メスガキに毎日魔法を教えていたら賢者と呼ばれるようになりまして

 誰よりも魔法に愛されながらも、賢者を諦めた三十歳の落ちこぼれ魔法使い・アイク。
 早朝の公園でぼんやり過ごすだけの毎日は、空っぽで退屈そのものだった。

 そんな彼の前に現れたのは、異世界から召喚された黒髪の少女・輝夜。
 挑発的で小生意気、そして妙に大人びた瞳を持つ彼女は、アイクを「ダメなおじさんだ♡」と笑いながら、アイクの退屈な一日に意味を与えた。

 輝夜は「魔法を見ただけで再現できる」という規格外の才能を持ち、魔法の基礎も常識も知らないまま、学院生でも十年はかかる魔法陣作成をたった数週間でやってのける。
 さらに伝説の魔眼『神眼』を宿し、相手の魔力の流れすら見抜いてしまう輝夜は、アイクの放った『ファイアーボール』に隠された異常な魔力操作を見抜き、「もしかしておじさん。本当の魔法使い?」とキラキラする目を向けていた。輝夜は気づかぬままに、埋もれたはずの化け物をも呼び覚ましてしまう。

 輝夜に導かれ、再び魔法の世界へと足を踏み入れるアイク。
 停滞していた彼の人生は、少しずつ、しかし確実に動き出す。

 常識を超えた、両者ともに規格外の師弟が紡ぐ異世界ファンタジー、ここに開幕!


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