ヴェスパラスト大陸記

揚惇命

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三章 仲間集めの旅

四天王のミューラ

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 なんか手の感触がこっちはモチモチで、こっちはトロトロ。
「あぁん。そこはダメよ坊や」
「ダーリン、また夜にね」
「うわぁ。ごめんなさい」
 俺の右手はリリスの胸を左手はミューラの胸を鷲掴みしていた。
「あらあら、昨日あんなことをした仲なのに今更胸を鷲掴みしたぐらいで、そんな反応するなんて、お姉ちゃんを興奮させたいのかしら」
「これがダーリンの素なのよ。それにしてもミューラ、何であんたがダーリンを確保してるのよ。この研究馬鹿女」
「あんたこそ何しに来たのよ誰にでも発情する発情女が」
「そんなことないです~今はダーリンだけです~」
「どうだかね」
「やるっていうの良い度胸ね。その肌を粉々にしてやる」
「あらあらすぐ暴力。そんなんだから逃げられたんじゃなくて」
「ムキ~」
「お姉ちゃん、そんなことしたら僕嫌いになるでしゅ」
「リリス、御主人様の命令だ。ミューラと仲良くしろ。良いな」
「そんな、私をこんなにしておいて、梯子を外すなんて、坊やって酷いのね。わかったからもうリリスと争わないから。ねっお姉ちゃんのことを嫌いにならないで」
「御主人様~言うことを聞けない哀れな雌豚を躾けてください。ミューラと仲良くしますから~」
「ヨシヨシ、2人とも仲良くするんだ。するんでしゅよ」
「坊やに嫌われたくないからね。リリス今日のところは見逃しておいてあげるわ」
「それはこっちのセリフなのです~御主人様が居なかったらコテンパンなのです~」
 この2人の仲は相当悪いみたいだ。
「それにしてもミューラお姉ちゃんって四天王なんだね。僕、ミューラお姉ちゃんのこと、もっと知りたいなぁ。ダメ?」
「あぁん、そんな目で見つめないで~お姉ちゃん何でも話してあげるから~」
「どっちが発情女なんだか」
「うっさいわね。仕方ないでしょ。坊やのは特別なんだから」
「それは。うん。わかる」
「まぁ、四天王なんて呼ばれてるけど実際は7人いるのよ。四天王の上に左大臣と右大臣、丞相がね。コイツは四天王の色欲のリリス。そしてアタシが四天王の怠惰のミューラ」
「何で、名前の前に色欲とか怠惰が付くの?」
「坊やは7つの大罪って知ってる?」
「???」
「私たち魔族は言わば悪魔だから。7つの役職は大罪から来てるのよ。まぁ一名、その役職通りだけどね」
 ミューラがリリスの方を見て笑う。
「アンタだってそうじゃない。城勤に嫌気がさして、こんなところで研究所作ってさ」
「それの何処が怠惰だって言うのよ。万年発情女の色欲魔が」
「喧嘩しないで、お姉ちゃん、リリスお前もだ」
 2人とも僕に怒られてシュンとしている。
「まぁでも良いんじゃない。魔王様から四天王に会えって言われて、2人目に会えたわけだし、しかも1番難関の奴に」
「うっさいわね。何処が難関なのよ。こんなピチピチのお姉さんが1番目なんて嬉しいわよね」
「うん。僕リリスよりミューラお姉ちゃんの方がしゅき」
「あぁん、私もだーいすきよ坊や」
「そんなぁ。嘘ですよねダーリン。こんなの」
「リリス、真実に決まってるだろ」
「ガビーン」
 リリスが項垂れる。
「それよりも魔王様が四天王に会えだなんて、どうしたのよ?」
「人間国との境界線に壁ができているのは知ってるわよね?」
「えぇ、そんなこと知らない魔族なんていないでしょ。馬鹿にしてんの?」
「いちいち突っかかってくんな。ショタ好きが」
「何よ。年下好きの何がいけないのよ。この発情女」
「はーい、ストップ。次、喧嘩したらわかるよな」
「ひっ。はい御主人様。話を戻すわよ。あの壁が出来次第人間国家が攻めてくるみたいなのよ」
「へっ?あれって人間国と魔物国との境目を決めてお互い干渉しない様にってことじゃなかったかしら?」
「えぇ、そう思ってたのは魔王様だけで、人間国家はそんな気はなくて、攻め込む準備を着々と進めてるのよ。そのことを知らせてくれたのがそこにいるイーリスの息子よ」
「イーリスの息子!?イーリスは元気にしてるのか?ファインは?」
「すまない。俺には記憶がない。だがアンタたちの言ってる人間が俺の母ってことなら母は国をオズモンドに売り、オズモンドの雌豚に成り下がった売国奴だ。父のことはよく知らない。じいちゃんから死んだとしか聞かされていないからな」
「イーリスがファインを裏切り国を売った!?あり得ないイーリスがそんなことをするはずがない。エルフという種族は愛情深い種族なんだ。それこそ決めた相手と一生を共にすると誓うぐらいに、まさかそんなはずが」
「勿論、俺が知ってるのは俺が奴隷となり見てきた母の姿だ、アンタたちが昔から知る母の姿と違うと言われても何も言えない。だからこそ真実を探している。そのため魔王様に協力してもらっているのだ」
「成程、話は大体わかった。勿論、人間国家が攻めてくるというのなら共に戦うわ。これでも四天王の端くれ。魔王様を裏切らないわ。そのことを確認する様に言われたんでしょどうせ?」
「そうよ。ラミアはこっちに引き戻してエルフたちの協力も取り付けた。ゴブリンとオークはどうやら人間国家の忠実な番犬になっているわ」
「成程、だからフェアリーたちが助けを求めていたんだな。ここから触手を生やして、研究材料を集めていて良かった」
「アンタ、まさか最初はダーリンを研究材料に?」
「いや~何のことかな。アッハッハッ」
 こうして、四天王の1人ミューラの協力を取り付けることに成功した。
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