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第一章
第12話 本当のレベル
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その後、僕たちは最初の試練で得た魔石を全て換金して二人で山分けした。特にブラッドゴブリンの魔石はかなりの額で換金できたので、僕の懐はとても潤った。少なくともこれで当面の生活には困らないだろう。それに加え、僕はランク1の冒険者としての身分証も手に入れることができた。これまでは全く身分を証明するものがなかったので、冒険者という身分証明はとても心強かった。
そして、この時点で僕は今後冒険者として生きていくことを決意していた。これについては色々考えたけど、やっぱりブラッドゴブリンの魔石が高値で売れたのが大きかった。冒険者の生活には危険が付きものだけど、僕はそれ以上に冒険者生活で得られる報酬に魅力を感じていた。別にやめたくなったらやめればいいし、一度冒険者をやってみるというのも悪くないだろう。
――最初の試練が終わって数日たったある日、僕は『あるスキル書』を求めてスキル店へ来ていた。あるスキル書とはすばり【識別】のスキル書だ。……現状では、僕は自分のレベルやスキルが全然わかっていない。
女神の人は、僕はレベル1でスキルなしスタートみたいなことを言っていたけど、ミサキは前に僕には【識別無効】のスキルがあると言っていた。女神の人とミサキでは言っていることが真逆なのだ。それで僕はそれをはっきりさせるために自分に【識別】を使ってみようと考えた。
【識別】のスキル書はそれほど高くはないけど、安くもないという感じで財布にはあまり優しくなかった。それでも僕はどうしても自分の状態が知りたかったので、結局【識別】のスキル書を買うことにした。店内の休憩スペースを利用して、さっそくスキル書に手を置いて念じる。するとスキル書が光り、僕の体の中に何やら力のようなものが流れ込んでくる。
【識別】
相手のレベルとスキル(三つまで)を見破ることができる。ただし、自分よりレベルが上の者、および【識別無効】を持つ者には効果がない。
脳内に【識別】の効果が文字列になって表れた。僕は『【識別無効】を持つ者には効果がない』という一文を見て、ミサキが僕に【識別無効】のスキルがあると言った理由がわかった。僕のレベルがミサキよりも低いのなら、ミサキの僕に対する【識別】が失敗するのは僕が【識別無効】を持っている場合だけだからだ。
(ということは、あの女神の人が言っていた『スキルなし』ってのは嘘だったということだろうか……? うーん、でもそんな嘘をついても別に何の得もないと思うんだけどな……)
僕は首をかしげた。僕のレベルはよくて5とかで明らかに強いミサキより高いわけないだろうし、でもそれなら【識別無効】を僕は持っていることになるし、さらにそれなら女神の人が僕に言ったスキルなしは嘘ということになる。
「もう……なにがなにやらだよ……」
僕はそう呟いた。でもまぁ、それは自分自身に【識別】を使えば全て解決することだ。店員さんも、自分にかける場合には自分が【識別無効】を持っていても【識別】は成功するし、スキルも全部わかると言っていた。
(レベルについては最初の試練で結構敵を倒したし、結構上がっていたりして……?)
僕は不安と期待に胸を膨らませつつ、遂に自分自身に対して【識別】のスキルを発動した。
「――【識別】」
すると、何やらまた脳内に文字列が浮かんでくる。
【識別結果】
レベル:362
スキル:【識別】
………。
……………ん?
…………レベル362?
……何か、失敗した?
レベル362なんてそんなことあるわけないんだけど……。
もう、ちゃんとしてくれよ……。
僕はやれやれと思いながら、もう一度、自分に【識別】をかけた。
【識別結果】
レベル:362
スキル:【識別】
……しかし、表示された結果は変わらなかった。二回連続で変な結果が出るとか、本当にこの【識別】というスキルは当てになるのだろうか……?
僕はため息をつきつつ、三度目の正直とばかりに、もう一度自分自身に対して【識別】をかける。
【識別結果】
レベル:362
スキル:【識別】
……レベルは362のままだった。
僕は無言でもう一度自分に対して【識別】をかける。……それでも結果は全く変わらなかった。
(………………え、もしかしてこれって本当にレベル362? え、本当? これ本当なの?)
僕はそれでも信じられなかったので、それから何度も自分に【識別】をかけた。しかし、結果は変わらず、僕のレベルは362のままだった。
もしかして、僕は本当に――
「う、うえええええええええ!? レベル362ぃぃぃぃぃ!?」
僕はあまりの衝撃に思わず奇声を発してしまった。
(レベル362……。これって間違い、じゃない……?)
正直なところ、僕にとっては喜びよりも困惑の方が大きかった。女神の人が言っていた初期スキルなしというのはその通りだったけど、初期レベル1というのは全然違っていた。もちろんブラッドゴブリンを倒した経験値でレベルが上がった可能性はあるけど、それでもさすがにレベル1から362まで上がることはないだろう。
(……そうか、ミサキの【識別】が僕に効かなかったのはミサキより僕のレベルの方が高かったからなんだ。僕が【識別無効】を持っていたわけじゃないんだ)
実際、僕の【識別結果】によると、僕が覚えているスキルは【識別】だけだ。【識別無効】なんて最初からなかったんだ。
(あー、あのときの【初級重力呪文】が上級並の威力だったのはそういうことだったのかぁ……)
先日のブラッド・ゴブリンとの戦いを思い出して僕はそう思った。【初級重力呪文】を使ったはずなのにその威力は【上級重力呪文】相当……。何かおかしいとは思ったけど、おかしかったのは僕のレベルの方だったというわけか……。
……今思えば、色々なことがこのレベル362ということで説明できる。ゴブリンやグレイハウンドを前にしても全然緊張しなくて楽勝っぽく感じたのも、無意識のうちに相手と自分のレベル差を感じていたからかもしれない。
(うーん、女神の人はレベル1でーす(笑)とか言ってた気がするけど、僕の初期レベルの設定を間違ったのかな……)
最初の転移先もなんか変なところだったし、あの女神ならやりかねないと僕は思った。……ただ、問題はこれからどうするか、だ。ランク1の冒険者が実はレベル362だった、なんて周りに知られたら間違いなく面倒なことになる気がする。
現代で例えるなら『野球部の新入部員ですが実は362キロぐらいの速さの球を投げられます!』みたいな感じだろうか。……すごいというよりもなんか完全にやばいやつな気がする。
(はぁ、これからどうしようか……)
僕は少し悩んだ。……ただ、答えはすぐに出た。
――僕のレベルのことは周りには絶対に秘密にしよう。
僕はこの世界に来たばかりで、この世界のことをほとんどわかってない。そんな状況で悪目立ちするのだけはごめんだ。とにかく今は自然に過ごすんだ。
……そう、僕はランク1でレベルは5~10ぐらいのごくごく普通なかけだし冒険者。それから成長するとしても、ごくごく自然に成長したかのように装うのだ。
大丈夫、僕は普通には定評がある超普通の人間なのだ。今までだってごく普通に生きてきたし、これからもきっと普通に生きていくんだ。大丈夫、僕は普通……大丈夫……大丈夫……。
……。
…………。
……はぁ、神様、確かに僕も最初は何かチートスキルがあればいいなとはほんのちょっとは思ってましたが、これはやりすぎではないでしょうか。僕にミサキにまた会ったときに「実は僕のレベルは362だったんだよね~!」とドヤ顔で言えとでも言うのでしょうか。……レベルが高いのは嬉しいですが、正直複雑な気分です。
僕は誰もいないスキル店の休憩スペースで一人虚空を見つめていた。
そして、この時点で僕は今後冒険者として生きていくことを決意していた。これについては色々考えたけど、やっぱりブラッドゴブリンの魔石が高値で売れたのが大きかった。冒険者の生活には危険が付きものだけど、僕はそれ以上に冒険者生活で得られる報酬に魅力を感じていた。別にやめたくなったらやめればいいし、一度冒険者をやってみるというのも悪くないだろう。
――最初の試練が終わって数日たったある日、僕は『あるスキル書』を求めてスキル店へ来ていた。あるスキル書とはすばり【識別】のスキル書だ。……現状では、僕は自分のレベルやスキルが全然わかっていない。
女神の人は、僕はレベル1でスキルなしスタートみたいなことを言っていたけど、ミサキは前に僕には【識別無効】のスキルがあると言っていた。女神の人とミサキでは言っていることが真逆なのだ。それで僕はそれをはっきりさせるために自分に【識別】を使ってみようと考えた。
【識別】のスキル書はそれほど高くはないけど、安くもないという感じで財布にはあまり優しくなかった。それでも僕はどうしても自分の状態が知りたかったので、結局【識別】のスキル書を買うことにした。店内の休憩スペースを利用して、さっそくスキル書に手を置いて念じる。するとスキル書が光り、僕の体の中に何やら力のようなものが流れ込んでくる。
【識別】
相手のレベルとスキル(三つまで)を見破ることができる。ただし、自分よりレベルが上の者、および【識別無効】を持つ者には効果がない。
脳内に【識別】の効果が文字列になって表れた。僕は『【識別無効】を持つ者には効果がない』という一文を見て、ミサキが僕に【識別無効】のスキルがあると言った理由がわかった。僕のレベルがミサキよりも低いのなら、ミサキの僕に対する【識別】が失敗するのは僕が【識別無効】を持っている場合だけだからだ。
(ということは、あの女神の人が言っていた『スキルなし』ってのは嘘だったということだろうか……? うーん、でもそんな嘘をついても別に何の得もないと思うんだけどな……)
僕は首をかしげた。僕のレベルはよくて5とかで明らかに強いミサキより高いわけないだろうし、でもそれなら【識別無効】を僕は持っていることになるし、さらにそれなら女神の人が僕に言ったスキルなしは嘘ということになる。
「もう……なにがなにやらだよ……」
僕はそう呟いた。でもまぁ、それは自分自身に【識別】を使えば全て解決することだ。店員さんも、自分にかける場合には自分が【識別無効】を持っていても【識別】は成功するし、スキルも全部わかると言っていた。
(レベルについては最初の試練で結構敵を倒したし、結構上がっていたりして……?)
僕は不安と期待に胸を膨らませつつ、遂に自分自身に対して【識別】のスキルを発動した。
「――【識別】」
すると、何やらまた脳内に文字列が浮かんでくる。
【識別結果】
レベル:362
スキル:【識別】
………。
……………ん?
…………レベル362?
……何か、失敗した?
レベル362なんてそんなことあるわけないんだけど……。
もう、ちゃんとしてくれよ……。
僕はやれやれと思いながら、もう一度、自分に【識別】をかけた。
【識別結果】
レベル:362
スキル:【識別】
……しかし、表示された結果は変わらなかった。二回連続で変な結果が出るとか、本当にこの【識別】というスキルは当てになるのだろうか……?
僕はため息をつきつつ、三度目の正直とばかりに、もう一度自分自身に対して【識別】をかける。
【識別結果】
レベル:362
スキル:【識別】
……レベルは362のままだった。
僕は無言でもう一度自分に対して【識別】をかける。……それでも結果は全く変わらなかった。
(………………え、もしかしてこれって本当にレベル362? え、本当? これ本当なの?)
僕はそれでも信じられなかったので、それから何度も自分に【識別】をかけた。しかし、結果は変わらず、僕のレベルは362のままだった。
もしかして、僕は本当に――
「う、うえええええええええ!? レベル362ぃぃぃぃぃ!?」
僕はあまりの衝撃に思わず奇声を発してしまった。
(レベル362……。これって間違い、じゃない……?)
正直なところ、僕にとっては喜びよりも困惑の方が大きかった。女神の人が言っていた初期スキルなしというのはその通りだったけど、初期レベル1というのは全然違っていた。もちろんブラッドゴブリンを倒した経験値でレベルが上がった可能性はあるけど、それでもさすがにレベル1から362まで上がることはないだろう。
(……そうか、ミサキの【識別】が僕に効かなかったのはミサキより僕のレベルの方が高かったからなんだ。僕が【識別無効】を持っていたわけじゃないんだ)
実際、僕の【識別結果】によると、僕が覚えているスキルは【識別】だけだ。【識別無効】なんて最初からなかったんだ。
(あー、あのときの【初級重力呪文】が上級並の威力だったのはそういうことだったのかぁ……)
先日のブラッド・ゴブリンとの戦いを思い出して僕はそう思った。【初級重力呪文】を使ったはずなのにその威力は【上級重力呪文】相当……。何かおかしいとは思ったけど、おかしかったのは僕のレベルの方だったというわけか……。
……今思えば、色々なことがこのレベル362ということで説明できる。ゴブリンやグレイハウンドを前にしても全然緊張しなくて楽勝っぽく感じたのも、無意識のうちに相手と自分のレベル差を感じていたからかもしれない。
(うーん、女神の人はレベル1でーす(笑)とか言ってた気がするけど、僕の初期レベルの設定を間違ったのかな……)
最初の転移先もなんか変なところだったし、あの女神ならやりかねないと僕は思った。……ただ、問題はこれからどうするか、だ。ランク1の冒険者が実はレベル362だった、なんて周りに知られたら間違いなく面倒なことになる気がする。
現代で例えるなら『野球部の新入部員ですが実は362キロぐらいの速さの球を投げられます!』みたいな感じだろうか。……すごいというよりもなんか完全にやばいやつな気がする。
(はぁ、これからどうしようか……)
僕は少し悩んだ。……ただ、答えはすぐに出た。
――僕のレベルのことは周りには絶対に秘密にしよう。
僕はこの世界に来たばかりで、この世界のことをほとんどわかってない。そんな状況で悪目立ちするのだけはごめんだ。とにかく今は自然に過ごすんだ。
……そう、僕はランク1でレベルは5~10ぐらいのごくごく普通なかけだし冒険者。それから成長するとしても、ごくごく自然に成長したかのように装うのだ。
大丈夫、僕は普通には定評がある超普通の人間なのだ。今までだってごく普通に生きてきたし、これからもきっと普通に生きていくんだ。大丈夫、僕は普通……大丈夫……大丈夫……。
……。
…………。
……はぁ、神様、確かに僕も最初は何かチートスキルがあればいいなとはほんのちょっとは思ってましたが、これはやりすぎではないでしょうか。僕にミサキにまた会ったときに「実は僕のレベルは362だったんだよね~!」とドヤ顔で言えとでも言うのでしょうか。……レベルが高いのは嬉しいですが、正直複雑な気分です。
僕は誰もいないスキル店の休憩スペースで一人虚空を見つめていた。
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