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二十三章
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鈴蘭の君だった渚さんは当時の僕の姉、つまり昴と交友があった。そして昴が神社に泊まった日、姉と昴が同一人物なことを渚さんは確信したのだそうだ。それが前世の夫にどう繋がったのかは女の子どうしの話なので伏せられたが、昴を含む三人の女の子は前世の夫を覚えていても、その記憶に引きずられる事はないと言う。しかし、
―― 男は引きずられそう
と三人は考えているらしく、男の僕もそれを否定することができなかった。男の方が、過去の恋人や配偶者をいつまでも引きずるというのは、学術的にも証明されているしね。
「今夜の眠留には、思春期の男の子への配慮が一時的に強く出ているのだと思う。渚さんの打ち明け話が、そうなったきっかけね。そしてそれが、私のメールや電話にも作用した。眠留は、まあ私が四千年間そうしむけたと言うのもあるけど、お姉ちゃんが好きで好きでたまらない弟だったから」
今の話は僕ら双方にとって爆弾発言だったことに変わりはないが、昴は僕ほど、それを爆弾と考えていないみたいだった。僕にとって昴は今生を除く四千年間、最も身近な家族であると共に最も身近な異性であり、そして幼い僕は姉に、恋心に近い感情をいつも抱いていた。その感情を思春期を境に、無理やり捨てる四千年を僕は過ごしてきた。思春期以降の恋にはどうしても性欲が付きまとい、そしてそれを大好きな姉に向けることを、姉への最大の冒涜と感じていたからだ。それは昴も変わらなかったはずだが、それでもそれに「引きずられない」度合いは昴の方が大きかった。反抗期を隠れ蓑にして姉と距離を置く演技をしなければならなかった僕に対し、昴は極々自然に僕と距離を設け、そして互いが配偶者を得て大人として落ち着いたら、仲の良い姉弟にあっけらかんと戻ってくれた。僕にとって昴はそんな、男女の煩わしさをいつも巧くさばいてくれる姉だったのである。そう話す僕に、「夫婦では失敗もあったけどね」と昴は自嘲気味に笑った。
「私は男尊女卑に凝り固まった男とは、どうしても上手く行かなくてね。開き直ってそんな男と断固戦う人生を連続して過ごしたら、そういう男と縁談が成立しない環境に、生まれてこられるようになったのよ」
ピンと来たので、それを口にしてみる。
「ひょっとしてそれ、僕が係わってる?」
「ええ、係わっているわ。眠留、もう少し詳しく思い出せない?」
昴にそう問われたとたん複数の人生の記憶が蘇り、そしてそれは、僕をとても満ち足りた気持ちにしてくれた。僕は昴に、恩返しができていたのである。
「ある時期以降、昴の縁談相手が昴に相応しいかを、僕は両親と話し合うようになった。僕が相応しいと判断した人は、昴と幸せな家庭を必ず築いていた。そっか、僕は昴に恩返し出来てたんだね」
といった具合に、僕はとても満ち足りた気分を味わっていたのだけど、それはほんの数秒で終わった。なぜなら昴が、本日二発目の爆弾を投下したからである。
「あんた昔からホント変わらないわね」「そりゃそうだろうけど、この話についてはどこが変わらないの?」「恩なんて感じなくていいって、私が毎度毎度口を酸っぱくして言わなければならないところよ」「なんだそんなことか。感じたっていいじゃん、そのお陰で昴はどうしても合わない男と結婚しなくて良くなったんだし」「あら? あなた全部を思い出したわけではないのね」「どっ、どういうこと?」「親が子供の結婚相手を決めていた時代に、眠留の結婚相手について、私が親から相談されなかったことは記憶にある限りないわ。それを眠留が知ったのは、私の結婚相手を眠留が事実上決めるようになってから。眠留が自分の意見を親に堂々と主張し、親と戦うことも辞さなくなるまで、私は根気よく待ったのよ」「ごめんなさい昴~~!!」
後方ジャンピング土下座をした僕に、昴はころころ笑う。話の流れから昴が待ったのは、複数の人生にまたがる数百年の時間のはずなのに、どうしてこうも屈託なく笑うことができるのか。それは昴が真実、
―― 恩なんて感じなくていい
と思っているからに他ならない。ならばそれを無下にしないためにも土下座を早々に切り上げ、そして僕は今閃いたことを、昴に問わねばならないのだろう。覚悟を決めて上体を起こした僕に、昴は女神の微笑みを湛えて頷いた。ああまったく、たとえ一万年を費やそうと、僕は昴に敵わないんだろうな。まあでも昴になら、それで全然いいなあ。なんて四千年分の幸せを噛みしめつつ僕は問うた。
「人はしばしば、思い残すことは無いって表現を使うよね。僕が前世の奥さんを一人も覚えていないのにも、思い残すことは無い、が関係しているのかな」
眠留に限ってはそうね、と前置きして昴は答えた。
「眠留と性格が合うだけではなく、眠留の人生の課題を眠留と一緒に取り組める人を、私は毎回選んでいたわ。そして眠留は毎回、それを晩年になって気づくの。私がいつも先に他界するから眠留が亡くなる間際のことは判らないけど、私が亡くなる時は、姉さんのお陰で今生も幸せだったよって眠留はいつも必ず言ってくれていた。それが聞きたくて眠留にアレコレしていたところが、私には多分にあるの。だから眠留はホント、恩なんて感じなくていいんだからね」
確信した。
向こう岸へ行ってしまう姉に何もできない僕に代わり、創造主が昴に報いてくれていた。だから昴は、地球人の最高傑作として今生を過ごしているのだと、僕は確信したのである。
―― 天の父が代わりに報いてくださる
この星を代表する聖者のこの言葉が、今ほど胸に染みたことはない。僕は胸に手を当て昴に感謝を述べ、それをもってこの対話を終らせようとした。昴に何もかも取り仕切らせたら、悪いからね。
だが、そうはならなかった。昴はなんとこのタイミングで、最後となる三つ目の爆弾を投下したのである。昴は、時を司る女神の瞳で僕に告げた。
「あなたも薄々気づいているでしょうけど、今生のあなたの周囲には、私が自信を持って縁談を進められる女の子がひしめいているわ。眠留、覚えておきなさい。『夜明けの前は暗がりだ』の暗がりには、『最大の罠が待ち構えている』という意味も、含まれているんだって」
昴は女神から姉に瞳を替え、それを今生の幼馴染の瞳に再度替えて、電話を切る。
対して僕は、
「ひしめいているなんて、まったく気づいてなかったよ昴!」
頭を抱える残念男子を、一人貫きとおしたのだった。
―― 男は引きずられそう
と三人は考えているらしく、男の僕もそれを否定することができなかった。男の方が、過去の恋人や配偶者をいつまでも引きずるというのは、学術的にも証明されているしね。
「今夜の眠留には、思春期の男の子への配慮が一時的に強く出ているのだと思う。渚さんの打ち明け話が、そうなったきっかけね。そしてそれが、私のメールや電話にも作用した。眠留は、まあ私が四千年間そうしむけたと言うのもあるけど、お姉ちゃんが好きで好きでたまらない弟だったから」
今の話は僕ら双方にとって爆弾発言だったことに変わりはないが、昴は僕ほど、それを爆弾と考えていないみたいだった。僕にとって昴は今生を除く四千年間、最も身近な家族であると共に最も身近な異性であり、そして幼い僕は姉に、恋心に近い感情をいつも抱いていた。その感情を思春期を境に、無理やり捨てる四千年を僕は過ごしてきた。思春期以降の恋にはどうしても性欲が付きまとい、そしてそれを大好きな姉に向けることを、姉への最大の冒涜と感じていたからだ。それは昴も変わらなかったはずだが、それでもそれに「引きずられない」度合いは昴の方が大きかった。反抗期を隠れ蓑にして姉と距離を置く演技をしなければならなかった僕に対し、昴は極々自然に僕と距離を設け、そして互いが配偶者を得て大人として落ち着いたら、仲の良い姉弟にあっけらかんと戻ってくれた。僕にとって昴はそんな、男女の煩わしさをいつも巧くさばいてくれる姉だったのである。そう話す僕に、「夫婦では失敗もあったけどね」と昴は自嘲気味に笑った。
「私は男尊女卑に凝り固まった男とは、どうしても上手く行かなくてね。開き直ってそんな男と断固戦う人生を連続して過ごしたら、そういう男と縁談が成立しない環境に、生まれてこられるようになったのよ」
ピンと来たので、それを口にしてみる。
「ひょっとしてそれ、僕が係わってる?」
「ええ、係わっているわ。眠留、もう少し詳しく思い出せない?」
昴にそう問われたとたん複数の人生の記憶が蘇り、そしてそれは、僕をとても満ち足りた気持ちにしてくれた。僕は昴に、恩返しができていたのである。
「ある時期以降、昴の縁談相手が昴に相応しいかを、僕は両親と話し合うようになった。僕が相応しいと判断した人は、昴と幸せな家庭を必ず築いていた。そっか、僕は昴に恩返し出来てたんだね」
といった具合に、僕はとても満ち足りた気分を味わっていたのだけど、それはほんの数秒で終わった。なぜなら昴が、本日二発目の爆弾を投下したからである。
「あんた昔からホント変わらないわね」「そりゃそうだろうけど、この話についてはどこが変わらないの?」「恩なんて感じなくていいって、私が毎度毎度口を酸っぱくして言わなければならないところよ」「なんだそんなことか。感じたっていいじゃん、そのお陰で昴はどうしても合わない男と結婚しなくて良くなったんだし」「あら? あなた全部を思い出したわけではないのね」「どっ、どういうこと?」「親が子供の結婚相手を決めていた時代に、眠留の結婚相手について、私が親から相談されなかったことは記憶にある限りないわ。それを眠留が知ったのは、私の結婚相手を眠留が事実上決めるようになってから。眠留が自分の意見を親に堂々と主張し、親と戦うことも辞さなくなるまで、私は根気よく待ったのよ」「ごめんなさい昴~~!!」
後方ジャンピング土下座をした僕に、昴はころころ笑う。話の流れから昴が待ったのは、複数の人生にまたがる数百年の時間のはずなのに、どうしてこうも屈託なく笑うことができるのか。それは昴が真実、
―― 恩なんて感じなくていい
と思っているからに他ならない。ならばそれを無下にしないためにも土下座を早々に切り上げ、そして僕は今閃いたことを、昴に問わねばならないのだろう。覚悟を決めて上体を起こした僕に、昴は女神の微笑みを湛えて頷いた。ああまったく、たとえ一万年を費やそうと、僕は昴に敵わないんだろうな。まあでも昴になら、それで全然いいなあ。なんて四千年分の幸せを噛みしめつつ僕は問うた。
「人はしばしば、思い残すことは無いって表現を使うよね。僕が前世の奥さんを一人も覚えていないのにも、思い残すことは無い、が関係しているのかな」
眠留に限ってはそうね、と前置きして昴は答えた。
「眠留と性格が合うだけではなく、眠留の人生の課題を眠留と一緒に取り組める人を、私は毎回選んでいたわ。そして眠留は毎回、それを晩年になって気づくの。私がいつも先に他界するから眠留が亡くなる間際のことは判らないけど、私が亡くなる時は、姉さんのお陰で今生も幸せだったよって眠留はいつも必ず言ってくれていた。それが聞きたくて眠留にアレコレしていたところが、私には多分にあるの。だから眠留はホント、恩なんて感じなくていいんだからね」
確信した。
向こう岸へ行ってしまう姉に何もできない僕に代わり、創造主が昴に報いてくれていた。だから昴は、地球人の最高傑作として今生を過ごしているのだと、僕は確信したのである。
―― 天の父が代わりに報いてくださる
この星を代表する聖者のこの言葉が、今ほど胸に染みたことはない。僕は胸に手を当て昴に感謝を述べ、それをもってこの対話を終らせようとした。昴に何もかも取り仕切らせたら、悪いからね。
だが、そうはならなかった。昴はなんとこのタイミングで、最後となる三つ目の爆弾を投下したのである。昴は、時を司る女神の瞳で僕に告げた。
「あなたも薄々気づいているでしょうけど、今生のあなたの周囲には、私が自信を持って縁談を進められる女の子がひしめいているわ。眠留、覚えておきなさい。『夜明けの前は暗がりだ』の暗がりには、『最大の罠が待ち構えている』という意味も、含まれているんだって」
昴は女神から姉に瞳を替え、それを今生の幼馴染の瞳に再度替えて、電話を切る。
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「ひしめいているなんて、まったく気づいてなかったよ昴!」
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