25 / 61
23 総愛されも総受けも、バリエーションはいらないと思うアラサー女子の話。
しおりを挟む
* ハーレムもので、ヒーローは全員年下男子です!
オジサン、ごめんなさい。ヒロインの見解です。
******
「違う、違う、そうじゃない! 同級生、2つ年上、イケオジ、1つ年下。オジサンも同級生もいらないから、全員年下にしなさいよ!」
総愛されや総受けが大好きだ。
仕事をしたらオジサン達に囲まれる毎日。
ハーレムにオジサンはいらない!
3つ年が上ってだけでいやなのよ!
アラサー女子からしたら1つ上でもオジサンったら、オジサン。
「この際、年下だけのハーレムがいい! 生意気な年下ツンデレに愛が重い年下ヤンデレ、甘えん坊なわんこ年下男子に、さわやかなスポーツ男子。サッカーとか野球とか。繊細な芸術家……ピアニストとか、画家もいいかも……イケるわ、イケる。平凡な受けちゃんがみんなから愛される……この際美人受けでも、ガチムチ受けでもいい」
そんなの……! どんなに癒されるか‼︎
「あら♡ 叶えてあげるわ♡ あなたにぴったりの異世界へ行きましょう♡」
「そんな漫画みたいな世界あったら、行っちゃう! 何杯だってメシが食える! さようなら、オジサンたち!」
「うんうん♡ この世界のことは任せて! ぜっったいに幸せになるから♡ フリーセックスの国だからね、あなたも楽しんでちょうだい♡」
ふりーせっくす⁉︎
のぞき見放題ってこと?
ひゃっほう、すごい!
「もちろん、1人に絞って結婚するもよし、7人まで結婚できるから! ハーレム推奨よ♡」
はいぃい~?
もしかして、私の話⁉︎
「いい返事♡ お幸せにね♡」
「……ぎゃあぁぁああ~‼︎」
足元の床が抜けて、私はどこかへ落ちた。
「おい、起きろ」
不機嫌な声が聞こえたと思ったら顔をペチペチと叩かれる。
「やめなよ。女性に優しくしないと」
「……チッ」
目を開けると20歳くらいのよく似た顔した男の子たち。
プラチナブロンドに淡いブルーの瞳をした超絶美形!
「……んだよ、そんなに見つめんなよ」
「こら、……えっと、あの、ごめんなさい。俺はイワン、口の悪いのが従弟のアレクセイ。君はきっと僕たちが愛したいと願ってやってきた女性だと思う。あの、名前は?」
「カエデ。えーと、イワン。どういうこと? もう1回言ってくれる? 意味がわからない」
「……チッ、頭が悪いのかよ」
アレクセイがそう言ってイラッとしたけど、私の頭に触れる手つきは優しい。
んでもって、頭打ったなら病院へ行くかってつぶやいてる。
こいつ、ツンデレ?
「実はこの世界は女性がとても少ないんだ。それで女神様に、僕たちが愛さずにはいられない女性と結婚させてほしいってお願いしたらあなたが……。だから、あなたは深い絆で結ばれた運命の女性だ」
あ……真面目。もしやヤンデレに進化しそうな愛が重い系男の子?
「心配しないで、あなたのことは守るし、大切にする。一目見て、僕はあなたを愛してしまったよ」
うわ~ぉ!
「そいつより、俺といたほうが安全だぜ」
アレクセイとイワンが私を挟んで火花バチバチさせてるんだけど!
どこの漫画の世界?
BLどこいった⁇
女神様は私をモブじゃなくて、ヒロインにしちゃったってこと⁉︎
「……僕たちで争ってもしかたない。あいつらにも声かけないと」
あいつら?
「カエデ、僕たち2人で願ったんじゃないんだ。あと3人いる。みんなの祈りが届いたんだ」
みんなの祈り、とかデパートの屋上で戦隊ヒーロー呼び出すんじゃないんだから!
それからやってきた男の子たちは、みんな年下だった!
「絵を描いている、ウラジーミルだ。24歳になる。むき出しのあなたを描いてみたい、もっと知りたい」
芸術家だ! 色白で繊細な雰囲気!
むき出しって内面だよね?
「バレエダンサーのオレグ。バレエ団に所属している25歳だよ」
まさかのスポーツ枠?
黒髪ですらりとした体のイケメン!
でも筋肉質なのがわかる~。
「僕はエゴー。学生だけど、来年卒業するから! 僕の理想はカエデだよ。好きになっちゃった」
アラサーと学生な。まぁ、ちょっと離れすぎだけどありっちゃ、ありか。
可愛いワンコ系っぽいし。
イワンもアレクセイも22歳だって言う。
みんな若い!
そして私のこと可愛いとか綺麗だとか、好きだとか言ってくれる。
アレクセイはツンだからめったに言わないけどね。
「カエデの1番にして」
みんな、真剣な顔で言ってくる。
なにこの世界、最高!
BLの世界を眺めるよりも幸せかもしれない。
あの女神の言ったことは当たってた!
きっと腐女子の女神に違いない。
「今日は俺しか目にいれないで。他の男を見ないで、俺だけ……」
イワン、重いわ。
思わず目をそらした私をどこかに閉じ込めようとするから!
「待って。大切な女性にそんなことをしてはダメだ」
「俺のほうが大事にできる。後ろに隠れて」
幼なじみ同士だと言うキリルとグリゴリーが私に一目惚れしたとかなんとか言って、間に入ってきた。
なんというか、スポーツ少年ってこんな感じ!
さわやか、さわやか。
2人ともサッカーチームに所属していて遠征の帰りらしい。
「俺たちともデートしてくれる?」
「はい、1人ずつ……えーと、月曜か水曜なら」
他の曜日は5人の男の子とそれぞれデートしてるから。
あれ?
私7人の男の子と毎日デート?
すごくない⁉︎
それからすぐにみんなからプロポーズされて、誰を選ぶか何人選ぶか全員なのか、ものすごく悩むことになるのだった。
終
******
お読みいただきありがとうございます。
以下覚え書き↓
アレクセイ ツンデレ
イワン ヤンデレ
ウラジーミル 芸術家
エゴー ワンコ学生
オレグ バレエダンサー
カエデ ヒロイン
キリル サッカー選手
グリゴリー 選手兼トレーナー
オジサン、ごめんなさい。ヒロインの見解です。
******
「違う、違う、そうじゃない! 同級生、2つ年上、イケオジ、1つ年下。オジサンも同級生もいらないから、全員年下にしなさいよ!」
総愛されや総受けが大好きだ。
仕事をしたらオジサン達に囲まれる毎日。
ハーレムにオジサンはいらない!
3つ年が上ってだけでいやなのよ!
アラサー女子からしたら1つ上でもオジサンったら、オジサン。
「この際、年下だけのハーレムがいい! 生意気な年下ツンデレに愛が重い年下ヤンデレ、甘えん坊なわんこ年下男子に、さわやかなスポーツ男子。サッカーとか野球とか。繊細な芸術家……ピアニストとか、画家もいいかも……イケるわ、イケる。平凡な受けちゃんがみんなから愛される……この際美人受けでも、ガチムチ受けでもいい」
そんなの……! どんなに癒されるか‼︎
「あら♡ 叶えてあげるわ♡ あなたにぴったりの異世界へ行きましょう♡」
「そんな漫画みたいな世界あったら、行っちゃう! 何杯だってメシが食える! さようなら、オジサンたち!」
「うんうん♡ この世界のことは任せて! ぜっったいに幸せになるから♡ フリーセックスの国だからね、あなたも楽しんでちょうだい♡」
ふりーせっくす⁉︎
のぞき見放題ってこと?
ひゃっほう、すごい!
「もちろん、1人に絞って結婚するもよし、7人まで結婚できるから! ハーレム推奨よ♡」
はいぃい~?
もしかして、私の話⁉︎
「いい返事♡ お幸せにね♡」
「……ぎゃあぁぁああ~‼︎」
足元の床が抜けて、私はどこかへ落ちた。
「おい、起きろ」
不機嫌な声が聞こえたと思ったら顔をペチペチと叩かれる。
「やめなよ。女性に優しくしないと」
「……チッ」
目を開けると20歳くらいのよく似た顔した男の子たち。
プラチナブロンドに淡いブルーの瞳をした超絶美形!
「……んだよ、そんなに見つめんなよ」
「こら、……えっと、あの、ごめんなさい。俺はイワン、口の悪いのが従弟のアレクセイ。君はきっと僕たちが愛したいと願ってやってきた女性だと思う。あの、名前は?」
「カエデ。えーと、イワン。どういうこと? もう1回言ってくれる? 意味がわからない」
「……チッ、頭が悪いのかよ」
アレクセイがそう言ってイラッとしたけど、私の頭に触れる手つきは優しい。
んでもって、頭打ったなら病院へ行くかってつぶやいてる。
こいつ、ツンデレ?
「実はこの世界は女性がとても少ないんだ。それで女神様に、僕たちが愛さずにはいられない女性と結婚させてほしいってお願いしたらあなたが……。だから、あなたは深い絆で結ばれた運命の女性だ」
あ……真面目。もしやヤンデレに進化しそうな愛が重い系男の子?
「心配しないで、あなたのことは守るし、大切にする。一目見て、僕はあなたを愛してしまったよ」
うわ~ぉ!
「そいつより、俺といたほうが安全だぜ」
アレクセイとイワンが私を挟んで火花バチバチさせてるんだけど!
どこの漫画の世界?
BLどこいった⁇
女神様は私をモブじゃなくて、ヒロインにしちゃったってこと⁉︎
「……僕たちで争ってもしかたない。あいつらにも声かけないと」
あいつら?
「カエデ、僕たち2人で願ったんじゃないんだ。あと3人いる。みんなの祈りが届いたんだ」
みんなの祈り、とかデパートの屋上で戦隊ヒーロー呼び出すんじゃないんだから!
それからやってきた男の子たちは、みんな年下だった!
「絵を描いている、ウラジーミルだ。24歳になる。むき出しのあなたを描いてみたい、もっと知りたい」
芸術家だ! 色白で繊細な雰囲気!
むき出しって内面だよね?
「バレエダンサーのオレグ。バレエ団に所属している25歳だよ」
まさかのスポーツ枠?
黒髪ですらりとした体のイケメン!
でも筋肉質なのがわかる~。
「僕はエゴー。学生だけど、来年卒業するから! 僕の理想はカエデだよ。好きになっちゃった」
アラサーと学生な。まぁ、ちょっと離れすぎだけどありっちゃ、ありか。
可愛いワンコ系っぽいし。
イワンもアレクセイも22歳だって言う。
みんな若い!
そして私のこと可愛いとか綺麗だとか、好きだとか言ってくれる。
アレクセイはツンだからめったに言わないけどね。
「カエデの1番にして」
みんな、真剣な顔で言ってくる。
なにこの世界、最高!
BLの世界を眺めるよりも幸せかもしれない。
あの女神の言ったことは当たってた!
きっと腐女子の女神に違いない。
「今日は俺しか目にいれないで。他の男を見ないで、俺だけ……」
イワン、重いわ。
思わず目をそらした私をどこかに閉じ込めようとするから!
「待って。大切な女性にそんなことをしてはダメだ」
「俺のほうが大事にできる。後ろに隠れて」
幼なじみ同士だと言うキリルとグリゴリーが私に一目惚れしたとかなんとか言って、間に入ってきた。
なんというか、スポーツ少年ってこんな感じ!
さわやか、さわやか。
2人ともサッカーチームに所属していて遠征の帰りらしい。
「俺たちともデートしてくれる?」
「はい、1人ずつ……えーと、月曜か水曜なら」
他の曜日は5人の男の子とそれぞれデートしてるから。
あれ?
私7人の男の子と毎日デート?
すごくない⁉︎
それからすぐにみんなからプロポーズされて、誰を選ぶか何人選ぶか全員なのか、ものすごく悩むことになるのだった。
終
******
お読みいただきありがとうございます。
以下覚え書き↓
アレクセイ ツンデレ
イワン ヤンデレ
ウラジーミル 芸術家
エゴー ワンコ学生
オレグ バレエダンサー
カエデ ヒロイン
キリル サッカー選手
グリゴリー 選手兼トレーナー
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
274
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる