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王都へ
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翌朝私たちは宿を出発した。
馬に乗ってしばらく移動し、王都までやってくる。
「この時間ならマリアナはローゼス家の屋敷にいるはずだ。東のほうから王都に入って最速で叩こう」
「……今さらなんですが、簡単に王都に入れるんですか?」
レンバート殿下の言葉に首を傾げる。
マリアナはレンバート殿下が洗脳されていないことに気付いているらしい。
そうなると、王都の警備も厳重になっていると推測できる。
「いや、王家のみに伝わる地下道を使う。きちんと鍵も持ってきたんだ」
「用意周到ですね」
そのまま私たちは近くの山道に移動し、その炭焼き小屋に入る。
そこは廃屋に偽装されていたけれど、床の下には鉄製の扉があった。
レンバート殿下が用意していた鍵を差す。
がちゃり。
開いた扉に潜り込み、ランタンで照らしながら地下道を進んでいく。
暗い。
「……」
……ちょっと恐い。
昔から暗いところが苦手だ。小さい頃に屋敷にあった怪談の本を読んでから、暗闇というのが駄目になってしまった。学院では恥ずかしいのでバレないようにしていたけれど。
不意に、ぎゅっ、と手を握られた。
「れ、レンバート殿下?」
「え? あ、ごめん。嫌だったかな」
「嫌というわけではないんですが、急で驚きました」
一瞬本気で幽霊か何かに触れられたかと思ったのは、言わない方がいいだろう。
「リオナ、昔暗いところが苦手って言ってなかった? 表情には出てないけど、怖がってるかと思って……」
「……!」
幼馴染のレンバート殿下は、当然私が暗いところが苦手だということも知っている。
けれど、学院に入って数年まともに喋っていなかったので、覚えてもらっていたことが意外だ。
急にそういうことをされると、別の意味で鼓動が速くなる。
「嫌なら手を離すけど……」
「……嫌じゃないです。しばらくこのままで」
「う、うん」
手をつなぎながらそのまま進む。まるで昔に戻ったような感覚だった。
しばらく進むと、レンバート殿下が表情を引き締める。
「……ここを出れば貴族街だ。ローゼス家はすぐ近くだから、走って向かおう」
「マリアナがいなかったらどうしますか?」
「そのときはここまで戻ってきて、作戦の練り直しかな」
「ざっくりですが……この状況では仕方ありませんね」
なにしろ偵察をしてくれる味方もいないのだ。出たとこ勝負で行くしかない。
「僕の剣術とリオナの聖女の力があれば、なんとかなるよ」
にっこり笑うレンバート殿下。
なんだか頼もしい。
「行くよ!」
「はい!」
レンバート殿下と私は勢いよく地下道から飛び出した。
馬に乗ってしばらく移動し、王都までやってくる。
「この時間ならマリアナはローゼス家の屋敷にいるはずだ。東のほうから王都に入って最速で叩こう」
「……今さらなんですが、簡単に王都に入れるんですか?」
レンバート殿下の言葉に首を傾げる。
マリアナはレンバート殿下が洗脳されていないことに気付いているらしい。
そうなると、王都の警備も厳重になっていると推測できる。
「いや、王家のみに伝わる地下道を使う。きちんと鍵も持ってきたんだ」
「用意周到ですね」
そのまま私たちは近くの山道に移動し、その炭焼き小屋に入る。
そこは廃屋に偽装されていたけれど、床の下には鉄製の扉があった。
レンバート殿下が用意していた鍵を差す。
がちゃり。
開いた扉に潜り込み、ランタンで照らしながら地下道を進んでいく。
暗い。
「……」
……ちょっと恐い。
昔から暗いところが苦手だ。小さい頃に屋敷にあった怪談の本を読んでから、暗闇というのが駄目になってしまった。学院では恥ずかしいのでバレないようにしていたけれど。
不意に、ぎゅっ、と手を握られた。
「れ、レンバート殿下?」
「え? あ、ごめん。嫌だったかな」
「嫌というわけではないんですが、急で驚きました」
一瞬本気で幽霊か何かに触れられたかと思ったのは、言わない方がいいだろう。
「リオナ、昔暗いところが苦手って言ってなかった? 表情には出てないけど、怖がってるかと思って……」
「……!」
幼馴染のレンバート殿下は、当然私が暗いところが苦手だということも知っている。
けれど、学院に入って数年まともに喋っていなかったので、覚えてもらっていたことが意外だ。
急にそういうことをされると、別の意味で鼓動が速くなる。
「嫌なら手を離すけど……」
「……嫌じゃないです。しばらくこのままで」
「う、うん」
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なにしろ偵察をしてくれる味方もいないのだ。出たとこ勝負で行くしかない。
「僕の剣術とリオナの聖女の力があれば、なんとかなるよ」
にっこり笑うレンバート殿下。
なんだか頼もしい。
「行くよ!」
「はい!」
レンバート殿下と私は勢いよく地下道から飛び出した。
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