オオカミ竜・ジャック ~心優しき猛獣の生き様~

京衛武百十

文字の大きさ
上 下
87 / 95

ジョーカーとクイーンの子供

しおりを挟む
「どうかな、もう落ち着いた?」

「わんっ」

 僕は頷く。昨日の疲れは取れていないけど、心はすごく軽くなった。お兄さんは僕を優しくなでて、軽くキスをしてくれた。朝からなんだか嬉しい気分だ。

「さて、風音…まだ帰りたくないって言ってくれてないけども……俺の飼い犬になってくれるんだよね?」

「わぅ」

 軽く頷いた。みんなから人間として扱われるより、お兄さんに犬として扱われる方がよっぽどいい。ちょっと痛いことをされても、犬でいたいと思った。

「じゃあ風音、ルールを変えよう。どこの部屋でも、これからは人語は必要以上に話さないこと。できる?」

「わんっ!」

 お兄さんはにこにこしながら満足そうに頷いた。そして、僕に犬耳のカチューシャを着けてきた。やっぱりこういう事がしたかったらしい。そして、犬の尻尾も着けようと僕の後ろに立った。

「わんっ、わんっ…!」

「ん?大丈夫、入るよこれくらい。」

 ずぶりとお尻に何かが入ってくる。…入ったはいいけど、これじゃあ僕が動けない。精通もしてしまったし、歩くたびに吹くのは嫌だ。
 いやいやと身体を捩っていると、お兄さんに押さえつけられて貞操帯を着けられた。

「風音は犬でも、メスだから射精しなくていいよね?」

「んゔっ……わんわん……っ」

 尿道に入ったチューブと、お尻に入った尻尾が前立腺を挟むように刺激してくる。僕はこれからこの状態で生活するんだろうか……
 涙を浮かべながら快感に震えていると、お兄さんが僕の腰をとんとんと叩いてきた。

「前と後ろ、入れられて興奮してる?1回イったら治るよ。あ、チューブは今塞いでるから出せないけどね。」

「わんっ…!、あゔっ…うぅぅっ…♡」

 身体を跳ねさせて絶頂する。やっぱり出さないほうが気持ちいいけど、出せるようになった分出したくてたまらない。でもお兄さんに僕の射精を封じられるのはとても気持ちいい。

「わんっ、好きっ…わんわんっ…♡」

「風音ってやっぱりMの才能あるよね?犬向いてるよ。」

 もう僕に思い残すことは無かった。そう思うと、お兄さんにすべてを管理されてもいいと思えてくる。快楽に溺れているからだろうか、思考がどんどん被虐嗜好に寄っていく。

「わんわんっ…」

「いいね。風音の犬としての人生はここからスタートだよ。一緒に楽しく暮らそうね、俺が最後まで責任持って飼い殺してあげるからね。」

 ぎゅっと抱き締められる。飼い殺す、という言葉に、僕は背筋がゾクッとするのを感じた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

MMS ~メタル・モンキー・サーガ~

千両文士
SF
エネルギー問題、環境問題、経済格差、疫病、収まらぬ紛争に戦争、少子高齢化・・・人類が直面するありとあらゆる問題を科学の力で解決すべく世界政府が協力して始まった『プロジェクト・エデン』 洋上に建造された大型研究施設人工島『エデン』に招致された若き大天才学者ミクラ・フトウは自身のサポートメカとしてその人格と知能を完全電子化複製した人工知能『ミクラ・ブレイン』を建造。 その迅速で的確な技術開発力と問題解決能力で矢継ぎ早に改善されていく世界で人類はバラ色の未来が確約されていた・・・はずだった。 突如人類に牙を剥き、暴走したミクラ・ブレインによる『人類救済計画』。 その指揮下で人類を滅ぼさんとする軍事戦闘用アンドロイドと直属配下の上位管理者アンドロイド6体を倒すべく人工島エデンに乗り込むのは・・・宿命に導かれた天才学者ミクラ・フトウの愛娘にしてレジスタンス軍特殊エージェント科学者、サン・フトウ博士とその相棒の戦闘用人型アンドロイドのモンキーマンであった!! 機械と人間のSF西遊記、ここに開幕!!

【BIO DEFENSE】 ~終わった世界に作られる都市~

こばん
SF
世界は唐突に終わりを告げる。それはある日突然現れて、平和な日常を過ごす人々に襲い掛かった。それは醜悪な様相に異臭を放ちながら、かつての日常に我が物顔で居座った。 人から人に感染し、感染した人はまだ感染していない人に襲い掛かり、恐るべき加速度で被害は広がって行く。 それに対抗する術は、今は無い。 平和な日常があっという間に非日常の世界に変わり、残った人々は集い、四国でいくつかの都市を形成して反攻の糸口と感染のルーツを探る。 しかしそれに対してか感染者も進化して困難な状況に拍車をかけてくる。 さらにそんな状態のなかでも、権益を求め人の足元をすくうため画策する者、理性をなくし欲望のままに動く者、この状況を利用すらして己の利益のみを求めて動く者らが牙をむき出しにしていきパニックは混迷を極める。 普通の高校生であったカナタもパニックに巻き込まれ、都市の一つに避難した。その都市の守備隊に仲間達と共に入り、第十一番隊として活動していく。様々な人と出会い、別れを繰り返しながら、感染者や都市外の略奪者などと戦い、都市同士の思惑に巻き込まれたりしながら日々を過ごしていた。 そして、やがて一つの真実に辿り着く。 それは大きな選択を迫られるものだった。 bio defence ※物語に出て来るすべての人名及び地名などの固有名詞はすべてフィクションです。作者の頭の中だけに存在するものであり、特定の人物や場所に対して何らかの意味合いを持たせたものではありません。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【本格ハードSF】人類は孤独ではなかった――タイタン探査が明らかにした新たな知性との邂逅

シャーロット
SF
土星の謎めいた衛星タイタン。その氷と液体メタンに覆われた湖の底で、独自の知性体「エリディアン」が進化を遂げていた。透き通った体を持つ彼らは、精緻な振動を通じてコミュニケーションを取り、環境を形作ることで「共鳴」という文化を育んできた。しかし、その平穏な世界に、人類の探査機が到着したことで大きな転機が訪れる。 探査機が発するリズミカルな振動はエリディアンたちの関心を引き、慎重なやり取りが始まる。これが、異なる文明同士の架け橋となる最初の一歩だった。「エンデュランスII号」の探査チームはエリディアンの振動信号を解読し、応答を送り返すことで対話を試みる。エリディアンたちは興味を抱きつつも警戒を続けながら、人類との画期的な知識交換を進める。 その後、人類は振動を光のパターンに変換できる「光の道具」をエリディアンに提供する。この装置は、彼らのコミュニケーション方法を再定義し、文化の可能性を飛躍的に拡大させるものだった。エリディアンたちはこの道具を受け入れ、新たな形でネットワークを調和させながら、光と振動の新しい次元を発見していく。 エリディアンがこうした革新を適応し、統合していく中で、人類はその変化を見守り、知識の共有がもたらす可能性の大きさに驚嘆する。同時に、彼らが自然現象を調和させる能力、たとえばタイタン地震を振動によって抑える力は、人類の理解を超えた生物学的・文化的な深みを示している。 この「ファーストコンタクト」の物語は、共存や進化、そして異なる知性体がもたらす無限の可能性を探るものだ。光と振動の共鳴が、2つの文明が未知へ挑む新たな時代の幕開けを象徴し、互いの好奇心と尊敬、希望に満ちた未来を切り開いていく。 -- プロモーション用の動画を作成しました。 オリジナルの画像をオリジナルの音楽で紹介しています。 https://www.youtube.com/watch?v=G_FW_nUXZiQ

【なろう440万pv!】船が沈没して大海原に取り残されたオッサンと女子高生の漂流サバイバル&スローライフ

海凪ととかる
SF
離島に向かうフェリーでたまたま一緒になった一人旅のオッサン、岳人《がくと》と帰省途中の女子高生、美岬《みさき》。 二人は船を降りればそれっきりになるはずだった。しかし、運命はそれを許さなかった。  衝突事故により沈没するフェリー。乗員乗客が救命ボートで船から逃げ出す中、衝突の衝撃で海に転落した美岬と、そんな美岬を助けようと海に飛び込んでいた岳人は救命ボートに気づいてもらえず、サメの徘徊する大海原に取り残されてしまう。  絶体絶命のピンチ! しかし岳人はアウトドア業界ではサバイバルマスターの通り名で有名なサバイバルの専門家だった。  ありあわせの材料で筏を作り、漂流物で筏を補強し、雨水を集め、太陽熱で真水を蒸留し、プランクトンでビタミンを補給し、捕まえた魚を保存食に加工し……なんとか生き延びようと創意工夫する岳人と美岬。  大海原の筏というある意味密室空間で共に過ごし、語り合い、力を合わせて極限状態に立ち向かううちに二人の間に特別な感情が芽生え始め……。 はたして二人は絶体絶命のピンチを生き延びて社会復帰することができるのか?  小説家になろうSF(パニック)部門にて400万pv達成、日間/週間/月間1位、四半期2位、年間/累計3位の実績あり。 カクヨムのSF部門においても高評価いただき80万pv達成、最高週間2位、月間3位の実績あり。  

"わたし"が死んで、"私"が生まれた日。

青花美来
ライト文芸
目が覚めたら、病院のベッドの上だった。 大怪我を負っていた私は、その時全ての記憶を失っていた。 私はどうしてこんな怪我をしているのだろう。 私は一体、どんな人生を歩んできたのだろう。 忘れたままなんて、怖いから。 それがどんなに辛い記憶だったとしても、全てを思い出したい。 第5回ライト文芸大賞にて奨励賞を受賞しました。ありがとうございました。

筋肉少女まりあ★マッスル 全力全開!

謎の人
SF
元気いっぱい恋する乙女の小学5年生 安部まりあ。 ある日突然彼女の前に現れたのは、願いを叶える魔獣『かがみん』だった。 まりあは、幼馴染である秋月灯夜との恋の成就を願い、魔力を授かり魔法少女となる決意を固める。 しかし、その願いは聞き届けられなかった。 彼への恋心は偽りのものだと看破され、失意の底に沈んだまりあは、ふとある日のことを思い出す。 夏休み初日、プールで溺れたまりあを助けてくれた、灯夜の優しさと逞しい筋肉。 そして気付いた。 抱いた気持ちは恋慕ではなく、筋肉への純粋な憧れであることに。 己の願いに気付いたまりあは覚醒し、魔法少女へと変身を遂げる。 いつの日か雄々しく美しい肉体を手に入れるため、日夜筋トレに励む少女の魔法に満ち溢れた日常が、今幕を開ける―――。 *小説家になろうでも投稿しています。 https://ncode.syosetu.com/n0925ff/

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

処理中です...