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㉘小学校のイカつい男性教諭×保健室

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特別支援在籍の子供達は体温調整が苦手だったり、腸が定型発達に比べると弱い事が多い。
クラスメイトや親も気が付かないレベルも含めると8割が該当。

今回は腸が弱い高学年の男の子を支援する教師。
身長185センチ、体重90キロほどで髪の毛にはゆるくパーマがかかる見かけは教師よりも怖ーいことをしているお兄さんでは?と疑う男性教諭"佐々木"先生の話。

「梨乃先生。楠が失敗した」

高学年の教室のある廊下から保健室に対する内線。
失敗=お漏らし

お預かりしているパンツを手の取り、給湯システムを稼働しシャワーのお湯を確認。
バスタオルを手に取り、保健室のドアを開けて楠を待つ。
「下剤な。10個飲んでん」
子供の10個がどの程度の薬の強さかはわからないが、うんうんと頷く。
「ほんまかー。それは1回に10錠飲んだん?それとも、夜飲んで、朝飲んだ合計?」
「昨日の朝と夜と(今日の)朝」
楠は中学年の男子児童であるが精神年齢は低学年に近い。

うーん。
パンツにつくモノはゆるゆるやなぁ。

楠は5年生の男の子なので、着替えに梨乃は接触はしない。
下半身を2.3年生以上は同性の教諭にお願いをしている。

お預かりしているパンツは後1枚。
今、交換したパンツを履かせたら・・・。

***
10分後。
「お腹、ゆるゆるやなぁ」
パンツには少しものがつく。
仕方がない。
お迎え要請の電話を保護者にかけてみてるか。
この子の親はきっと来ないけど。
「なんか出る」
楠も困った様子。

「ナプキン貼ってください」
梨乃は佐々木にナプキンを手渡した。
「おぉ?え、はい」

佐々木は180センチ、90キロ。
パーマをかけ柔道を長年している遠くから見たら自由業の方にも見える男。
困惑した表情でナプキンを貼り付け、楠を教室に戻す。

「貼り方があってるかわからん」

「ピリピリ広げて、さらっと貼る」
「やばい。分からん!え、あってたんかな」
「がーんばれ!がーんばろ!」
「適当やな!おいっ」
そりゃ、羽付きナプキンをボクサーパンツに貼ることなんてりのも経験がない。
「私も自分のパンツにしか入った事ないですもん」
「そうか」
その後も2、3回下校時間までに貼り替える。

なんて事があった翌日。
「奥さんと研究したで!」
職員室で声をかけられるのは、昼下がり。
「何をですか?」
教えてっと梨乃は首を傾げる。
何を研究したかたずねる。
「ナプキンの貼り方や!」
「きゃははは。ふぉー!凄い!さすが!感動ですね!教頭先生」
職員室の真ん中で名指しをされた教頭は苦笑する。
「昼下がりのこの爽やかな職員室になんたる会話」
そのツッコミに梨乃はもうひと笑い。
「いや、ほんと。佐々木先生は見かけによらず真面目ですね」
「いや、ほんま。嫁にも言われた」
「奥さんになんて言って教えてもらったんですか?」
「子供のパンツにナプキン貼ってんけど、あってるか分からんから教えてくれ」
「どっストレートですね。奥様はなんて?たしか奥様も同業者(教師)ですよね」
「生理の始まった女の子にあんたが教えるんか?性教育をあんたがするんか?って突っ込まれた。断じて違うと大笑いしながら教えてもらった」

そんな会話で佐々木さんの奥様と教育委員会が開いている会い、思い出話。
研修で会うなんて世間は狭いねと梨乃はくすくす笑った。
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