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第五章:“星”の欠片
52:固さは脆さ
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翌朝、私はケネット商店を発つことにした。一家の皆さんが見送ってくれるのだが、なんだか長い別れを予感させる。私はミカエリアから出ませんよ、皆さん。
「お世話になりました。夕飯、美味しかったです」
「そりゃあよかった! 腕を奮ったものを褒められるのは嬉しいもんだねぇ!」
豪快に笑うバーバラさん。こういうお母さん……母ちゃん? がいるの、安心するなぁ。帰る場所のありがたみって、忘れた頃に気付くんだよね。旦那様も優しく微笑んでくれる。
「またご飯を食べにおいで。新しい服が欲しくなったら妻が作るから」
「任せな! 可愛いの作ってあげるから!」
「ほらまたリオばっかり……オレにも作ってくれたっていいじゃん」
唇を尖らせるアレンくん。きみは本当に可愛い子だなぁ。私からバーバラさんに口利きしてあげたいけど、たぶんそれも複雑だよね。一応、笑顔だけ見せておこう。
「ありがとうございます。それでは行きますね」
「はいよ、行ってらっしゃい」
「あ……はい! ふふっ、行ってきます!」
つい笑顔を誘われる。ようやく実感できた気がする。ケネット家の皆さんは家族みたいなものなんだ。だから、行ってきますでいいんだ。人の温かさをやっとまともに受け取ることができた。なんだか涙が出てきそう……。
いいや、泣いちゃ駄目。私は強い子。次に泣くのは、私が手掛けたアイドルのデビューライブだ。いまそう決めた。文化開発庁本部に帰らなければ。ギルさんとオルフェさんのスカウトのために、準備することは山積みだ。
街の中央まで来ると、騎士様の姿が目立ってくる。クーデターの危機は乗り越えたとはいえ、まだ治安維持も完全ではないようだ。人々の不安や警戒心もさほど解けてはいない。当然かもしれないけど。
“データベース”でいまのアンジェ騎士団の情報を調べる。口コミみたいなものも調べられるから本当に便利だよ、携帯電話が内蔵されている感じで近未来を感じられる。
やはりまだ完全に信頼を得ているわけではないようだった。むしろクーデターの危機にあったという事実がより不安を煽っているらしい。うーん、人の心を掴むというのはかくも難しい。
アイドルをきっかけに、レッドフォード帝国の認識を塗り替えられるものなのか。提案した身だから余計に心配になってくる。カイン陛下はしっかりしたお方だなぁ、ちゃんと責任を負わせる辺り。なすりつけたわけではなかったもんね。弊社の上司とは大違い。それだけで信頼に値すると思うけどなぁ。
「なあ、今日のネイト隊長、変じゃなかったか?」
ふと耳に飛び込んでくる会話は騎士様のものだ。ネイトさんの様子がおかしい……? まだ傷心中なのかあの人、鉄仮面の中は意外と繊細なのかもしれない。少し聞いてみたい気もするけど、すれ違ったばかりだし怪しまれそうだ。
ネイトさんになにかあった。いまはそれだけ知っておけばいい、城に戻ればなにかしらわかるだろうし。それにしても、騎士様が感じた彼の違和感ってなんなんだろう……?
=====
「あら、おかえりなさい、リオ様」
「あはは……ご心配おかけしました」
城に着くと、庭の手入れをしていた侍女さんが声をかけてくれた。イアンさんは気が気じゃなかっただろうに、侍女さんは至って穏やか。私が戻ってくるってちゃんとわかってくれている。
イアンさんが過去に私とどういう経験をしたのかは知らないけど、あまりにも露骨に気にかけているとそのうち誰かにつけ入られますよ。
例えばそう、私が人質になって脅されたり……あれ、私がピンチになる前提になるね。だからもっと安心してください。私のためにも。
「そうだ、リオ様にお伺いしたいことがございます」
「え、はい? なにか?」
「今朝からネイト様の様子がおかしくて。なにかご存知ですか?」
城の中でも変なの? ますますわからない。いったい彼になにがあったんだ……無言で頭を振ると、侍女さんは自身の頬に手をやった。なんですかその仕草、恋する乙女みたいじゃないですか。
「あのようなネイト様は初めてでしたので……忘れることはできません」
「はい……?」
惚気るような声音。まさか侍女さんを抱いたとか……? いやいやまさか、あんなに表情筋が仕事してないネイトさんに限ってケダモノだったとかそんな……え、まさかね……違うよね?
侍女さんに話を聞こうにも、既に自分の世界に浸っている。まぶたの裏にネイトさんの幻覚が見えているようで、独り言を漏らしていた。なおのことわからない。本人に会って話を聞くべきでは?
「……ひとまずイアンさん、イアンさんだ……」
恐らくネイトさんの話をまともに聞けるのは本人かイアンさんだけだ。エリオットくんは感情優先になりそうだからちょっと頼りない。文化開発庁の本部である北の尖塔に駆け出す。
その途中で何人か侍女さんに出くわしたが、なんていうか……ほわほわしていた。なんだこの締まりのない空気。
まさかこの城の侍女全員食べちゃったの!? 待って、私会わない方がいいんじゃなかろうか……つい立ち止まる。
――もう少し、ケネット商店に居座ろうかな……。
なんにせよ、この状況は普通じゃない。自衛の意味も込めて、踵を返す。
「どちらへ行かれるのですか?」
「ぎゃあああああっ! 出たぁ!?」
背後に立つのは眉目秀麗の鉄仮面、ネイトさん。まずいまずいまずい、この状況は非常に良くない。私、いまこの世界で最大の危機を感じています!
お父さん、お母さん……二度目の人生、初めては彼に奪われるようです……。
つい後退りするが、開いた距離だけ詰めてくる。なんだこの威圧感、表情がなさすぎてめちゃくちゃ怖い。
「リオ様――」
「ひぃっ……!」
腰が抜けてその場にへたり込んでしまう。絶対に抗えない、恐ろしい圧力を感じる。こんなことってある……?
ネイトさんは屈んで私と目線を合わせる。あ、やばい。目の奥になんにも見えない。脳裏を過るはサイコパス。殺されるのと同じくらい怖い。ネイトさんはゆっくりと口を開き――
「おかえりなさい、ご無事でなによりです」
「はぇ……?」
微笑んだ。ネイトさんが微笑んだ。頼んでもいないのに、自ら。ちょっと待って理解が追いつかない。どうしたの? どういう風の吹き回し? っていうか、侍女たちのほわほわの原因はこれか!?
これならまあ納得か……表情はないけど元々の顔がいいから、こういう微笑でも破壊力は桁違いだ。そりゃあ普通の女性ならああなるか。
呆然とする私に、ネイトさんが問いかける。どうしてそこで真顔になるんですかあなた。
「どうされましたか?」
「あ、いえ……それはこっちの台詞というか……なぜ、微笑んだんですか……?」
「笑顔の練習です。イアン様から表情筋を鍛えろとご助言いただきましたので」
大本の原因はイアンさんか。想像できなかったのか、この惨状を。開いた口が塞がらない私、ネイトさんは構わず続けた。
「微笑んではみたものの、騎士たちは目を丸くして、侍女たちは頬を赤らめて呆けていました。私の笑顔になにか改善点があればご指摘いただけますか?」
「う、うーん……改善点ですか……」
違和感よりも驚きの方が強くてよく覚えていない。もう一度笑って、なんて言いにくいし……どうするべきか。
「あ、リオさん! おかえりなさい!」
どこからかエリオットくんが駆け寄ってくる。出会った頃に比べたら本当に明るくなったなぁこの子、顔もいいし、根性さえあればアイドルとしてもちゃんとやっていける気がするよ。
ネイトさんの視線が彼に向く。そうして、一切躊躇することなく、微笑んだ。
「おはようございます、エリオット様」
「おは……ネイトさんが笑った!?」
ものすごく自然な反応。こういう素直なリアクションは親しみやすくてウケそうだね。というか「笑顔が嘘っぽい」と言った張本人に微笑むって、この人の心臓どうなってるんだろう。ダイヤモンドみたい。あれって結構簡単に砕けるらしいしね。
「いかがでしょうか、真の笑顔はできていますか?」
メンタルが強すぎる。それでまた凹んだりしないでくださいね。行く末を見守る。エリオットくんは顎に手を当てて、真剣に考えている。どうなる……?
「まだわざとらしいです」
この子、はっきり言うな。ネイトさんは……?
「左様ですか……」
ほらやっぱり! また凹んでるじゃん! この人自分のメンタルコントロール下手過ぎる! 私を見習ってくださいよ! 弊社を紹介しましょうか!? 異世界なんですけど! 新入社員は年中募集! アットホームな職場です!
頭を抱えて絶望する私。どうやって後始末すればいいのこの状況……社畜やってたときもここまでケアが必要な後輩いなかったよ……?
私とネイトさんのお通夜みたいな空気にも動じず、エリオットくんは胸を張る。この子、いまいいこと言おうとしてるな?
「いいですか、ネイトさん。笑顔っていうのは、作るものじゃないんです。自然となるものなんです」
「肝に銘じます……」
「いいえ! いくら肝に銘じてもわからないことはわかりません! だからわかりに行きましょう!」
「……つまり……?」
「お出かけしましょう! リオさんも一緒に!」
「ええっ、私も!?」
エリオットくんは「勿論です!」といい笑顔。眩しいなぁ、若い子。エリオットくんの押しが意外と強くて、私、ドキドキしちゃうよ……二重の意味で……。
「お世話になりました。夕飯、美味しかったです」
「そりゃあよかった! 腕を奮ったものを褒められるのは嬉しいもんだねぇ!」
豪快に笑うバーバラさん。こういうお母さん……母ちゃん? がいるの、安心するなぁ。帰る場所のありがたみって、忘れた頃に気付くんだよね。旦那様も優しく微笑んでくれる。
「またご飯を食べにおいで。新しい服が欲しくなったら妻が作るから」
「任せな! 可愛いの作ってあげるから!」
「ほらまたリオばっかり……オレにも作ってくれたっていいじゃん」
唇を尖らせるアレンくん。きみは本当に可愛い子だなぁ。私からバーバラさんに口利きしてあげたいけど、たぶんそれも複雑だよね。一応、笑顔だけ見せておこう。
「ありがとうございます。それでは行きますね」
「はいよ、行ってらっしゃい」
「あ……はい! ふふっ、行ってきます!」
つい笑顔を誘われる。ようやく実感できた気がする。ケネット家の皆さんは家族みたいなものなんだ。だから、行ってきますでいいんだ。人の温かさをやっとまともに受け取ることができた。なんだか涙が出てきそう……。
いいや、泣いちゃ駄目。私は強い子。次に泣くのは、私が手掛けたアイドルのデビューライブだ。いまそう決めた。文化開発庁本部に帰らなければ。ギルさんとオルフェさんのスカウトのために、準備することは山積みだ。
街の中央まで来ると、騎士様の姿が目立ってくる。クーデターの危機は乗り越えたとはいえ、まだ治安維持も完全ではないようだ。人々の不安や警戒心もさほど解けてはいない。当然かもしれないけど。
“データベース”でいまのアンジェ騎士団の情報を調べる。口コミみたいなものも調べられるから本当に便利だよ、携帯電話が内蔵されている感じで近未来を感じられる。
やはりまだ完全に信頼を得ているわけではないようだった。むしろクーデターの危機にあったという事実がより不安を煽っているらしい。うーん、人の心を掴むというのはかくも難しい。
アイドルをきっかけに、レッドフォード帝国の認識を塗り替えられるものなのか。提案した身だから余計に心配になってくる。カイン陛下はしっかりしたお方だなぁ、ちゃんと責任を負わせる辺り。なすりつけたわけではなかったもんね。弊社の上司とは大違い。それだけで信頼に値すると思うけどなぁ。
「なあ、今日のネイト隊長、変じゃなかったか?」
ふと耳に飛び込んでくる会話は騎士様のものだ。ネイトさんの様子がおかしい……? まだ傷心中なのかあの人、鉄仮面の中は意外と繊細なのかもしれない。少し聞いてみたい気もするけど、すれ違ったばかりだし怪しまれそうだ。
ネイトさんになにかあった。いまはそれだけ知っておけばいい、城に戻ればなにかしらわかるだろうし。それにしても、騎士様が感じた彼の違和感ってなんなんだろう……?
=====
「あら、おかえりなさい、リオ様」
「あはは……ご心配おかけしました」
城に着くと、庭の手入れをしていた侍女さんが声をかけてくれた。イアンさんは気が気じゃなかっただろうに、侍女さんは至って穏やか。私が戻ってくるってちゃんとわかってくれている。
イアンさんが過去に私とどういう経験をしたのかは知らないけど、あまりにも露骨に気にかけているとそのうち誰かにつけ入られますよ。
例えばそう、私が人質になって脅されたり……あれ、私がピンチになる前提になるね。だからもっと安心してください。私のためにも。
「そうだ、リオ様にお伺いしたいことがございます」
「え、はい? なにか?」
「今朝からネイト様の様子がおかしくて。なにかご存知ですか?」
城の中でも変なの? ますますわからない。いったい彼になにがあったんだ……無言で頭を振ると、侍女さんは自身の頬に手をやった。なんですかその仕草、恋する乙女みたいじゃないですか。
「あのようなネイト様は初めてでしたので……忘れることはできません」
「はい……?」
惚気るような声音。まさか侍女さんを抱いたとか……? いやいやまさか、あんなに表情筋が仕事してないネイトさんに限ってケダモノだったとかそんな……え、まさかね……違うよね?
侍女さんに話を聞こうにも、既に自分の世界に浸っている。まぶたの裏にネイトさんの幻覚が見えているようで、独り言を漏らしていた。なおのことわからない。本人に会って話を聞くべきでは?
「……ひとまずイアンさん、イアンさんだ……」
恐らくネイトさんの話をまともに聞けるのは本人かイアンさんだけだ。エリオットくんは感情優先になりそうだからちょっと頼りない。文化開発庁の本部である北の尖塔に駆け出す。
その途中で何人か侍女さんに出くわしたが、なんていうか……ほわほわしていた。なんだこの締まりのない空気。
まさかこの城の侍女全員食べちゃったの!? 待って、私会わない方がいいんじゃなかろうか……つい立ち止まる。
――もう少し、ケネット商店に居座ろうかな……。
なんにせよ、この状況は普通じゃない。自衛の意味も込めて、踵を返す。
「どちらへ行かれるのですか?」
「ぎゃあああああっ! 出たぁ!?」
背後に立つのは眉目秀麗の鉄仮面、ネイトさん。まずいまずいまずい、この状況は非常に良くない。私、いまこの世界で最大の危機を感じています!
お父さん、お母さん……二度目の人生、初めては彼に奪われるようです……。
つい後退りするが、開いた距離だけ詰めてくる。なんだこの威圧感、表情がなさすぎてめちゃくちゃ怖い。
「リオ様――」
「ひぃっ……!」
腰が抜けてその場にへたり込んでしまう。絶対に抗えない、恐ろしい圧力を感じる。こんなことってある……?
ネイトさんは屈んで私と目線を合わせる。あ、やばい。目の奥になんにも見えない。脳裏を過るはサイコパス。殺されるのと同じくらい怖い。ネイトさんはゆっくりと口を開き――
「おかえりなさい、ご無事でなによりです」
「はぇ……?」
微笑んだ。ネイトさんが微笑んだ。頼んでもいないのに、自ら。ちょっと待って理解が追いつかない。どうしたの? どういう風の吹き回し? っていうか、侍女たちのほわほわの原因はこれか!?
これならまあ納得か……表情はないけど元々の顔がいいから、こういう微笑でも破壊力は桁違いだ。そりゃあ普通の女性ならああなるか。
呆然とする私に、ネイトさんが問いかける。どうしてそこで真顔になるんですかあなた。
「どうされましたか?」
「あ、いえ……それはこっちの台詞というか……なぜ、微笑んだんですか……?」
「笑顔の練習です。イアン様から表情筋を鍛えろとご助言いただきましたので」
大本の原因はイアンさんか。想像できなかったのか、この惨状を。開いた口が塞がらない私、ネイトさんは構わず続けた。
「微笑んではみたものの、騎士たちは目を丸くして、侍女たちは頬を赤らめて呆けていました。私の笑顔になにか改善点があればご指摘いただけますか?」
「う、うーん……改善点ですか……」
違和感よりも驚きの方が強くてよく覚えていない。もう一度笑って、なんて言いにくいし……どうするべきか。
「あ、リオさん! おかえりなさい!」
どこからかエリオットくんが駆け寄ってくる。出会った頃に比べたら本当に明るくなったなぁこの子、顔もいいし、根性さえあればアイドルとしてもちゃんとやっていける気がするよ。
ネイトさんの視線が彼に向く。そうして、一切躊躇することなく、微笑んだ。
「おはようございます、エリオット様」
「おは……ネイトさんが笑った!?」
ものすごく自然な反応。こういう素直なリアクションは親しみやすくてウケそうだね。というか「笑顔が嘘っぽい」と言った張本人に微笑むって、この人の心臓どうなってるんだろう。ダイヤモンドみたい。あれって結構簡単に砕けるらしいしね。
「いかがでしょうか、真の笑顔はできていますか?」
メンタルが強すぎる。それでまた凹んだりしないでくださいね。行く末を見守る。エリオットくんは顎に手を当てて、真剣に考えている。どうなる……?
「まだわざとらしいです」
この子、はっきり言うな。ネイトさんは……?
「左様ですか……」
ほらやっぱり! また凹んでるじゃん! この人自分のメンタルコントロール下手過ぎる! 私を見習ってくださいよ! 弊社を紹介しましょうか!? 異世界なんですけど! 新入社員は年中募集! アットホームな職場です!
頭を抱えて絶望する私。どうやって後始末すればいいのこの状況……社畜やってたときもここまでケアが必要な後輩いなかったよ……?
私とネイトさんのお通夜みたいな空気にも動じず、エリオットくんは胸を張る。この子、いまいいこと言おうとしてるな?
「いいですか、ネイトさん。笑顔っていうのは、作るものじゃないんです。自然となるものなんです」
「肝に銘じます……」
「いいえ! いくら肝に銘じてもわからないことはわかりません! だからわかりに行きましょう!」
「……つまり……?」
「お出かけしましょう! リオさんも一緒に!」
「ええっ、私も!?」
エリオットくんは「勿論です!」といい笑顔。眩しいなぁ、若い子。エリオットくんの押しが意外と強くて、私、ドキドキしちゃうよ……二重の意味で……。
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