私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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『レスが欲しくて嘘を書き込む』そんな心理状態にあるってことは、その人は、 『心が弱ってる』ってことじゃないの?

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『レスが欲しくて嘘を書き込む』

そんな心理状態にあるってことは、その人は、

『心が弱ってる』

ってことじゃないの? 私はレスが欲しくてコメントしたりなんてしないし、したいとも思わない。

だとしたら、叩いていい相手じゃないと思うんだけど? もっとも、だからって私がどうこうしなきゃならない義理も義務もない相手だから、何もしないけどさ。

私がそれをする義理や義務があると感じてるのは、子供達とダンナと、担当編集のさくらと彼女の家族だけだよ。

だって私は小さくて非力でできることも大してない、ただの凡人だからさ。

どんな綺麗事掲げたって、私の力が及ぶ以上のことは実現できない。

でもその代わり、自分の力が及ぶ範囲のことについては、できることをしたいと思ってる。子供達が、レス欲しさにネット上に嘘を書いたりしなくて済むように、ちゃんと受け止めたいと思ってる。『メンドクサイ』とか言って自分の子供と向き合わないなんて甘えたことはしないでおこうと思ってる。

どんなに言い訳並べたって、子供が承認欲求を拗らせた人間になるかどうかは、親の影響が一番だとしか思わないからね。

『自分が生きてることを許されてる』

『自分が生まれてきたことを歓迎されてる』

自分をこの世に送り出した張本人からのその実感があれば、承認欲求を拗らせる理由なんて別にないんじゃないの? 

『普段は素っ気ない態度とってても実は』

とか、

『普段は頭ごなしに否定するようなことを口にしてても実は』

とか、そんなフィクションでは定番の<お涙頂戴>なんて現実ではそうそう通用しないからね? そういうのはちゃんと言葉にしないと態度で表さないと通じないから。たいていは。

子供が<ムシのいい話>を期待すると『甘えんな!』とか言うクセに、親がフィクションの中にしか存在しないようなムシのいい話を期待するのは許されたいとか、それはやっぱおかしいでしょ?

もしくは、親がフィクションの中にしか存在しないようなムシのいい話を期待するんなら、子供がそういうのを期待することを『甘えるな!』と言うのもおかしいじゃん。

私が言ってるのはそれだけのことなんだよね。そして心掛けてるのもそれだけのこと。

子供に甘えることを許さないのなら、自分も甘えない。

自分が甘えたいなら、子供が甘えるのも許す。

そうじゃなきゃ筋が通らないじゃん。

親は『メンドクサイ』からって手を抜いても許されて、子供はそれを許されないとか。

『そうやって甘やかすとロクな大人にならない!』

って言うかもしれないけど、それを言ってる大人がロクなもんじゃないじゃん。

『自分に甘く他人に厳しい』

っていうさ。

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