私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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第二幕

超有名になった人だって、とんでもなく儲けて凄い資産を築いた人だって、結局は既存のシステムを利用してその上でやれたことじゃん。違うの?『既存の

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超有名になった人だって、とんでもなく儲けて凄い資産を築いた人だって、結局は既存のシステムを利用してその上でやれたことじゃん。

違うの?

『既存のシステムをぶち壊したことで成功できたんだ!』

って言うかもしれないけど、いやいや、『既存のシステムをぶち壊した』とか言ってる時点でそれ、

<既存のシステムありきの話>

だよね? 

『まったく何もないとこに完全に一からすべてを作り上げて』

ってしたわけじゃないよね? だいたい、<たくさんの人が集まってるところ>ってのがもう、かつて誰かがそうなるようにしてくれたものじゃん。自分が誰もいないところに人を集めた訳じゃないでしょ? 無人の荒野に街を作ってそこに人を集めたわけじゃないでしょ?

たとえ実際に、

『無人の荒野に街を作ってそこに人を集めた』

場合でも、どこからどうやってそのための資材や機材の調達したっての? そして集まった人達はどこにいたの? 

『そんな、重箱の隅をつつくみたいな屁理屈を!』

とか言ってキレるかもしれないけど、いやいや、自分にとって都合のいい部分しか見てないなんて、それ、

『ちゃんと考えてる』

なんて言えないからね? 都合のいいデータだけ切り取って唱えられた説とかに対しても総ツッコミ入れたりしてるじゃん。それと同じことだよ。

だからね、人間はもう何をするにも他の誰かがすでに用意してくれていたものを利用する形でしか何もできないんだよ。

そういう点でも、人間が人間を蔑ろにするのは、自分が人間であることを否定するにも等しい暴挙なんだよね。

だってそうでしょ? 自分以外の誰かが用意してくれたものを利用して生きておいて、それを用意してくれた人を蔑ろにするとか敬わないとか、普通に最低じゃん。

直接自分が利用しているものを用意してくれる人じゃなかったとしても、その人がそこに存在するためには、無数の人が関わってきてるはずだけど? だから自分とは直接関わりのない相手でも、どこかで繋がってたりするんだよ。その現実を無視するような人が『ちゃんと考えてる』だとか、

『どの口が言うの?』

って話だと思わない?

とにかく自分と直接関わりのある相手だけ大事にしてたらいいわけじゃないんだからね?

正直この世には、<大事にしたくない人>だってたくさんいると思う。私にだっている。

『さっさと死んでくれないかな』

と思っちゃう相手だっているのは間違いなく事実。そこを誤魔化して綺麗事だけ口にしてても仕方ない。それも分かってる。

でもね、綺麗事云々は別にしても、自分が今ここにいられるのは、自分とは直接関係のない人の存在もあればこそなんだってのは否定するつもりはないよ。

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