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第二幕

あのさあ、『自分はこの作品を面白いと思わないんだけど、何が面白いのか具体的に説明してくれ』とか言うのいるじゃん? でも、それ言ってる当人が

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あのさあ、

『自分はこの作品を面白いと思わないんだけど、何が面白いのか具体的に説明してくれ』

とか言うのいるじゃん? でも、それ言ってる当人が面白いと思ってるものを『具体的に』説明しても共感できない人はいるんだよ。確実に。

前にも言ったと思うんだけど、例えば、

<サッカーが好きでそれを面白いと思ってるけどアニメには何の興味もなくて何が面白いのかさっぱり分からない人>

に対してアニメの面白さを『具体的に』説明してそれで面白いと思ってもらえることってそんなにある? どんなに力説したって根本的に、

『アニメなんてただの絵じゃん。しゃべり方とかもキモいし』

とか思ってる人に<アニメの面白さ>がどこまで伝わるって? 特に<アニメ好き>な人って、

<アニメ独特の発声やしゃべり方>

とかを、

『生理的に受け付けない』

ってわけじゃないどころか、

『それじゃないとダメ』

とか思ってたりするじゃん。自分が好きで面白いと感じてる部分こそが『生理的に無理』って人は確かにいるんだよ。そういう人にいくら面白さや魅力を説いたって伝わらなくて当然でしょうが。

だから、『自分はこの作品を面白いと思わないんだけど、何が面白いのか具体的に説明してくれ』なんてのは、

<『私のどこが好き?』とかいちいち訊いてくるメンドクサイ彼女>

的な、実に<メンドクサイムーブ>なんだよ。

『面白いと感じる人には面白い』

ってだけでもう完結してんの。それ以上の御託はただの蛇足。評論家気取りってだけ。

どれほど理屈並べようと相手が理解してくれなかったら最後には、

『自分は面白いと思うから面白い』

と言うしかなくなんの。

『そういうメンドクサイムーブしてるから友達いないんじゃないの?』

みたいな話になっちゃうでしょうが。まあこう言うと、

『ネットには友達もいる!』

とか言い出すんだろうけどさ。

まあね。ネットだったら同じ趣味とか好みとか似た傾向の人とも出会いやすいよね。だけどそれが、

<ノイジーマイノリティ>

を生む結果にもなってる気がするんだけどね。現実世界じゃなかなか出会えなかった<同類>に出会えたことで、

『やっぱり自分の考えてることは正しかったんだ!』

的に思っちゃったんだろうなあ。って感じるよ。

だけどさ、生身で普段の自分の生活の範囲内で当たり前に出会えなきゃ、それは決して<多数派>じゃないはずなんだけどなあ。<アニメ好き>ってのを普段から当たり前に公言して普通に生活しててそれで周りにたくさん<友達>がいないんだったらそれは間違いなく<少数派>でしょうが。

これがサッカーとかの話題だったら、たとえ<ニワカ>であっても話ができたりするのにね。

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