オメガ転生。

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学園生活

やばいです(侍従のぼやき)

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一族のトップであり、この国の宰相でもある雅貴様。
その方から託された大切な主人。
本当はずっと側につき御守りしたいのだが、学園に入られている為なかなか難しいのが現状だ。
国家の重要人物の御子息や、この国の今後の要となるであろう優秀な人材が通う為、また、アルファ、ベータ、オメガという性によるトラブルにも対応する為、警護やその他の対応が厳重にされているからだ。かと言って、トラブルが全然ないわけではないが、すぐさま配属された者達やその他で対応しているから、学園内ではほぼ安全と言っていいだろう。外に出たら…個々の護衛関係になるのだろうが…
貴族関係なら護衛もつけているだろうが、平民は貴族ほどではないかもしれないが、国家で守られている。
他国よりもかなり安全ではあるが…

例外として、時々起こった誘拐事件があり、その関係者に皇族につならる者がいた為、多少のややこしいことになっていた。
我が主人も巻き込まれる可能性を危惧して、自分の配下を動かしていたのだが、その隙間を狙われてしまった。
まさか、あのような特殊能力の持ち主を囲っているとは思わなかった。
すぐさま閣下に御報告し、対応に当たらさせて頂き、保護できたのだが、またしても我が主人を狙うとは…
我が主人を『妻』だとのたまわっているのには、はらわたが煮え返るぐらいの憤りを感じた。

「無事でよかったです。我が君。早く我が君の専属として名乗りあげたいのですが、今はまだ一回の侍従扱いですからね…」

閣下と我が君のご両親と取り交わした約定に、閣下から付けられた私という存在を明かしてはいけないというのも含まれていた。ある年齢まで閣下との関係を隠しておきたいとされたからだ。我が主人が当時未成年者であった事も関係されるし、番である閣下が妖であり、この国の宰相である事も関係してだろう。

「もう少しで、正式に我が君にお使いできる。あと少し」

我が君の衣服を着替えさせ、手を取り、妖力を流し込み治癒させる。
打身やその他も癒し、少し乱れた呼吸が落ち着いてきた事を確認した。

「我が君…」
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