上 下
76 / 629
ユルグ村祭り編

『シルフィン:大分ギリギリな発言ですね?』

しおりを挟む
「でもさ、実際の所ハクアは私達だけで、あの魔族達に勝てると思う?」

「ボクもハクアにそれ、聞いてみたかったかな!」

「どうなんですか?ご主人様」

「ふーむ、まぁグロスとカーチスカなら、各個撃破に持ち込めたら何とか行けると思う。その代わり、ガダルは今の所どんなに頑張っても無理」

「う~ん、そんな感じ?」

「うん。アリシアとアクアの魔法が有れば、私でもグロスを削れたから多分平気。カーチスカの方も魔力の糸だっけ?それに捕まらなければ皆、勝機は有ったと思うよ」

「そうかな?」

「まぁ、それでもかなりギリギリだったろうけど」

「でも今回仲間も増えたしコロに武器や防具も貰って、スケルトン祭りのお陰で大分レベルも上がりましたよ」

 そう言や私も結構レベル上がったな~。

〈では、ここら辺で一度全員のステータスをチェックしましょう〉

 そうだね、よろしくヘルさん。

〈分かりました。では、と、言いたい所ですが少しタイムです〉

 ガクッ!何、ヘルさん何時の間にこんな技を!

〈すみません。ですが、アリシアのクラスがMAXになっているので、エレオノにいたっては輪廻も出来ます〉

「えっ!もう!この間変えたばっかだよ!」

〈人形遣いの人形だったとはいえ、あれも魔族でしたからね。下位のクラスなら当然です〉

「それは確かに先に変えた方が、二度手間にならなくて良いですね」

 ふむ確かに、じゃあ、クラリスとイシス今大丈夫?

『クラリス:えぇ、私は大丈夫よ』

『イシス:・・・私も平気よ』

 あれ?何かイシス怒ってる?

『イシス:別に怒って何て無いわよ!何で私が怒らなきゃ行けないの!』

 いや、そう思っただけなんだけど。

『シルフィン:イシスは魔族と戦闘になって、ずっと貴女の事心配してたんですよ』

『イシス:ちょっ!へ、変な事言わないでよ!ち、違うから!そんなんじゃないわよ!』

 そっか、心配してくれてありがとイシス。

『イシス:だから違うって言ってるでしょ・・うぅ、そんな事よりも輪廻するんでしょ!早く来なさい!』

 うん、可愛いな!

「アリシア、エレオノ行こう」

「うん」「はい」

「あっ、ハクアボクも行って良いかな?」

「どうしたの?」

「えっと、前回はハクア達と此処でお別れかと思って、サブクラスを選らばなかったけど、これからハクア達と一緒に行くなら必要かと思ったかな」

「OK行こう!因みにアクアは?」

「面倒!!」

 相変わらず正直な。
 三人と手を重ね目を瞑ると何時もの空間に居る。
 まぁ、表現の仕方変だけど、実際そうとしか言えないんだよね。

『イシス:来たわね。ハクア先のはシルフィンの妄言だからね!分かった!』

 お、おう。
 行きなり詰め寄ってくるイシスに、若干引きながら返事をする。

『クラリス:フフッ、いらっしゃい皆』

「お久しぶりです。クラリス様イシス様」

 アリシアを筆頭に挨拶を交わしていく。そして、ようやくイシスは平常心に戻り、エレオノの輪廻を行う。イシスは、アリシアの時の様にエレオノの頭に手を置き、その瞬間エレオノの体が光り直ぐに収まる。

「わぁ~!アリシアも言ってたけど凄いよハクア!」

「分かります。身体の奥から力が溢れる様な感じですよね」

「そうそう、そんな感じ!」

 そんな凄いんだ?

『クラリス:さて、それじゃあ次は私の番かしら、それで次は何を取ったの?』

「私は予定通り精霊術師になりたいと思います」

「ボクは、この間は断ったけど騎士になろうと思ってます」

 あぁ、また語尾が・・・・。

「私は、軽戦士とか、ウォーリアー、フォートレスになろうとしてたんですけど・・・」

 とうしたの?

「あっ、えと、何か今まで無かった吸血騎士ヴァンパイアナイトって言うのが、行きなり増えてたんだよね、何なんだろコレ?」

『クラリス:あら、凄いわねそれ、特殊クラスよ』

 特殊クラス!!

『クラリス:ええそう。それは、一部のダンピールがなれる物よ。主の吸血鬼を守る者が吸血騎士ヴァンパイアナイト
に、吸血鬼を狩る者が吸血狩りヴァンパイアハンターになるのよ』

「私、別に吸血鬼の主何て居ないんですけど?」

『クラリス:貴女の場合は、その剣で真祖の力を手に入れたからでしょうね。吸血騎士ヴァンパイアナイトの特徴は、高い攻撃力と敏捷性に有るわね。スキルとしては、吸血鬼特有の血液を使った攻撃や、【飛行】のスキル等を覚えるわ』

「そっか、吸血鬼の私の力・・・・クラリス様私は、吸血騎士ヴァンパイアナイトでお願いします」

『クラリス:良いのかしら?これは人とは違う魔族の力よ!貴女にその力を使っていく覚悟は有るかしら』

「はい!」

『クラリス:分かったわ。じゃあ、精霊術師に騎士、吸血騎士ヴァンパイアナイトね?』

「「「はい!」」」

 クラリスは皆に確認を取ると、何時もの様に手を翳しクラスを変えて行く。

『クラリス:フウッ、終わったわ。これからも頑張りなさい』

「「「はい!」」」

『シルフィン:ハクア少し良いかしら?』

 分かった。アリシア達は先に行ってて。

「はい、分かりました」

 私が言うと、アリシア達は先に帰っていった。
 それで、何か用なの?

『シルフィン:引き留めて悪かったですね。一つだけ注意しておきたかった事が有ったので』

 注意?それって私にだけ?

『シルフィン:違いますよ。私が担当した転生者には、全員に言っています』

 聖国には気を付けろ、もしくは近寄るなとか?

『ティリス:凄いですハクアさん何で分かったんですか!?』

『ブリギット:あぁ、確かに驚いた』

 ・・・・・二人共居たんだ?!

『シルフィン:それで、私が言おうとした事が何故分かったんですか?』

 まぁ、ハッキリと言うとただの勘だよ。ただし、このタイミングでの話で、他の転生者にも言ってるって事は、まぁ国絡みの事だとは思ったけどね。

『シルフィン:それで何故聖国だと?他にも王都や、騎士国と言うのも聞いた筈ですよ』

 聖国何て名前なら、宗教関連だと思ったからね?何処の世界でも宗教国家は色んな意味で危ないからね。出来れば関わりたくない。

『シルフィン:大分ギリギリな発言ですね?』

 自覚はある!反省は無い!

『シルフィン:たちが悪い!』

『約全員:流石』

『シルフィン:まあ良いです。貴女の言う通りこの世界の宗教は危険です。一応は私を信仰しているという事になっていますが、実際は名ばかり。立場上、これ以上の事は言えませんが、末端はともかく上の方は信仰心何て殆んど有りませんよ』

 なるほどね。超関わりたくない。

『シルフィン:それが良いです』

 サンキュー、じゃあそろそろ行くよ。

『シルフィン:えぇ、頑張りなさい。あのガダルと言う魔族は今の貴女では絶対に勝てません』

 わかってる。それじゃあね。

『約全員:また!』

「んっ!」

「おかえりなさいご主人様」

「何の話してたの?」

「あぁ、実は・・」

 私は、皆が帰った後の話の内容をアリシア達に話した。

「そうなんだ」

「確かに良くない噂も聞くかな?」

「気を付けた方が良さそうですね」

「うん」

〈さて、それではステータスの確認に移りましょうか〉

 そうだね。お願いヘルさん。
 そして私達は、ステータスの確認に移るのだった。
 あっ、把握面倒そう。
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:21,875pt お気に入り:11,872

真実の愛は望みませんが偽りの愛も不要なのです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:426pt お気に入り:6,029

元邪神って本当ですか!? 万能ギルド職員の業務日誌

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:3,038pt お気に入り:10,938

女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:313pt お気に入り:130

処理中です...