共」
「こんにちはシーナ先生」
「よ、サンディ」
サンディに軽く挨拶する2人。
「あの方がスファーリア先生の恋人?」
「ジャージにウサミミて」
「いやいや、見てくれだけで決めたら怪我するぜ、俺らもそれで痛い目みたしな」
「懐かしいな、シーナ先生に対してなめ腐ってる態度とったよな」
「殺されかけたな、殺気だけで」
軽装の女子生徒2人と、三馬鹿トリオが似合いそうな男子生徒。
五人組がこっそりそんな話をしている。
「ふむ、神の位は低いが、信仰が尋常ではない」
「太陽神の家系のお前が言うなら、そうとうやべーな?」
「ふむ、邪神の君から見てどうかな?」
「負の感情の信仰心で平然としてられるのが怖えよ、何なんだありゃ」
神々しく上品な雰囲気で、神々しき光を放っている男子生徒。
禍々しい邪悪な雰囲気で、悪しき闇を放っていそうな男子生徒。
相反しそうな2人は、堂々と縁に向かって話をしている。
「ってか、あのジャージやばくない? あれに傷つけられる武器ってそうそう無いカンジ~?」
「わかる~誰が制作したか気になる~」
「道具屋の私としては、あの鞄が気になります」
ギャルギャルしく、左右非対称に眼帯している姉妹が、縁のジャージを指差す。
絵に描いた様な、眼鏡をかて地味な道具屋の娘が、目を輝かせて縁の鞄を見ていた。
「はいはい、お前ら落ち着け、縁、すまんがこいつらの質問に、一つ二つ答えてやってくれんか?」
「ああ」
「んじゃ、質問が有る奴は手を上げろ」
「先手必勝! はいはーい! そのジャージはどうなってるんですか?」
右に眼帯をしたギャルギャルしい女子生徒が手を上げた。
「このジャージはブルモンド・霊歌という人が制作した」
「ほわぁ!? 伝説の鍛冶職人と知り合いとかパネェ!」
「お姉ちゃん! やべーよやべーよ!」
「ブルモンドさんを知ってるのか」
「もちろんってカンジ! あ、右に眼帯してる私は天津京子、左のこっちは妹の天津紫苑、よろしく~」
「よろしくな、天津姉妹……ふむ、ブルモンドさんと話したいか?」
「お、出来るの!? 兎先生話わかる~」
「ほらみっちゃん、今度はあんたの出番だ」
紫苑が、道具屋の娘っぽい女の子を軽く叩いた。
「あの、先生、私、九十九未知納といいます、その鞄は先生の神器ですか?」
「おお? 神器と鑑定出来るとは、いい目をもってるね」
「当たり前だ、私の生徒達だからな」
「どうやって授業してるんだ? お前が教えてるのか?」
「いや、外部から特別講師を呼んでいる」
「なるほど」
「先生、話をいいだろうか?」
太陽神らしい生徒が手を上げた。
「縁先生の実力はいかがなものでしょうか?」
「お前相変わらず失礼だな」
「君も気になるだろう? 人の血がありながら、呪いとも呼べる負の信仰心を持っていても、平然としている事を」
「いやそうだけど、言い方って物があるだろう」
「失礼、自己紹介がまだでした、私は太陽神のアポロニア、こっちの邪神がダエワ」
「お前のオマケみたいな紹介の仕方だな?」
「そう目くじらたてるでない」
アポロニアとダエワは仲の良い兄弟の様に話をしている。
「サンディ、何で有名な太陽神の家系と、地獄で仕事している邪神の家系が居るんだよ」
「あれ? 言ってなかったか? 私のクラスはちょっと訳アリな奴らを受け持っているんだ」
「ほう」
「まあ、それは後で説明してやるよ」
サンディは近くの時計を見た。
「質問はここまでな、時間がある時にやってくれ、んで縁」
「なんだ?」
「ミーティングする前に聞きたい事がある」
「聞きたい事?」
「私もスファーリア先生もな? 『これだけは知っておけ』って事を生徒達に教えているんだ」
「ほう」
「あたしは『なめ腐ってる奴は潰せ、人の話を聞かない奴は潰せ』だな」
「スファーリアさんは?」
「敵は絶滅する」
「なるほど、知っておけって事か?」
「そうだ」
「んじゃ、アポロニア君の質問に答えるか、それが一番伝えたい事になる」
「お?」
縁は殺す様な目付きでサンディを見る。
「サンディ、久しぶり手合わせしようか」
「ほう? いいぜ? あたしは強くなったぞ?」
「楽しみだ……俺が伝えたい事は」
黒いジャージを鞄から出した。
「生半可な覚悟で神に喧嘩は売るな、だな」
黒い笑みを浮かべて一瞬で、黒いジャージに着替える。
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