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第二幕
悠里の日常 その3
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現在の悠里の日課は、セルゲイと一緒に観察した昆虫をはじめとした生き物達のデータを丁寧にまとめることだった。
現時点では、将来はセルゲイと同じく生物学者を目指しているが、それも特に確定というわけでもない。
ダンピールである自分には時間が豊富にあるので、その時その時に興味のあることを丁寧にやっていけばいいと思っていた。
実際、セルゲイもそれで様々な仕事もしてきた。コンシェルジュやバトラーをしていた時期もある。
人間では絶対にセルゲイには勝てないという実感がある。
それなのに人間は、優れていれば劣っている者を見下して蔑んでいいいと考えている節がある。
『だったら、人間のほとんどはセルゲイに対して平伏する必要があるよね?』
とも思う。
けれど、悠里は、ミハエルやアオから、
<他者を敬う>
ことを教わってきたから、自然とそうしようと思えた。
他者を敬うことができれば、それ以外は別にどうでもいいと思えた。
そうするだけで十分だと。
ここで、
『他人を敬うなんて、どうすりゃいいんだよwwwww』
的なことを言う者も出てくるだろう。
けれどもうそれが、
『どうすることが『他人を敬う』ことになるのか、親から教わってきていない。もしくは、それを子供に教えることができる親じゃなかった』
ことの何よりの証拠だった。
親が自ら子供に対して『他人を敬うとはどういうことか?』を教えてこなかった、教えることができなかった、教える能力がなかったからこそ、
『他人を敬うとか、どうすればいいんだ?』
と言う者が出てくる。
『他人を敬うことができれば、どうするのが他人を敬うことになるのか知ってれば、パワハラとかセクハラとかしないよね?
他人を敬うというのがどういうことか知らないから、パワハラとかできるんだよね?
他人を敬うというのがどういうことか知らないから、<批判>と<侮辱>の区別もできなんだよね?
他人を敬うというのがどういうことか知らないから、ホントにくだらないことで他人を罵ったりできるんだよね?
僕がお父さんやお母さんから教わったことを教わってない人が、ものすごく多いよね?
そういうこともちゃんと子供に教えてないような親がやってきた<育児>が『仕事よりも楽』とか、比較対象がおかしいよね?
せめて僕のお父さんやお母さんがしてきた程度のと比べてくれないと。
僕のお父さんもお母さんも、僕を他者として敬ってくれたよ? だから僕は、他人を口汚く罵ることは、『他人を敬う』ことにはならないって知ってる。
僕のお父さんもお母さんも、僕が子供だからって馬鹿にしなかったよ。僕を他者として敬ってくれてたからね』
現時点では、将来はセルゲイと同じく生物学者を目指しているが、それも特に確定というわけでもない。
ダンピールである自分には時間が豊富にあるので、その時その時に興味のあることを丁寧にやっていけばいいと思っていた。
実際、セルゲイもそれで様々な仕事もしてきた。コンシェルジュやバトラーをしていた時期もある。
人間では絶対にセルゲイには勝てないという実感がある。
それなのに人間は、優れていれば劣っている者を見下して蔑んでいいいと考えている節がある。
『だったら、人間のほとんどはセルゲイに対して平伏する必要があるよね?』
とも思う。
けれど、悠里は、ミハエルやアオから、
<他者を敬う>
ことを教わってきたから、自然とそうしようと思えた。
他者を敬うことができれば、それ以外は別にどうでもいいと思えた。
そうするだけで十分だと。
ここで、
『他人を敬うなんて、どうすりゃいいんだよwwwww』
的なことを言う者も出てくるだろう。
けれどもうそれが、
『どうすることが『他人を敬う』ことになるのか、親から教わってきていない。もしくは、それを子供に教えることができる親じゃなかった』
ことの何よりの証拠だった。
親が自ら子供に対して『他人を敬うとはどういうことか?』を教えてこなかった、教えることができなかった、教える能力がなかったからこそ、
『他人を敬うとか、どうすればいいんだ?』
と言う者が出てくる。
『他人を敬うことができれば、どうするのが他人を敬うことになるのか知ってれば、パワハラとかセクハラとかしないよね?
他人を敬うというのがどういうことか知らないから、パワハラとかできるんだよね?
他人を敬うというのがどういうことか知らないから、<批判>と<侮辱>の区別もできなんだよね?
他人を敬うというのがどういうことか知らないから、ホントにくだらないことで他人を罵ったりできるんだよね?
僕がお父さんやお母さんから教わったことを教わってない人が、ものすごく多いよね?
そういうこともちゃんと子供に教えてないような親がやってきた<育児>が『仕事よりも楽』とか、比較対象がおかしいよね?
せめて僕のお父さんやお母さんがしてきた程度のと比べてくれないと。
僕のお父さんもお母さんも、僕を他者として敬ってくれたよ? だから僕は、他人を口汚く罵ることは、『他人を敬う』ことにはならないって知ってる。
僕のお父さんもお母さんも、僕が子供だからって馬鹿にしなかったよ。僕を他者として敬ってくれてたからね』
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