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友達
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「……だりぃ……」
結局寝れないまま職場へと向かうと店の鍵を開けて中へと入った。
大手ホームセンター企業に就職した俺はその中でも少し小さめのホームセンターに配属された新入社員だ。
大企業の社長息子の俺は末っ子で、上に兄貴が2人も居るから基本何をするのも自由で、親の会社に入るのは嫌だと思い、進学も学びたいことがなくて、目に付いて給料が高かったこの企業の面接を受けて無事内定を貰うことが出来、こうして働いている。
「おはようございます」
「おはざーす」
朝の準備をしていたらパートのあみちゃんが出勤してきたから挨拶をして外の花の準備を一緒にする。
「これ汚いから変えちゃいますね」
あみちゃんが寄せ植えの見本で用意されていた花のポットの中の1つを取り出して他の物に変えてくれて一気にその場所が華やかになった。
朝露に濡れる花弁がこんなに綺麗だと知ったのはこの仕事についてからで、案外俺はこの仕事を気に入っている。
「星野さん髪明るいですよ」
「え!?この間黒染めしたのに」
「染めすぎて色入らなくなってるんじゃないですか」
「……また店長に言われるわ……」
あみちゃんがどんまいですって俺に声をかけてから店の中へと入っていった。それを目で追いながら、相変わらずクールだなって苦笑いする。
あみちゃんはめちゃくちゃ美人さんでお客さんにも良く褒められてる所を見かけるんだけど凄くクールだから結構お客さんのことを冷たくあしらっていたりする。
ただ、仕事はばりばりできるし接客も上手だからお客さんからは人気だ。
あみちゃんに指摘された髪の先っぽを指でいじりながら俺も店の中に入るとそろそろ朝の挨拶の時間で、慌てて事務所の棚から今日の連絡事項の書かれた紙を取り出した。
いつの間にか他のパートのおばちゃんも出勤していて3人で店の自動扉の前に並んでこじんまりと朝の挨拶をする。
本当に小さなホームセンターだから人数も少ないし少し寂しいけど上が人員を回してくれないから仕方ない。
ササッと連絡事項を伝えてから挨拶を終えると、あと5分程で開店の時間になった。
「今日も1日頑張りましょー!」
元気よくそう締めくくると、あみちゃんとおばちゃんに相変わらず元気だけはいいですねと笑われた。
元気だけはってなに?
と思いながら仕事に取り掛かる。
そうこうしていると開店の時間になって専用の音楽が自動で流れ始めた。
「今日も頑張れ俺」
自分に向かってもう一度呟いてから俺は入ってきたお客さんに大きな声で挨拶をした。
結局寝れないまま職場へと向かうと店の鍵を開けて中へと入った。
大手ホームセンター企業に就職した俺はその中でも少し小さめのホームセンターに配属された新入社員だ。
大企業の社長息子の俺は末っ子で、上に兄貴が2人も居るから基本何をするのも自由で、親の会社に入るのは嫌だと思い、進学も学びたいことがなくて、目に付いて給料が高かったこの企業の面接を受けて無事内定を貰うことが出来、こうして働いている。
「おはようございます」
「おはざーす」
朝の準備をしていたらパートのあみちゃんが出勤してきたから挨拶をして外の花の準備を一緒にする。
「これ汚いから変えちゃいますね」
あみちゃんが寄せ植えの見本で用意されていた花のポットの中の1つを取り出して他の物に変えてくれて一気にその場所が華やかになった。
朝露に濡れる花弁がこんなに綺麗だと知ったのはこの仕事についてからで、案外俺はこの仕事を気に入っている。
「星野さん髪明るいですよ」
「え!?この間黒染めしたのに」
「染めすぎて色入らなくなってるんじゃないですか」
「……また店長に言われるわ……」
あみちゃんがどんまいですって俺に声をかけてから店の中へと入っていった。それを目で追いながら、相変わらずクールだなって苦笑いする。
あみちゃんはめちゃくちゃ美人さんでお客さんにも良く褒められてる所を見かけるんだけど凄くクールだから結構お客さんのことを冷たくあしらっていたりする。
ただ、仕事はばりばりできるし接客も上手だからお客さんからは人気だ。
あみちゃんに指摘された髪の先っぽを指でいじりながら俺も店の中に入るとそろそろ朝の挨拶の時間で、慌てて事務所の棚から今日の連絡事項の書かれた紙を取り出した。
いつの間にか他のパートのおばちゃんも出勤していて3人で店の自動扉の前に並んでこじんまりと朝の挨拶をする。
本当に小さなホームセンターだから人数も少ないし少し寂しいけど上が人員を回してくれないから仕方ない。
ササッと連絡事項を伝えてから挨拶を終えると、あと5分程で開店の時間になった。
「今日も1日頑張りましょー!」
元気よくそう締めくくると、あみちゃんとおばちゃんに相変わらず元気だけはいいですねと笑われた。
元気だけはってなに?
と思いながら仕事に取り掛かる。
そうこうしていると開店の時間になって専用の音楽が自動で流れ始めた。
「今日も頑張れ俺」
自分に向かってもう一度呟いてから俺は入ってきたお客さんに大きな声で挨拶をした。
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