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第26話
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「はぁーっはぁーっ」
あの場では居たたまれない恥ずかしさを感じて、そそくさと逃げるように少年の手を握ってオリビアは手を振り回して全力疾走で駆け続けた。
こんなに走ったのは学生以来だったので、激しい息切れを起こしてしまい倒れそうな気がして立ち止まる。しばらく休んで荒い息を落ち着かせていた。
「お姉さん僕のせいでごめんなさい」
「いいのよ……はぁーっはぁーっ……気にしないで……はぁーっはぁーっ……」
少年は呼吸困難になってしまったみたいに息苦しくしているオリビアを見て、悪いことをしたような気持ちになり自己反省し、先ほど詫びましたがもう一度きちんと謝っておきたい気がして手で涙を拭いながら謝る。
オリビアは呼吸が乱れながら、少年のことを優しく思いやり微笑みかけながら言った。オリビアは酸素を求めて、必死で息を吸い込んだり吐いたりした。正直なところ、意識してやらないと息ができないほど辛い思いを味わっていた。
「とても苦しそうですけど、お姉さん大丈夫ですか?」
愛しのお姉さんが自分のせいであんなに苦しんでいる。少年は身動きもできないほど弱りきっているオリビアに、何か自分にも出来ることはないのか? と考えて背中を何度もさすってみたが回復する兆しは一向にない。
「お姉ちゃあああああん! 死んじゃやだよおおおおおーっ!!」
少年は大声で泣き叫んだ。自分のせいでオリビアの命が尽きてしまうのではないか? と思って落ち着いていられなかった。それでもオリビアの背中はさすり続けた。
「君のおかげで元気になったよ!」
顔全体が涙に覆われて盛大な悲鳴を撒き散らしていた少年が、その声が耳の中に流れ込んでくると活動が一時停止した。
さっきまでエビみたいに身体を曲げて苦しがっていたオリビアが復活して、もうすっかり明るい顔色になって話しかけてきたのだ。
もうダメかと思っていましたが、息を吹き返して動きだしたオリビアを見て少年は我慢できずに抱きついて嬉し泣きをしました。でも完全に体調を取り戻したわけではありません。オリビアは少年を気遣いちょっと無理していたのです。
「うわあああああああん!!! 無事で良かったよおおおっ! やっぱりお姉さんのことが大好きだあああああーっ!!」
二人で出かけた帰り道。オリビアのことが深く少年の心に焼きついてしまって、諦めきれない強い想いが再び感情を爆発させてしまうのだった。
少年は、大人の女性に言葉にできない惹かれるものを感じていた。
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
この物語を、皆さまと共有できたことが何よりの幸せです。
またどこかの物語でお会いできますように。
あの場では居たたまれない恥ずかしさを感じて、そそくさと逃げるように少年の手を握ってオリビアは手を振り回して全力疾走で駆け続けた。
こんなに走ったのは学生以来だったので、激しい息切れを起こしてしまい倒れそうな気がして立ち止まる。しばらく休んで荒い息を落ち着かせていた。
「お姉さん僕のせいでごめんなさい」
「いいのよ……はぁーっはぁーっ……気にしないで……はぁーっはぁーっ……」
少年は呼吸困難になってしまったみたいに息苦しくしているオリビアを見て、悪いことをしたような気持ちになり自己反省し、先ほど詫びましたがもう一度きちんと謝っておきたい気がして手で涙を拭いながら謝る。
オリビアは呼吸が乱れながら、少年のことを優しく思いやり微笑みかけながら言った。オリビアは酸素を求めて、必死で息を吸い込んだり吐いたりした。正直なところ、意識してやらないと息ができないほど辛い思いを味わっていた。
「とても苦しそうですけど、お姉さん大丈夫ですか?」
愛しのお姉さんが自分のせいであんなに苦しんでいる。少年は身動きもできないほど弱りきっているオリビアに、何か自分にも出来ることはないのか? と考えて背中を何度もさすってみたが回復する兆しは一向にない。
「お姉ちゃあああああん! 死んじゃやだよおおおおおーっ!!」
少年は大声で泣き叫んだ。自分のせいでオリビアの命が尽きてしまうのではないか? と思って落ち着いていられなかった。それでもオリビアの背中はさすり続けた。
「君のおかげで元気になったよ!」
顔全体が涙に覆われて盛大な悲鳴を撒き散らしていた少年が、その声が耳の中に流れ込んでくると活動が一時停止した。
さっきまでエビみたいに身体を曲げて苦しがっていたオリビアが復活して、もうすっかり明るい顔色になって話しかけてきたのだ。
もうダメかと思っていましたが、息を吹き返して動きだしたオリビアを見て少年は我慢できずに抱きついて嬉し泣きをしました。でも完全に体調を取り戻したわけではありません。オリビアは少年を気遣いちょっと無理していたのです。
「うわあああああああん!!! 無事で良かったよおおおっ! やっぱりお姉さんのことが大好きだあああああーっ!!」
二人で出かけた帰り道。オリビアのことが深く少年の心に焼きついてしまって、諦めきれない強い想いが再び感情を爆発させてしまうのだった。
少年は、大人の女性に言葉にできない惹かれるものを感じていた。
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