先生、質問です。

ひらめ

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出会い

先生、知ってますか?

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土曜日、今日はバイトが18時まで。バイトが終われば久しぶりに萌と会う。

小春LINE「バイト終わったらいつもの駅で待ち合わせね」

萌LINE「りょ!」
スタンプとともに送られてきた。



いつも通りお客にレジ打ちをする

客「おい、上杉!」


突然声をかけられ顔をみると、中学の同級生の高野 聖タカノ コウキだった。


小春「わ!聖!久しぶり!元気そう~」

聖「ここでバイトしてんだ!またLINEするわ」

小春「うん、またね~」



聖は、中学3年生の頃同じクラスでたまに喋ったりしていた。
頻繁に連絡を取り合う仲ではなかったが、別に気を使わず普通に話せる男友達的な感覚だった。



バイトを終え急いで化粧や身なりを整えバイト先を出る。

1番に携帯をみるとLINEが2人から入っていた。
1人は萌、もう1人は聖だった。

とりあえず萌にはバイトを終え待ち合わせ場所に向かうことを連絡した。

萌とは地元は同じだが、萌のバイトが終わる時間が少し遅く萌のバイト先に近い方にいく事が多い。



萌との待ち合わせ場所は電車で4駅先の場所。
聖へはすぐに返事するのも何だか連絡を待っていたと思われるのも恥ずかしく、電車の中で連絡しようと思った。
電車を待つ間聖へ連絡した



聖LINE「小春があそこでバイトしてるなら、俺がちょくちょく行って売上に貢献するわ(笑)」

小春LINE「うざ(笑)めんどくさいから、ちょくちょく来なくていいし。(笑)」

こう送るとすぐに聖からは返事がきた
聖LINE「てかさ、遊ぼうよ!」

小春LINE「いや、いきなり!(笑)何なのそののり!」

聖LINE「中学生の時とか遊んだりなかったじゃん?2人で会おうよ」

とりあえず返事はすぐに送らず、あとから送ろうと思った
なんとなく焦らすとかそんなつもりもないが
2人っきりで会うという小っ恥ずかしいのが嫌だった。


そして萌との待ち合わせ場所についた。



萌は改札口に立っていた


萌「こーはーるー!」満面の笑みで手を振っていた。

小春「おつかれーー!!ねえー!今日バイト先に
聖がきた!!全然変わってなくてさー」



今日起きたことを話す
2人でファーストフード店に入る
注文し商品を受け取り席につく
そして、聖とのLINEを萌に見せる


萌「これ絶対聖さ、小春に気があるよね!2人で会いたい感じが全面に出てる」
萌は笑いながら言う

小春「もーーー、笑い事じゃないよー
返事にめちゃくちゃ困ってる!断りたいけど、バイト先にきたら気まずいしさ。」



そんなことを話しているとわたしの肩を誰かが叩く


振り返ると体育の教師だった
先生「お前ら何してんだよ、でかい声でバイトとかなんか言ってさ。」


先生の名前は平野ヒラノ先生、下の名前は分からない。
わたしたち2人クラスは違うが、共通の体育の先生だった。


ただ、初めて会った時から先生はみんなと友達感覚で話していて壁を感じない。
年齢も若く、いつも笑っていて笑顔の若い先生という認識。


萌「わ!先生!!」

先生「バイト禁止なんだから、あんま大声で言うなよ?
中澤と上杉はクラス違うのに仲良いんだな」

萌「中学からの友達なの!先生内緒にしてね?本当に先生みたいな先生助かるよー」

先生「俺もバイトしてたしな、分からないでもないから。気をつけろよ。」



萌は元気で明るくて目立つ方ではあった。
私は地味でもないが目立つ訳でもない。
私を知っていたことに驚いた。


先生「上杉、大丈夫か?めちゃくちゃ焦ってるんじゃないか?見られたのが俺で良かったよ。
じゃ、奥さんといるからまた学校でな」


先生は軽く私の頭を2、3回ポンと叩き戻っていった。
先生の戻った先には綺麗な若い奥さんといた。
わたしは先生に背を向けていたが、萌が実況してくれていた。



萌「先生奥さんいたんだね!しかもさ、めっちゃ綺麗じゃない?2人ともすごい楽しそう!先生が旦那さんとか羨ましいよねー!」

小春「そーだね、いいね」


あまり興味ないフリをしたが、何ともいえない気持ちになった。


先生がわたしの頭を軽くポンと叩いたり
わたしの存在を覚えてくれていたり
大したことではないのに何だか胸がときめいて
ベタではあったが、先生に一目惚れだった。




先生、、
わたしは先生とこの時素直に嬉しかったんです。
ただの高校生のわたしが結婚している先生に
憧れてしまいました。
先生は既婚者、恋なんてしてはいないのに
本当にごめんなさい。
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