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十章
2
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のだけど、
・・・ヒヤリ
微かな冷気が背中を撫でた気がした。それは余りに場違いな感覚だったが僕は一応背中に手を回し、冷気を感じたのか単なる錯覚だったのかを探っていた。すると、
「へ?」
こちらを心配げに見つめる輝夜さんと目が合った。さっきの冷気と同じくらい場違いだが両者に共通する何かを察知した僕は、感覚体を隠密モードで展開してみる。霞のような体を持つ魔邸と昼の庭で戦った御先祖様の例を、思い出したからだ。が、
「っっ!」
まったく予想しえなかったモノを僕は知覚した。ほんの数秒前まで京馬に感動の眼差しを向けていたはずの皆が、僕を見つめていたのである。条件反射でパニックになりかけるもそんな自分を必死で制御し、僕は周囲を見渡した。皆が皆、期待の眼差しを僕に向けていた。正確には、最も近しい七人だけはそれに該当せず、昴はことさら心配げな瞳になっていた。その刹那、さきほどの冷気と級友達の視線の理由を僕は理解した。心に、人生最大のグルグルが生じる。
――あの冷気は、未来予測だった。北斗、真山、猛、京馬に僕も続くことを皆が望む、予知だったんだ。決める時にビシッと決める役目を僕が果たすことを、皆は期待している。他ならぬ皆の願いなのだから、僕はそれを叶えたい。けど同時に、無理だと叫ぶ僕もいる。だって僕の心の中には、歩み寄りなど決して不可能な、輝夜さんと昴への二つの想いがグルグルと――
楽しい思い出が無数に詰まった教室の、慣れ親しんだ自分の席に座っていながら、奈落の底へ落ちてゆく自分を僕はその時はっきり感じた。
しかし、それが肉体に反映するまさにその直前、
「みんな、空気を読まず口を挟むことを許してね」
教育AIの声が前振りなく教室に降り注いだ。シュワーンという効果音と共に、教壇の上に湖校の校章が現れる。何事かと驚く皆へ、アイは慈愛に満ちた声で語り掛けた。
「あと三十秒で一限目が終了します。よって私から、みなさんへ助言しましょう」
その、常になく強い光を放つ校章に僕は悟った。ああ咲耶さんは、僕を助けてくれたのだと。
「上級生は知っていてもあなた達は知らない、決定的なことがあります。それは、クラス替えです。だからもし六年生に問いかけられなかったら、五年生以下の上級生にこう質問してみなさい。学年が上がるにつれ、クラス替えに変化は生じますか、と」
その言葉と一続きの如く、
キーンコーンカーンコーン
一限終了のチャイムが教室に響いた。
居住まいを正す仕草をした校章へ、起立し億万の謝意を捧げることで、僕らは臨時HRを終えたのだった。
続く二限目、教室にいるクラスメイトは一人もいなかった。六年生に限らず上級生全員が問いかけの対象になったから、各自が知り合いの先輩のもとへ足を運んだのである。それはお昼休み終了まで続き、その甲斐あって五限目に再度開いた臨時HRにおいて、僕らはある発見をした。ひょっとすると研究学校初かもしれないその発見は、これだった。
『クラスが一丸となる感覚を得るまでに費やされる時間は、学年が上がるにつれ増加してゆく』
北斗によるとこれは、人間関係が険悪な学校の特色なのだそうだ。
「そのような学校では、学校生活が長くなるほど生徒同士の軋轢が増し、新しいクラスの中に仇敵を多く見かけるようになってゆく。よって学年が上がるにつれクラスの険悪ムードは強化されて当然なのだが、湖校はそれとは真逆の、仲良くなれるヤツが大勢いる学校だ。ならば学年が上がるにつれ新しいクラスに友人を多数見かけるようになり、クラスが一体となるまでの時間は短くなるはずなのに、先輩方は正反対の印象を抱いていた。これは途轍もなく重大な発見だと、俺は考えている」
北斗の主張に皆が首肯したところで真山が挙手した。歩み寄りの案を思い付いたんだよね、と前置きする真山へ、クラス中から食い入るような視線が注がれた。
「序列意識の強弱が最終学年のクラス替えを決めるという推測を発表するのは、二年のクラスの雰囲気を肌で感じるまで待ってみてはどうかな。理由は、三週間後に俺達のいる新しいクラスは、十組ほど皆が素早く仲良くなれるクラスでは、ないからだ。何でも言い合える十組のこの感覚を、新しいクラスにそのまま当てはめるのは、危険な事のように感じるんだよね」
これは盲点であり、かつ非常に的を射た意見だったため、真山の歩み寄り案はすぐさま可決された。そしてほどなく、一限目の真山の言葉は二年生以降の指針なのだと皆は知ることとなる。北斗の心地よい声が、教室を満たした。
「自分の外に生じた問題への解決能力は、自分の内に生じた問題への解決能力に反映する。真山のこの言葉は、至言だと俺は思う。俺達は学年が上がる毎に、クラスが一丸となることを難しく感じるようになるだろう。よって俺達は、分裂するクラスの調停役を、学年が上がるにつれ頻繁に果たさねばならなくなるだろう。俺はそのさい、真山の言葉を思い出し、それを乗り越えてゆくつもりだ」
「そんなに持ち上げるなよ北斗。というか、俺はお前の意見に賛成しただけだから、おおもとの案を出したのは北斗じゃないか」
「まあそう硬いことを言うな」
「はいはい、そういう事にしておくよ」
学年ツートップの、水も滴るイケメンが互いを認めあい仲良くしている光景に、女子はもちろん男子までもが頬を赤らめてしまった。わけても香取さんは凄まじく、創作の炎を全身から燃え上がらせながら、2D画面に文を書き綴っていた。一年間お世話になった十組日記の作者に敬意を表し、HRはそれ以降、クラスHPの掲示板上で行われる事となる。そしてその終盤、北斗と真山と猛と京馬へ、僕はこんなメールを送った。
「北斗、真山、二人だけで会話してくれてありがとう。猛、京馬、二人の会話に参加しないでくれてありがとう」
一限目の終了間際、大勢のクラスメイトが、HRを締めくくる役を僕に期待した。けどそれは僕にとって、最大最強最高に困難な役目だった。それを察した四人は、五限目で同じことが起きないよう取り計らってくれた。本当は四人で言葉を繋ぎ、団結してことに当たりたかっただろうに、四人はあえてそれをしなかった。そのことへ、僕は感謝を示さずにはいられなかったのである。
しかし帰って来たのは、すっとぼけた返信だけだった。そうなるのは事前に予想していて、その通りになったのだから本来なら笑みを浮かべるだけで済んだのだろうけど、
「なんのことだ」「なんのことだ」「なんのことだ」「なんのことだ」
これは無理と言うもの。完璧に同じ文面をピッタリ同時に返信された僕は、体を丸め口を両手で押さえて、噴き出そうとする笑い声を堪えたのだった。
それから、九日後。
三月二十四日の、木曜日。
一年生から五年生までの湖校生は、終業式を迎えた。
そのさい僕ら一年生は、湖校の伝統を正確に踏襲した。
クラス替えはあっても、全員揃って二年生校舎へ移るだけなのに、まるで卒業式を迎えたが如く、皆が涙を流したのである。泣き崩れていない女子はなく、男子もほとんどが涙を必死で隠そうとしているその光景に、僕は未来を思い出していた。
僕らは六年生の始業式で、皆とまたこうして涙を流すことを。
そしてそれは再会の、うれし涙なのだと。
十章、了
・・・ヒヤリ
微かな冷気が背中を撫でた気がした。それは余りに場違いな感覚だったが僕は一応背中に手を回し、冷気を感じたのか単なる錯覚だったのかを探っていた。すると、
「へ?」
こちらを心配げに見つめる輝夜さんと目が合った。さっきの冷気と同じくらい場違いだが両者に共通する何かを察知した僕は、感覚体を隠密モードで展開してみる。霞のような体を持つ魔邸と昼の庭で戦った御先祖様の例を、思い出したからだ。が、
「っっ!」
まったく予想しえなかったモノを僕は知覚した。ほんの数秒前まで京馬に感動の眼差しを向けていたはずの皆が、僕を見つめていたのである。条件反射でパニックになりかけるもそんな自分を必死で制御し、僕は周囲を見渡した。皆が皆、期待の眼差しを僕に向けていた。正確には、最も近しい七人だけはそれに該当せず、昴はことさら心配げな瞳になっていた。その刹那、さきほどの冷気と級友達の視線の理由を僕は理解した。心に、人生最大のグルグルが生じる。
――あの冷気は、未来予測だった。北斗、真山、猛、京馬に僕も続くことを皆が望む、予知だったんだ。決める時にビシッと決める役目を僕が果たすことを、皆は期待している。他ならぬ皆の願いなのだから、僕はそれを叶えたい。けど同時に、無理だと叫ぶ僕もいる。だって僕の心の中には、歩み寄りなど決して不可能な、輝夜さんと昴への二つの想いがグルグルと――
楽しい思い出が無数に詰まった教室の、慣れ親しんだ自分の席に座っていながら、奈落の底へ落ちてゆく自分を僕はその時はっきり感じた。
しかし、それが肉体に反映するまさにその直前、
「みんな、空気を読まず口を挟むことを許してね」
教育AIの声が前振りなく教室に降り注いだ。シュワーンという効果音と共に、教壇の上に湖校の校章が現れる。何事かと驚く皆へ、アイは慈愛に満ちた声で語り掛けた。
「あと三十秒で一限目が終了します。よって私から、みなさんへ助言しましょう」
その、常になく強い光を放つ校章に僕は悟った。ああ咲耶さんは、僕を助けてくれたのだと。
「上級生は知っていてもあなた達は知らない、決定的なことがあります。それは、クラス替えです。だからもし六年生に問いかけられなかったら、五年生以下の上級生にこう質問してみなさい。学年が上がるにつれ、クラス替えに変化は生じますか、と」
その言葉と一続きの如く、
キーンコーンカーンコーン
一限終了のチャイムが教室に響いた。
居住まいを正す仕草をした校章へ、起立し億万の謝意を捧げることで、僕らは臨時HRを終えたのだった。
続く二限目、教室にいるクラスメイトは一人もいなかった。六年生に限らず上級生全員が問いかけの対象になったから、各自が知り合いの先輩のもとへ足を運んだのである。それはお昼休み終了まで続き、その甲斐あって五限目に再度開いた臨時HRにおいて、僕らはある発見をした。ひょっとすると研究学校初かもしれないその発見は、これだった。
『クラスが一丸となる感覚を得るまでに費やされる時間は、学年が上がるにつれ増加してゆく』
北斗によるとこれは、人間関係が険悪な学校の特色なのだそうだ。
「そのような学校では、学校生活が長くなるほど生徒同士の軋轢が増し、新しいクラスの中に仇敵を多く見かけるようになってゆく。よって学年が上がるにつれクラスの険悪ムードは強化されて当然なのだが、湖校はそれとは真逆の、仲良くなれるヤツが大勢いる学校だ。ならば学年が上がるにつれ新しいクラスに友人を多数見かけるようになり、クラスが一体となるまでの時間は短くなるはずなのに、先輩方は正反対の印象を抱いていた。これは途轍もなく重大な発見だと、俺は考えている」
北斗の主張に皆が首肯したところで真山が挙手した。歩み寄りの案を思い付いたんだよね、と前置きする真山へ、クラス中から食い入るような視線が注がれた。
「序列意識の強弱が最終学年のクラス替えを決めるという推測を発表するのは、二年のクラスの雰囲気を肌で感じるまで待ってみてはどうかな。理由は、三週間後に俺達のいる新しいクラスは、十組ほど皆が素早く仲良くなれるクラスでは、ないからだ。何でも言い合える十組のこの感覚を、新しいクラスにそのまま当てはめるのは、危険な事のように感じるんだよね」
これは盲点であり、かつ非常に的を射た意見だったため、真山の歩み寄り案はすぐさま可決された。そしてほどなく、一限目の真山の言葉は二年生以降の指針なのだと皆は知ることとなる。北斗の心地よい声が、教室を満たした。
「自分の外に生じた問題への解決能力は、自分の内に生じた問題への解決能力に反映する。真山のこの言葉は、至言だと俺は思う。俺達は学年が上がる毎に、クラスが一丸となることを難しく感じるようになるだろう。よって俺達は、分裂するクラスの調停役を、学年が上がるにつれ頻繁に果たさねばならなくなるだろう。俺はそのさい、真山の言葉を思い出し、それを乗り越えてゆくつもりだ」
「そんなに持ち上げるなよ北斗。というか、俺はお前の意見に賛成しただけだから、おおもとの案を出したのは北斗じゃないか」
「まあそう硬いことを言うな」
「はいはい、そういう事にしておくよ」
学年ツートップの、水も滴るイケメンが互いを認めあい仲良くしている光景に、女子はもちろん男子までもが頬を赤らめてしまった。わけても香取さんは凄まじく、創作の炎を全身から燃え上がらせながら、2D画面に文を書き綴っていた。一年間お世話になった十組日記の作者に敬意を表し、HRはそれ以降、クラスHPの掲示板上で行われる事となる。そしてその終盤、北斗と真山と猛と京馬へ、僕はこんなメールを送った。
「北斗、真山、二人だけで会話してくれてありがとう。猛、京馬、二人の会話に参加しないでくれてありがとう」
一限目の終了間際、大勢のクラスメイトが、HRを締めくくる役を僕に期待した。けどそれは僕にとって、最大最強最高に困難な役目だった。それを察した四人は、五限目で同じことが起きないよう取り計らってくれた。本当は四人で言葉を繋ぎ、団結してことに当たりたかっただろうに、四人はあえてそれをしなかった。そのことへ、僕は感謝を示さずにはいられなかったのである。
しかし帰って来たのは、すっとぼけた返信だけだった。そうなるのは事前に予想していて、その通りになったのだから本来なら笑みを浮かべるだけで済んだのだろうけど、
「なんのことだ」「なんのことだ」「なんのことだ」「なんのことだ」
これは無理と言うもの。完璧に同じ文面をピッタリ同時に返信された僕は、体を丸め口を両手で押さえて、噴き出そうとする笑い声を堪えたのだった。
それから、九日後。
三月二十四日の、木曜日。
一年生から五年生までの湖校生は、終業式を迎えた。
そのさい僕ら一年生は、湖校の伝統を正確に踏襲した。
クラス替えはあっても、全員揃って二年生校舎へ移るだけなのに、まるで卒業式を迎えたが如く、皆が涙を流したのである。泣き崩れていない女子はなく、男子もほとんどが涙を必死で隠そうとしているその光景に、僕は未来を思い出していた。
僕らは六年生の始業式で、皆とまたこうして涙を流すことを。
そしてそれは再会の、うれし涙なのだと。
十章、了
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