34 / 80
第三十四話 気をつけるのよ?
しおりを挟む
メリルージュは罰としてガルドランに食事をおごらせる。テーブルに座るのは彼女とマリア、ガルドランにアーシェリヲン。
「あら? アーシェくん。あ、……まぁいいわ。いつも弟のアーシェリヲンがお世話になっています」
注文を伺いにきたのは、レイラリースだった。彼女は綺麗な所作で会釈をする。メリルージュたちは笑顔で応える。
「ご注文はどういたしますか?」
「お姉ちゃん、僕ね、『ちーずそーすはんばーぐぷれーと』」
ガルドランたちはレイラリースと話すアーシェリヲンの口調から、二人が姉弟だと理解できただろう。
「お昼も食べなかったかしら?」
「うん。でも美味しいからいくらでも食べられるんだよ」
アーシェリヲンが注文したものを三人分。メリルージュだけは『ちーずそーすくりーむぱすた』を注文した。彼女だけは肉を食べられるのだが、好んで食べることは少ないとのこと。
食事を終え、しばしの談笑。
「そうですね。僕も早く青銅の序列にならないと」
「アーシェリヲン君ならすぐになれるわよ。パパもそう言ってたもの」
「だったらいいんですけどね」
▼
あのあと食事を終えたアーシェリヲンたちは、『れすとらん』の前で解散。そのまま裏手に回って部屋へ帰ってくる。
「これ、メリルージュさんが作ったんだってね。びっくりしたなー」
腰鞄から取り出した愛用している薬草の本。駆け出しのアーシェリヲンみたいな探索者でもわかりやすいように、葉の特徴から自生している場所などが図解入りで解説してある。
まさかこの本を書いた人と逢えるとは思っていなかった。それも、エルフという種族で百九十八歳という驚きも一緒だった。とてもその年齢には見えない綺麗な優しい女性で、その上金の序列だという。
「メリルージュさんの金の序列も驚いたけど。ガルドランさんも銀の序列。それも二十四歳でしょ? 頑張れば僕だって十四年で銀の序列になれるってことなんだ。やりがいあるなー」
ややあってドアがノックされる。
「はーい、あ、レイラお姉ちゃん。お疲れ様ー」
「ありがとう。アーシェくんも頑張ってるみたいね」
「うんっ」
アーシェリヲンが何を読んでいるか見るとわかるだろう。彼がどれだけ勤勉な少年かどうか。
「アーシェくん」
「はい?」
「あの、マリナという女には気をつけるのよ?」
「え? なんで?」
「どうしても。アーシェくんのお姉ちゃんはね、アーシェくんのほんとうのお姉さんと、わたしだけで十分なんだから」
「……よくわからないけど、わかりました」
「うん。いい子ね。そうそう」
「はい?」
「あの狼さんとエルフの女の人」
「あ、ガルドランさんとメリルージュさん。銀の序列と金の序列の探索者さんなんだって」
「金? それってこの国でもトップクラスじゃないの?」
「そうなの? そうならすごいよね」
「えぇ。わたしも聞いた限りでしかないんだけどね。あ、それとね」
「はい?」
「『ちーずそーすはんばーぐぷれーと』。よく飽きないわね」
「美味しいもん。毎日食べられるように頑張るつもり」
「わたしと一緒にごはんを食べてくれないの?」
「そうじゃなくてー」
レイラリースは目元に手をやり、泣いたフリ。アーシェリヲンもそれはわかっているけれど、そうさせている理由が自分にあることにも気づいている。
「うん。朝ごはんと晩ごはんはなるべく一緒に食べられるように努力するね」
レイラリースは椅子に座っているアーシェリヲンを後ろから抱きしめた。
「ありがとう。大好きよ、アーシェくん」
「うん。僕もレイラお姉ちゃん大好きだよ」
ちょっとだけ、グランダーグに残してきた姉テレジアを思い出してしまった。
「お姉ちゃん、……元気にしてるかな」
「アーシェくん……。あ、そうよ。手紙書いてるでしょう?」
「うん。これ」
机から取り出した、数枚の手紙。
「わたしから届けてもらうように、お願いしておくわ」
「うん、ありがとう。レイラお姉ちゃん」
「いいえ、どういたしまして。可愛い弟のためですからね」
血は繋がっていなくとも、いつも気にかけてくれている。ちょっとだけホームシックにかかっているアーシェリヲンを、優しくしてくれる。
「あのさ、レイラお姉ちゃん」
「どうしたの?」
「レイラお姉ちゃんはさ、ヴェルミナさんにお願いされて、僕のお姉ちゃん代わりになりにこっちへ来たんでしょ?」
「あー、うん。そうともいえるけどね、ちょっとだけ違うわよ」
「え?」
「元々このヴェンダドールに配属が決まってて、ヴェルミナ司祭長さんから提案があったの」
「そうなの?」
「わたしね、アーシェくんをこっそり見てね、二つ返事で決めちゃったの」
「そうなの?」
「だってこんなに可愛いんだもの」
「ありがと」
「わたしね、弟がいたらしいの」
「え?」
「あーんっとね、ほんとうの、じゃなくて。従姉弟にあたる子なの」
「そうなんだ」
「そうよ。遠くに住んでるって聞いてたことがあっただけ。だから弟がいたら、こんな感じなのかな? って、毎日楽しいの」
「そういってくれると、僕も嬉しいかな」
「ありがとう、アーシェくん」
「はいっ」
▼
朝目を覚ますと窓ガラスが曇っている。この建物は『魔石でんち』で駆動する『魔力えんじん』で様々なものが動いているのか、室内は暖かい状態が保たれている。そのため、外の気温が下がっているのかガラスが曇っていたのである。
換気をしようと思ったアーシェリヲンは窓を開けた。するととても冷たい風が入ってくるから、すぐに閉めた。失敗したと思っただろう。
廊下に出て、お風呂場の手前にある脱衣所のそれまた手前。そこには男女共有洗面所がある。
薄い金属製のチューブに入った『はみがきこ』。横にはユカリコ教のマークが入っている。それを『はぶらし』につけて歯を磨く。塩も入っているようだが、すーすーする油も入っているようで、結果的に口の中がさっぱりする。
顔も洗って一度部屋に戻って、『はぶらし』などを置いてから食堂へ向かう。
「アーシェくん、おはよう」
「あ、お姉ちゃんおはよう」
レイラがお茶を飲みながら待っていてくれたようだ。一緒に並んで朝ごはんをトレイに載せてテーブルにつく。
「いただきます」
「はい。いただきます」
『れすとらん』と同じ料理人がつくっているからか、食堂の料理も半端なく美味である。
「美味しいね」
「そうね、アーシェくん」
義理の状態とはいえ、姉弟揃っての朝ごはん。昨日の今日だったが、レイラリースは嬉しく思っていただろう。
「あら? アーシェくん。あ、……まぁいいわ。いつも弟のアーシェリヲンがお世話になっています」
注文を伺いにきたのは、レイラリースだった。彼女は綺麗な所作で会釈をする。メリルージュたちは笑顔で応える。
「ご注文はどういたしますか?」
「お姉ちゃん、僕ね、『ちーずそーすはんばーぐぷれーと』」
ガルドランたちはレイラリースと話すアーシェリヲンの口調から、二人が姉弟だと理解できただろう。
「お昼も食べなかったかしら?」
「うん。でも美味しいからいくらでも食べられるんだよ」
アーシェリヲンが注文したものを三人分。メリルージュだけは『ちーずそーすくりーむぱすた』を注文した。彼女だけは肉を食べられるのだが、好んで食べることは少ないとのこと。
食事を終え、しばしの談笑。
「そうですね。僕も早く青銅の序列にならないと」
「アーシェリヲン君ならすぐになれるわよ。パパもそう言ってたもの」
「だったらいいんですけどね」
▼
あのあと食事を終えたアーシェリヲンたちは、『れすとらん』の前で解散。そのまま裏手に回って部屋へ帰ってくる。
「これ、メリルージュさんが作ったんだってね。びっくりしたなー」
腰鞄から取り出した愛用している薬草の本。駆け出しのアーシェリヲンみたいな探索者でもわかりやすいように、葉の特徴から自生している場所などが図解入りで解説してある。
まさかこの本を書いた人と逢えるとは思っていなかった。それも、エルフという種族で百九十八歳という驚きも一緒だった。とてもその年齢には見えない綺麗な優しい女性で、その上金の序列だという。
「メリルージュさんの金の序列も驚いたけど。ガルドランさんも銀の序列。それも二十四歳でしょ? 頑張れば僕だって十四年で銀の序列になれるってことなんだ。やりがいあるなー」
ややあってドアがノックされる。
「はーい、あ、レイラお姉ちゃん。お疲れ様ー」
「ありがとう。アーシェくんも頑張ってるみたいね」
「うんっ」
アーシェリヲンが何を読んでいるか見るとわかるだろう。彼がどれだけ勤勉な少年かどうか。
「アーシェくん」
「はい?」
「あの、マリナという女には気をつけるのよ?」
「え? なんで?」
「どうしても。アーシェくんのお姉ちゃんはね、アーシェくんのほんとうのお姉さんと、わたしだけで十分なんだから」
「……よくわからないけど、わかりました」
「うん。いい子ね。そうそう」
「はい?」
「あの狼さんとエルフの女の人」
「あ、ガルドランさんとメリルージュさん。銀の序列と金の序列の探索者さんなんだって」
「金? それってこの国でもトップクラスじゃないの?」
「そうなの? そうならすごいよね」
「えぇ。わたしも聞いた限りでしかないんだけどね。あ、それとね」
「はい?」
「『ちーずそーすはんばーぐぷれーと』。よく飽きないわね」
「美味しいもん。毎日食べられるように頑張るつもり」
「わたしと一緒にごはんを食べてくれないの?」
「そうじゃなくてー」
レイラリースは目元に手をやり、泣いたフリ。アーシェリヲンもそれはわかっているけれど、そうさせている理由が自分にあることにも気づいている。
「うん。朝ごはんと晩ごはんはなるべく一緒に食べられるように努力するね」
レイラリースは椅子に座っているアーシェリヲンを後ろから抱きしめた。
「ありがとう。大好きよ、アーシェくん」
「うん。僕もレイラお姉ちゃん大好きだよ」
ちょっとだけ、グランダーグに残してきた姉テレジアを思い出してしまった。
「お姉ちゃん、……元気にしてるかな」
「アーシェくん……。あ、そうよ。手紙書いてるでしょう?」
「うん。これ」
机から取り出した、数枚の手紙。
「わたしから届けてもらうように、お願いしておくわ」
「うん、ありがとう。レイラお姉ちゃん」
「いいえ、どういたしまして。可愛い弟のためですからね」
血は繋がっていなくとも、いつも気にかけてくれている。ちょっとだけホームシックにかかっているアーシェリヲンを、優しくしてくれる。
「あのさ、レイラお姉ちゃん」
「どうしたの?」
「レイラお姉ちゃんはさ、ヴェルミナさんにお願いされて、僕のお姉ちゃん代わりになりにこっちへ来たんでしょ?」
「あー、うん。そうともいえるけどね、ちょっとだけ違うわよ」
「え?」
「元々このヴェンダドールに配属が決まってて、ヴェルミナ司祭長さんから提案があったの」
「そうなの?」
「わたしね、アーシェくんをこっそり見てね、二つ返事で決めちゃったの」
「そうなの?」
「だってこんなに可愛いんだもの」
「ありがと」
「わたしね、弟がいたらしいの」
「え?」
「あーんっとね、ほんとうの、じゃなくて。従姉弟にあたる子なの」
「そうなんだ」
「そうよ。遠くに住んでるって聞いてたことがあっただけ。だから弟がいたら、こんな感じなのかな? って、毎日楽しいの」
「そういってくれると、僕も嬉しいかな」
「ありがとう、アーシェくん」
「はいっ」
▼
朝目を覚ますと窓ガラスが曇っている。この建物は『魔石でんち』で駆動する『魔力えんじん』で様々なものが動いているのか、室内は暖かい状態が保たれている。そのため、外の気温が下がっているのかガラスが曇っていたのである。
換気をしようと思ったアーシェリヲンは窓を開けた。するととても冷たい風が入ってくるから、すぐに閉めた。失敗したと思っただろう。
廊下に出て、お風呂場の手前にある脱衣所のそれまた手前。そこには男女共有洗面所がある。
薄い金属製のチューブに入った『はみがきこ』。横にはユカリコ教のマークが入っている。それを『はぶらし』につけて歯を磨く。塩も入っているようだが、すーすーする油も入っているようで、結果的に口の中がさっぱりする。
顔も洗って一度部屋に戻って、『はぶらし』などを置いてから食堂へ向かう。
「アーシェくん、おはよう」
「あ、お姉ちゃんおはよう」
レイラがお茶を飲みながら待っていてくれたようだ。一緒に並んで朝ごはんをトレイに載せてテーブルにつく。
「いただきます」
「はい。いただきます」
『れすとらん』と同じ料理人がつくっているからか、食堂の料理も半端なく美味である。
「美味しいね」
「そうね、アーシェくん」
義理の状態とはいえ、姉弟揃っての朝ごはん。昨日の今日だったが、レイラリースは嬉しく思っていただろう。
288
あなたにおすすめの小説
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
婚約破棄された公爵令嬢は冤罪で地下牢へ、前世の記憶を思い出したので、スキル引きこもりを使って王子たちに復讐します!
山田 バルス
ファンタジー
王宮大広間は春の祝宴で黄金色に輝き、各地の貴族たちの笑い声と音楽で満ちていた。しかしその中心で、空気を切り裂くように響いたのは、第1王子アルベルトの声だった。
「ローゼ・フォン・エルンスト! おまえとの婚約は、今日をもって破棄する!」
周囲の視線が一斉にローゼに注がれ、彼女は凍りついた。「……は?」唇からもれる言葉は震え、理解できないまま広間のざわめきが広がっていく。幼い頃から王子の隣で育ち、未来の王妃として教育を受けてきたローゼ――その誇り高き公爵令嬢が、今まさに公開の場で突き放されたのだ。
アルベルトは勝ち誇る笑みを浮かべ、隣に立つ淡いピンク髪の少女ミーアを差し置き、「おれはこの天使を選ぶ」と宣言した。ミーアは目を潤ませ、か細い声で応じる。取り巻きの貴族たちも次々にローゼの罪を指摘し、アーサーやマッスルといった証人が証言を加えることで、非難の声は広間を震わせた。
ローゼは必死に抗う。「わたしは何もしていない……」だが、王子の視線と群衆の圧力の前に言葉は届かない。アルベルトは公然と彼女を罪人扱いし、地下牢への収監を命じる。近衛兵に両腕を拘束され、引きずられるローゼ。広間には王子を讃える喝采と、哀れむ視線だけが残った。
その孤立無援の絶望の中で、ローゼの胸にかすかな光がともる。それは前世の記憶――ブラック企業で心身をすり減らし、引きこもりとなった過去の記憶だった。地下牢という絶望的な空間が、彼女の心に小さな希望を芽生えさせる。
そして――スキル《引きこもり》が発動する兆しを見せた。絶望の牢獄は、ローゼにとって新たな力を得る場となる。《マイルーム》が呼び出され、誰にも侵入されない自分だけの聖域が生まれる。泣き崩れる心に、未来への決意が灯る。ここから、ローゼの再起と逆転の物語が始まるのだった。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
転生したので好きに生きよう!
ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。
不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。
奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。
※見切り発車感が凄い。
※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。
いな@
ファンタジー
【第一章完結】映画の撮影中に死んだのか、開始五分で処刑されるキャラに転生してしまったけど死にたくなんてないし、原作主人公のメインヒロインになる幼馴染みも可愛いから渡したくないと冤罪を着せられる前に死亡フラグをへし折ることにします。
そこで転生特典スキルの『超越者』のお陰で色んなトラブルと悪名の原因となっていた問題を解決していくことになります。
【第二章】
原作の開始である学園への入学式当日、原作主人公との出会いから始まります。
原作とは違う流れに戸惑いながらも、大切な仲間たち(増えます)と共に沢山の困難に立ち向かい、解決していきます。
【完結】追放された元聖女は、冒険者として自由に生活します!
夏灯みかん
ファンタジー
生まれながらに強い魔力を持つ少女レイラは、聖女として大神殿の小部屋で、祈るだけの生活を送ってきた。
けれど王太子に「身元不明の孤児だから」と婚約を破棄され、国外追放されてしまう。
「……え、もうお肉食べていいの? 白じゃない服着てもいいの?」
追放の道中で出会った冒険者のステファンと狼男ライガに拾われ、レイラは初めて外の世界で暮らし始める。
冒険者としての仕事、初めてのカフェでのお茶会。
隣国での生活の中で、レイラは少しずつ自分の居場所を作っていく。
一方、レイラが去った王国では魔物が発生し、大神殿の大司教は彼女を取り戻そうと動き出していた。
――私はなんなの? どこから来たの?
これは、救う存在として利用されてきた少女が、「自分のこれから」を選び直していく物語。
※表紙イラストはレイラを月塚彩様に描いてもらいました。
【2025.09.02 全体的にリライトしたものを、再度公開いたします。】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる