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第二章 本部編

65 蔓

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「おっそいなー」

 パスカルが3人を探しにいってから、かれこれ10分は経っているが彼らはなかなか帰ってこなかった。

 俺はあれから同じ場所から一歩も動くことなく、みんなが帰ってくるのを待っている。
 さすがに心配になってきたが、こんな深い森の中で俺が1人で行動したら、それこそ迷子になりかねないので大人しく待っている。

 お腹も減ってきたのでさっさと採って帰りたいのだが、この世界で1人の俺は無力でしかない。まぁ別に前世でも似たようなもんだったけどね。

 なんて1人で物思いに耽っていると、何かが俺の体に纏わりついて気がつくと俺は宙に浮いていた。

「のわっ!! なっ、なんだ!?」

 訳がわからず混乱している俺は、状況を確認するために腹にまとわりついている何かに目をやる。
 俺の目に入ったのは、茶色い木のツルのようなものだった。俺はそのツルに手をかける。

「ふっっん!! なんだ、これ、はずれないっ!」

 引き剥がそうと懸命にツルを引っ張るがびくともしないし、俺の体はどんどん地面から離れていく。
 下を向くとあまりの高さに俺はツルを剥がそうとしていた手を離した。この高さから地面に落ちたら大怪我をすることは間違いないだろう。俺は大人しくツルに弄ばれることにしたのだ。

 幸いにも高い高いされるだけでこれといった害はない。遊園地のアトラクションにでも乗っていると思えば、暇つぶしにはなるだろう。
 
 なーんて甘っちょろいことだけですむ訳がないのがこの世界。

 数本のツルが現れたかと思うと俺の手首と足首にそれぞれ巻きつき、あれだけ離れなかったお腹に巻きついていたツルが簡単に離れていった。

 体に巻きついていたツルとどこからともなく現れたもう一本のツルが俺の上半身にまとわりつく。
 くすぐったいと体を捩らせていると、ワイシャツのある部分に反応したツル。

「なっ! ちょ、やめろっ……んっっ!」

 お約束とでもいうかのように2本のツルが、服の上から俺の敏感な突起にピンポイントでくねくねといじり始めた。

「っや! だめぇ……んんっ、ふぁっ」

 気持ちいい、人の手とはまた違った感触についつい甘い声が出てしまう。服の上からというもどかしさも相まって腰をくねらせていると、ツルから樹液のような蜜が溢れ出してきた。

 その蜜が俺の着ているワイシャツに触れると、その部分が溶け始める。
 そしてあっという間にワイシャツの胸の部分だけが溶け、綺麗に俺のぷっくりと膨れ上がった突起があらわになる。ツルは容赦なくまた俺の突起をいじり始めた。

「ひゃっ!! あぁっ……んンッ、きもちぃッッ、ちくびっ……」

 誰もいないことをいいことに、俺は胸を反らせて本心をついつい漏らしてしまう。
 俺の言葉を理解しているかのように先程の蜜を溢れさせて、くちゃくちゃといやらしい音をたてながら俺の胸をいじり続ける。

 外だということも忘れて、俺は甘い喘ぎ声を恥ずかしげもなくあげ、いやらしい音を森中に響かせていた。

「あっ、あっ、ダメェっ、イくっ、イ"グッ……あ"あ"ぁぁ」

 あまりの気持ちよさにツルに犯されていることも忘れてイってしまった俺は、体に力が入らずぐったりと腰を引く。しかし手足に絡みついたツルがそれをよしとせず俺の手を上げる。それにより俺の体を自然と持ち上がる。

 はぁはぁと荒い息を整えている俺のことなんて全く気にすることなくツルは俺のベルトを器用に外すとズボンと俺の精液がついた下着を脱がせる。
重力に逆らえずズボンとパンツは地面に落ちていった。

 森に吹く心地よい風が俺の熱った体に当たり熱を冷ます。

 こうなれば次にすることも決まっている。ツルは容赦なく俺の半勃ちになっている性器に絡みつき扱い始めた。

「あ"ぁっっ! やぁッッ、はげしっ!」

 ツルは緩急をつけて上下に俺の性器を弄ぶ。なんでツルがこんなに上手なのだろうか?!
 俺はまたあっという間に絶頂に導かれていく。

「ん"ん"っっ! イクッイクっ! っ……ひぎぃ」

 精液を出そうと瞬間ツルが俺の性器を強く締め付けて、精液は行き場を失う。俺は体をビクビクと痙攣させ、うまく吐き出せなかった欲と体に渦巻く快感を外に出そうとする。

 俺は体をだらけさせるがまたツルが俺の体を無理やり起こす。そしてこの地獄の行為が数回にわたり強制的に行われることとなった。


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