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最終章 真実をその手に掴み悪を討て
反乱した魔物の第二陣
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オズマリア帝国の王オズモンドこと現魔王マリアナの父デイモンとデイモンを信奉する魔物たちの第二陣を任されたのは、親友のシープスと兄貴と慕うゴーブを殺されたサイクロプスのサイプスである。そして付き従うのはナーガのナーガロイ・そしてインプ・コカトリスである。第二陣を迎え撃っていたのは、元傭兵で現魔王マリアナに忠誠を誓った土蜘蛛のスパーダ・四天王でありカイルの女となったサキュバスのリリス・ラミアのクスネ・ハーピーのコノハである。
「全くやれやれだ。タタンの奴は間に合わなかったか。あの腕前なら参戦してくれると助かったんだがな。俺の妻は、情報収集に徹してて、マリアナ様は一度魔王城に戻られたのだったな。この場は俺たちでなんとかするぞ」
「新参者が仕切らないでくれるかしら。この場は、この四天王の1人であるリリスが仕切るんだ・か・ら」
「力でいえばスパーダ殿が総大将を務め、軍師としてリリス様が率いるのが良いので無いですか?」
「うんうん。クスネさんの言う通り、リリスちゃんは参謀のが良いよ~」
「えっそう。それならスパーダ、ちゃんと総大将やってよね」
「なんで、俺が怒られるのかわからんが、敵の情報だが総大将は俺がこの前コテンパンにしてやったサイクロプスだ。軍師をインプが務め。厄介なコカトリスと力のあるナーガが先鋒ってところだな」
「ちょっとちょっと、スパーダ。全部言わないでよ。私が軍師なんだから」
「リリス様、敵の情報を聞いて策を考えるのが軍師ですわよ。スパーダ殿は、敵の情報しか言ってませんよ。クスクス」
「リリスちゃん、しっかりして~」
「えっ?うん。わかってる」
「大丈夫だろうか、、、、この面子」
女3人の呑気さに自分が頑張るしか無いと奮起するスパーダである。その一方で攻めるサイクロプスのサイプスは、デイモンから新たな力を授かっていた。
「あの土蜘蛛は絶対に許さん。その次は、ゴーブの兄貴を殺したあの雪女だ。この俺の新たな力、身体を金にする前回のをさらに強くしてもらい、身体を白金にし、より硬くなった。これならあの土蜘蛛野郎も俺に攻撃を通すことなどできん。マテリアルチェンジ、この物質を変化させる力を持って、必ず我が親友シープスの仇をとらせてもらうぞ」
「自分語りは程々にしてもらえるとありがたいです。そもそも、貴方は総大将、勝手に動かれては困る。俺の指示に従え武一辺倒の雑魚」
「貴様、デイモン様から信頼されてるからと調子に乗るなよ。インプル」
「フン。ゴーブの馬鹿に知恵を授けたところで所詮馬鹿は馬鹿、治るはずもない。宝の持ち腐れという奴だ。智慧の冠まで敵に奪われて、計画の邪魔をするだけの馬鹿だ。それにシープスだったか。雪女直属の諜報部隊蜘蛛女衆まで逃したらしいじゃねぇか。で、雪女と土蜘蛛に殺された。死んで当然だ。役目を果たしきれなかったんだからな」
「キシャシャシャシャ。それぐらいにしておいてやれ。あの人間の男のせいでここまで雪女側の魔物が結束したのだ。個人行動をしていたシープスが遅れを取ったのも仕方あるまい。酷いのは、雪女を襲撃したゴーブの方がよっぽど馬鹿であろうよ」
「やめよ。インプルもナーガロイも言い過ぎであろう。インプル、貴様は四天王であるサキュバスのリリスよりも自分が優れていると思い込みたいだけであろう。それにナーガロイよ。お前がラミアを懐柔できて居れば、今我らは有利になったのではないか。サイプスを虐めるのはお門違いであろう。そのようなことをして隊列を乱すお前らこそ馬鹿の極みよ」
「コカットス様、申し訳ありません」
「デイモン様の側近を務めておられたコカットス様の協力を得られているのだ。負けるはずも無かったですなぁ」
「だと、良いのじゃがなぁ」
コカットスは懸念していた。傭兵稼業を生業としていた土蜘蛛のスパーダは、歴戦の猛者であり、策略家でもある。知力も武力も超一流。しかし、好きな女が絡むと凡人以下になる。かつて、デイモンが懐柔しようと何度も勧誘したが断った。そんな男がマリアナに忠誠を誓っているのである。
「お前が仕えるに値すると認めた現魔王と前魔王に縛られた我ら、どちらが勝つのであろうな」
「何か言いましたかコカットス様」
「なんでもないわい。それよりもインプルよ。策は滞りなくせよ」
「勿論です。先ずは、小手調べと行こう。ナーガロイ、ラミア共を駆逐してやれ」
「キシャシャシャシャ。任せておけ。俺のこのヘビーホッグの力を使って、殺してやるぜ」
ナーガロイがナーガを率いて、ラミアを急襲する。
「流石、スパーダ殿ですね。アラクミーが絡まないとその知が冴え渡っていますね。ナーガロイの力は霧を生み出す能力よ。我が子たちよ。スパーダ殿からの策を伝える。交互左右に腕を組み組んだ腕に槍を持ち目の前に突き出せとのことです」
「はっママ上」
この戦場を見つめるスパーダの目には、敵の行動が手に取るようにわかっていた。歴戦の猛者であり、全滅した土蜘蛛の唯一の生き残り、自分が死ねば土蜘蛛は滅ぶ。だからこそ、彼は死なないために武を磨き。効率よく倒すために策を磨いた。齢150歳を超えるがその武も知も冴え渡っていた。
「全くやれやれだ。タタンの奴は間に合わなかったか。あの腕前なら参戦してくれると助かったんだがな。俺の妻は、情報収集に徹してて、マリアナ様は一度魔王城に戻られたのだったな。この場は俺たちでなんとかするぞ」
「新参者が仕切らないでくれるかしら。この場は、この四天王の1人であるリリスが仕切るんだ・か・ら」
「力でいえばスパーダ殿が総大将を務め、軍師としてリリス様が率いるのが良いので無いですか?」
「うんうん。クスネさんの言う通り、リリスちゃんは参謀のが良いよ~」
「えっそう。それならスパーダ、ちゃんと総大将やってよね」
「なんで、俺が怒られるのかわからんが、敵の情報だが総大将は俺がこの前コテンパンにしてやったサイクロプスだ。軍師をインプが務め。厄介なコカトリスと力のあるナーガが先鋒ってところだな」
「ちょっとちょっと、スパーダ。全部言わないでよ。私が軍師なんだから」
「リリス様、敵の情報を聞いて策を考えるのが軍師ですわよ。スパーダ殿は、敵の情報しか言ってませんよ。クスクス」
「リリスちゃん、しっかりして~」
「えっ?うん。わかってる」
「大丈夫だろうか、、、、この面子」
女3人の呑気さに自分が頑張るしか無いと奮起するスパーダである。その一方で攻めるサイクロプスのサイプスは、デイモンから新たな力を授かっていた。
「あの土蜘蛛は絶対に許さん。その次は、ゴーブの兄貴を殺したあの雪女だ。この俺の新たな力、身体を金にする前回のをさらに強くしてもらい、身体を白金にし、より硬くなった。これならあの土蜘蛛野郎も俺に攻撃を通すことなどできん。マテリアルチェンジ、この物質を変化させる力を持って、必ず我が親友シープスの仇をとらせてもらうぞ」
「自分語りは程々にしてもらえるとありがたいです。そもそも、貴方は総大将、勝手に動かれては困る。俺の指示に従え武一辺倒の雑魚」
「貴様、デイモン様から信頼されてるからと調子に乗るなよ。インプル」
「フン。ゴーブの馬鹿に知恵を授けたところで所詮馬鹿は馬鹿、治るはずもない。宝の持ち腐れという奴だ。智慧の冠まで敵に奪われて、計画の邪魔をするだけの馬鹿だ。それにシープスだったか。雪女直属の諜報部隊蜘蛛女衆まで逃したらしいじゃねぇか。で、雪女と土蜘蛛に殺された。死んで当然だ。役目を果たしきれなかったんだからな」
「キシャシャシャシャ。それぐらいにしておいてやれ。あの人間の男のせいでここまで雪女側の魔物が結束したのだ。個人行動をしていたシープスが遅れを取ったのも仕方あるまい。酷いのは、雪女を襲撃したゴーブの方がよっぽど馬鹿であろうよ」
「やめよ。インプルもナーガロイも言い過ぎであろう。インプル、貴様は四天王であるサキュバスのリリスよりも自分が優れていると思い込みたいだけであろう。それにナーガロイよ。お前がラミアを懐柔できて居れば、今我らは有利になったのではないか。サイプスを虐めるのはお門違いであろう。そのようなことをして隊列を乱すお前らこそ馬鹿の極みよ」
「コカットス様、申し訳ありません」
「デイモン様の側近を務めておられたコカットス様の協力を得られているのだ。負けるはずも無かったですなぁ」
「だと、良いのじゃがなぁ」
コカットスは懸念していた。傭兵稼業を生業としていた土蜘蛛のスパーダは、歴戦の猛者であり、策略家でもある。知力も武力も超一流。しかし、好きな女が絡むと凡人以下になる。かつて、デイモンが懐柔しようと何度も勧誘したが断った。そんな男がマリアナに忠誠を誓っているのである。
「お前が仕えるに値すると認めた現魔王と前魔王に縛られた我ら、どちらが勝つのであろうな」
「何か言いましたかコカットス様」
「なんでもないわい。それよりもインプルよ。策は滞りなくせよ」
「勿論です。先ずは、小手調べと行こう。ナーガロイ、ラミア共を駆逐してやれ」
「キシャシャシャシャ。任せておけ。俺のこのヘビーホッグの力を使って、殺してやるぜ」
ナーガロイがナーガを率いて、ラミアを急襲する。
「流石、スパーダ殿ですね。アラクミーが絡まないとその知が冴え渡っていますね。ナーガロイの力は霧を生み出す能力よ。我が子たちよ。スパーダ殿からの策を伝える。交互左右に腕を組み組んだ腕に槍を持ち目の前に突き出せとのことです」
「はっママ上」
この戦場を見つめるスパーダの目には、敵の行動が手に取るようにわかっていた。歴戦の猛者であり、全滅した土蜘蛛の唯一の生き残り、自分が死ねば土蜘蛛は滅ぶ。だからこそ、彼は死なないために武を磨き。効率よく倒すために策を磨いた。齢150歳を超えるがその武も知も冴え渡っていた。
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