93 / 106
願書提出
しおりを挟む
さて、スクーリングも終えて通うことになる学校を確認して、事情も伝わっていることを確認して、後は実際の入学に備えるだけだ。
今の学校での羅美の様子も落ち着いたものらしい。相変わらず周りの連中は彼女を無視してくれている。
それでいいんだよ。
『イジメ加害者の方が社会的に成功しやすい』なんてのも典型的な<確証バイアス>ってやつだろ。それなりに売れてる芸能人とかにも、
『昔イジメられてました』
みたいなことを言ってるのも少なくないんじゃないのかよ。
とにかく俺は、自分の子供を加害者にするつもりはないんだ。これまで俺が語ってきたことのほぼ全てが本質的に自分の子供を<加害者>にしないようにするためのものだ。
学校で他所様のお子さんをイジメないようにするのももちろん、会社でもそうだし、ネットで誰かを死ぬまで追い詰めるような奴になんてなってもらいたくもない。ましてや、他所様の家族の命の価値を勝手に決めて殺しに行くような奴にはな。
俺の言ってることのほとんどが、親なら自分の子供に教えてて当然のことだと思うんだがなあ。なんでそれを教わってないのがいるんだ?
分かってるよ。俺だって自分の長女に対しては言葉にして伝えてない。態度では示してたつもりだが、嫌われてたからどの程度参考にしてくれてたかは確認もできてない。
まあ、学校で他所様のお子さんをイジメてたみたいな話は伝わってないから大丈夫だとは思いたいものの、これさえ『だったらいいな』ってだけの話だから、もし誰かをイジメてたりしたら、それは親である俺の所為だ。自分の長女のこともちゃんと理解せずイジメを放置した俺の、な。別に前妻の所為にするつもりもない。
そして再び妊婦健診。
「順調ですね」
とお墨付きをもらい、ホッとする。体重の増え方も問題なさそうだ。
で、三月。いよいよ願書の提出に向けて確認をば。
願書の提出日は、終業式の翌日。念のため俺も有休を取って同伴する。羅美を信用してないわけじゃないが、何しろ妊婦だからな。万が一があると困るし、そういう意味でも付添人がいた方がいいだろう。
改めて学校からもらった願書その他の書類を、羅美と一緒に確認する。
「黒のボールペンでの記入」
「よし!」
「氏名の記入」
「よし!」
「生年月日の記入」
「よし!」
「住所の記入。アパート名と部屋番号も含めて」
「よし!」
「羅美は未成年だから保護者名の記入」
「よし!」
「学歴欄記入」
「よし!」
「写真三枚」
「写りは悪いけど、よし!」
「切手」
「よし!」
「出願者住所氏名票」
「よし!」
「で、<転学照会書><成績・単位修得証明書><就学支援金等について><学校住所票>は、羅美が今通ってる学校に提出済み。と。うん、大丈夫だな」
今の学校での羅美の様子も落ち着いたものらしい。相変わらず周りの連中は彼女を無視してくれている。
それでいいんだよ。
『イジメ加害者の方が社会的に成功しやすい』なんてのも典型的な<確証バイアス>ってやつだろ。それなりに売れてる芸能人とかにも、
『昔イジメられてました』
みたいなことを言ってるのも少なくないんじゃないのかよ。
とにかく俺は、自分の子供を加害者にするつもりはないんだ。これまで俺が語ってきたことのほぼ全てが本質的に自分の子供を<加害者>にしないようにするためのものだ。
学校で他所様のお子さんをイジメないようにするのももちろん、会社でもそうだし、ネットで誰かを死ぬまで追い詰めるような奴になんてなってもらいたくもない。ましてや、他所様の家族の命の価値を勝手に決めて殺しに行くような奴にはな。
俺の言ってることのほとんどが、親なら自分の子供に教えてて当然のことだと思うんだがなあ。なんでそれを教わってないのがいるんだ?
分かってるよ。俺だって自分の長女に対しては言葉にして伝えてない。態度では示してたつもりだが、嫌われてたからどの程度参考にしてくれてたかは確認もできてない。
まあ、学校で他所様のお子さんをイジメてたみたいな話は伝わってないから大丈夫だとは思いたいものの、これさえ『だったらいいな』ってだけの話だから、もし誰かをイジメてたりしたら、それは親である俺の所為だ。自分の長女のこともちゃんと理解せずイジメを放置した俺の、な。別に前妻の所為にするつもりもない。
そして再び妊婦健診。
「順調ですね」
とお墨付きをもらい、ホッとする。体重の増え方も問題なさそうだ。
で、三月。いよいよ願書の提出に向けて確認をば。
願書の提出日は、終業式の翌日。念のため俺も有休を取って同伴する。羅美を信用してないわけじゃないが、何しろ妊婦だからな。万が一があると困るし、そういう意味でも付添人がいた方がいいだろう。
改めて学校からもらった願書その他の書類を、羅美と一緒に確認する。
「黒のボールペンでの記入」
「よし!」
「氏名の記入」
「よし!」
「生年月日の記入」
「よし!」
「住所の記入。アパート名と部屋番号も含めて」
「よし!」
「羅美は未成年だから保護者名の記入」
「よし!」
「学歴欄記入」
「よし!」
「写真三枚」
「写りは悪いけど、よし!」
「切手」
「よし!」
「出願者住所氏名票」
「よし!」
「で、<転学照会書><成績・単位修得証明書><就学支援金等について><学校住所票>は、羅美が今通ってる学校に提出済み。と。うん、大丈夫だな」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ママはヤンママ女子高生! ラン&ジュリー!!
オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》
キャラ文芸
神崎ランの父親の再婚相手は幼馴染みで女子高生の高原ジュリーだった。
ジュリーは金髪美少女だが、地元では『ワイルドビーナス』の異名を取る有名なヤンキーだった。
学校ではジュリーは、ランを使いっ走りにしていた。
当然のようにアゴで使われたが、ジュリーは十八歳になったら結婚する事を告白した。
同級生のジュリーが結婚するなんて信じられない。
ランは密かにジュリーの事を憧れていたので、失恋した気分だ。
そう言えば、昨夜、ランの父親も再婚すると言っていた。
まさかとは思ったが、ランはジュリーに結婚相手を聞くと、ランの父親だと判明した。
その夜、改めて父親とジュリーのふたりは結婚すると報告された。
こうしてジュリーとの同居が決まった。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる