【完結保証】婚約破棄されましたが、私は勘違いをしていたようです。

りーふぃあ

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王都へ2

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 出口は貴族街そばの下水道と繋がっていたので、そこから外に出る。

「むっ、何者だ貴様ら!」

 巡回していた兵士が私たちに声を飛ばしてくる。私たちは上着のフードを被っているためすぐには正体がバレていない。そのまま追いつかれないように走り続ける。

 やがてローゼス邸の前までやってくる。

 すると。

「やはりここに決ましたか、レンバート殿下」

 ローゼス邸の前には王立騎士団――この国きっての精鋭部隊の面々が立っていた。

 これではマリアナの元までたどり着けない!

 レンバート殿下が私を庇うように前に出る。

「僕の行動が読めていたとでも言うつもりかい?」
「さて、なんのことです? 我々は婚約者が失踪して不安がるマリアナ様のため、捜索隊を組織していただけのことですよ。レンバート殿下のことをよく知るマリアナ様に話を伺うのは当然のことです」
「……なるほど、そういう正当化をしているわけか。マリアナもつくづく知恵が回るね」

 レンバート殿下は忌々しそうに呟く。

 マリアナの洗脳能力は万能じゃない、と聞いている。

 騎士団たちが『レンバート殿下を捜索している』と思い込んでいるように、ある程度の現実性は必要なんだろう。

「けれど、マリアナもこればかりは読めなかったようだね。――リオナ、任せるよ」
「は、はい!」

 私は思い切ってレンバート殿下の陰から飛び出す。

 騎士団長たちが戸惑っている隙に、意識を集中させて女神様の力を借りる。

「【忌まわしき邪悪を退けよ】!」

 呪いや怨念を祓うための祝詞を唱える。すると私のかざした手から光が溢れ、周囲の人たちを撫でていった。

 するとすぐに効果が表れた。

「あれ?」
「なんで俺たちはこんなところに……」
「マリアナ『様』ってなんだ? あんな成り上がりの男爵令嬢に、俺たちは一体何を――」

 騎士団の面々が顔を見合わせ、混乱したような言葉を口々に叫ぶ。

 よかった、うまくいったみたいだ。

「マリアナはもうリオナが死んだと考えていただろうからね。うまくいくのも当然だよ」

 会心の笑みを浮かべるレンバート殿下。

「さあ、すぐに先に進もう。騎士たちも今は大丈夫みたいだけど、すぐにまたマリアナの影響下に戻ってしまうだろう。早くおおもとのマリアナを叩かないと」
「わかりました」

 レンバート殿下に手を引かれ、混乱する騎士たちの間を縫ってローゼス邸へと侵入する。

 あとはマリアナさえなんとかできればすべてを元に戻すことができる!
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