カクヨム、noteではじめる小説家、クリエーター生活

坂崎文明

文字の大きさ
上 下
139 / 254
2016年

カクヨムじゃないカクカクなんだっ、この異世界は。 作者 双葉あき/カクヨム作品レビュー(20)/文学とエンタメの違い

しおりを挟む
カクヨムじゃないカクカクなんだっ、この異世界は。作者 双葉あき
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880888392(リンク切れ)


(作品レビュー)

★★★ Excellent!!!
カクカクの世界

R15とかR18の世界は僕とは無縁と思ってたんですが、最近、歴史小説でパンツがどうとかの問題が出てきてR18を付けることになったりしたので、その議論について興味深く読めました。

カクヨムではなく、現状、カクカクの世界だというのも頷ける話で、さすがに賞を取った作品や異世界転生物は数十万単位で読まれているし、それぐらい読まれると大賞になるようです。

あと、小説を書いてる人間のタイプ論が面白くて、書くのが好き、読まれたい、評価されてお金が欲しいなど、自分はどういうタイプかあれこれ考えさせられました。

文章が読みやすい、ライブ感があるので、これからも連載を続けて行って欲しいです。 


(カクヨム情報&感想)

 カクヨム情報は特にないですが、新作がランキングに上がってきたり、新作書かないとなあというのが最近の課題ですが、文学とは何か?の考察の続きを書きたいと思います。

 最近、鬱々としていて(雨のせいとか季節的なものもある)、世の中には自然に作家になっていく天才的才能がある人間がいて、僕なんかはそういうタイプではなく、そもそも文学とかエンタメとかは何なんだろうな?という所から考え直しています。

文学とは何か──大江、川端、カミュらノーベル賞作家を読む 
http://www.geocities.jp/hinomanabu/bungaku/bungaku.html


 芥川などの文学は「人間存在の生きる苦悩を描く作品」がどうもそうみたいなのですが、それが芸術的表現で物語になっていて、読後にさまざまな解釈をされるような作品群のようです。

『歯車』──芥川龍之介の「宝石」をたどる 日野学
http://www.geocities.jp/hinomanabu/bungaku/haguruma.html

芥川龍之介・思索の果ての自殺
「何か僕の将来に対する唯ぼんやりとした不安である」
http://inochi.jpn.org/jisatsu/chapter5.htm

 芥川の死後に見つかった遺作の『歯車』などは、それが自殺者の心理だとか言われたり、芥川は「未来への漠然とした不安」を抱いて服毒自殺したとも言われています。

 実際は母親や姉の夫などの不幸な出来事や扶養家族が12人になったり、過去の不倫が原因で悩んでいたり、亡くなった姉の夫の残した借金の返済などいろいろとあったようです。

 悩みに伴って徐々に睡眠薬の量が増えて言ったともいわれていますし、芥川龍之介が自殺サイトで紹介されていたりします。

 文学者はよく自殺していますが、太宰は天才芥川ファンで彼のマネばかりしていて、自殺までもまねしたと言われています。

 芥川はアニメ監督に例えると天才の宮崎駿で、太宰は庵野監督のような感じでしょうか。庵野監督は名作の名場面を記憶していてそれを自作品の中にちりばめることができる監督だったりします。

 模倣からオリジナルを生み出す天才なんでしょうが、エヴァの原点はウルトラマンだったり、巨神兵なんだなとつくづく思ったりします。
 なろうの作家はこのタイプの才能を持つ人が多いように思います。

 押井守と彼を崇拝する神山健治氏(攻殻機動隊のテレビシリーズを担当)の関係にも似ています。

 庵野監督はエンタメに徹してる割には文学寄りの作風だと思います。
 宮崎駿はエンタメに徹してるし、押井守は映画、文学志向なんですが、エンタメ的作風も併せ持ちます。

 文学的作風はあまり追求していくと作家を自殺に追い込みそうなので、なろうの異世界転生、ゲーム小説のようなエンタメを目指した方がいいように思いますね。

 天才は文学志向に進んでもいいのでしょうが、凡人は自分が好きな作家、作品を模倣しつつ、独自のエンタメ作品を生み出していくのがいいのだと思います。


スタイリッシュ武器屋 作者:弘松 涼 
http://ncode.syosetu.com/n8536dg/


 僕は落ち込んでいた時はこれを読んでいましたが、異世界のゲーム小説というか、テンプレは外しつつ、ほんと物語の基本を押さえたエンタメだと思いました。

 最近、小説家になろうの作品の良さが分かって来たところです。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

榛名の園 外伝 ひかりの留置場日記

ひかり企画
エッセイ・ノンフィクション
荒れた中学生時代、あたしが留置場にぶち込まれたお話です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ホテルのお仕事 〜心療内科と家を往復するだけだったニートの逆転劇〜

F星人
エッセイ・ノンフィクション
※この物語は、ある男が体験した『実話』である。 尚、プライバシーの関係上、すべての人物は仮名とする。 和泉浩介(いずみ こうすけ)は、子どもの頃から『倒れちゃいけない』と考えれば考えるほど追い込まれて、貧血で倒れてしまう症状があった。 そのため、入学式、全校集会、卒業式、アルバイト等にまともに参加できず、周りからの目もあって次第に心を塞ぎ込んでしまう。 心療内科の先生によると、和泉の症状は転換性障害や不安障害の可能性がある……とのことだったが、これだという病名がハッキリしないのだという。 「なんで俺がこんな目に……」 和泉は謎の症状から抜け出せず、いつのまにか大学の卒業を迎え……半ば引きこもり状態になり、7年の月日が経った。 そして時は西暦2018年……。 ニートのまま、和泉は31歳を迎えていた。 このままではいけないと、心療内科の先生のアドバイスをきっかけに勇気を出してバイトを始める。 そこから和泉の人生は大きく動き出すのだった。 心療内科と家を往復するだけだった男の大逆転劇が幕を開ける。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

処理中です...