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加筆④ー3「シエルとノヴァが廊下でイチャイチャする話」アルファポリス限定
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「こういうのは今回だけですからね」
行為のあと、俺は乱れた服を整えながらノヴァさんに忠告した。
「わかった……休憩室ではしない」
ノヴァさんは俺の胸の鎖骨や胸の突起や腹部が、衣服に覆われていくのを、名残惜しそうに眺めていた。
ノヴァさんからはそんな答えが返ってきた。
それって、休憩室以外の部屋ではするってことだよね?
まったくこの人は……。
呆れてしまうが、嫌な気持ちはしない。
そんなところを含めて、俺はノヴァさんを愛しているから。
窓の外を見ると、日が傾いていた。
ノヴァさんから剣術の指導を受けていた騎士たちは、まだ訓練場にいるんだろうか?
ノヴァさんは俺の腹部の上に二回出して、それでも足りなくて三回出した。
長い事いちゃついていたので、こんな時間になってしまった。
騎士達になんて事情を説明しよう?
「ノヴァさんが指導していた騎士たち、
まだ訓練場に残ってるかもしれませんよ」
「皇族の私が帰っていいと言っていないんだ。
確実に残っているだろうな」
ノヴァさんがズボンのベルトを締めながら言った。
今、さらっと重大な事を言わなかった?
「こんな時間まで理由も説明せずに騎士を待機させて、
自分は婚約者と部屋でいたゃついていて、
訓練場に残してきた騎士に悪いと思いませんか?」
「こんなことでへこたれているようでは騎士は務まらない。
休憩と言われて、そのままだらけているような人間も騎士は務まらない。
私がいなくても、各自訓練を続けているだろう」
ノヴァさんはシャツの腕のボタンを止めていた。そう言う仕草もセクシーだ。
左腕のボタンは止めにくそうにしていた。
ボタンを止めるのを手伝うと、
ノヴァさんにキスされたり、抱きしめられたりしてもう一戦始まってしまう。
なので俺は、彼が苦戦する様子を俺を眺めていることにした。
ちょっと顔を歪めながら、ボタンを止めているノヴァさんも可愛い。
それはそれとして、訓練場に騎士を放置するとか、ノヴァさんは放任主義というか……駄目な上官だな。
「訓練場から長時間離れた理由を、騎士に聞かれたら、彼らになんて説明するつもりですか?」
「正直にシエルと素股していたと言う」
ノヴァさんが真顔で即答した。
「それだけは絶対にやめてください!」
そんなの俺が辱めを受けるだけだ。
訓練場で自主練してる騎士達にも悪い。
「迷子の子猫を保護していたとか、
大事な会議が入ったとか、
医務室に行ってたとか、
色々と理由は付けられるでしょう?」
「そんな嘘、すぐにバレるだろ」
「バレてもいいから、騎士にはそう説明してください!」
みんな大人だから、下手な言い訳だとわかっていても、突っ込まないでくれるはずだ。
「わかった。
シエルがそう言うならそうする」
素直なところがノヴァさんのいいところだ。
こんな言い訳一つできなくて、ノヴァさんは今までどうやって生きて来たんだろ?
ヴェルテュ様が、ノヴァさんの失敗を全部フォローしてたのかな?
あの人は極度のブラコンだからあり得るな。
それはそうと……。
「これからはノヴァさんの訓練を見に行くのを控えないとな……」
「なぜだ!
シエルの声援を受けると、
私は元気が出て、やる気が上昇するのに……!」
ノヴァさんはショックを受けていた。
「元気になりすぎるのが問題なんですよね」
俺はノヴァさんの股間をちらりと見た。
「シエルにそんな目で大事なところを見られると、また硬くなってしまう」
そんなこと、はにかみながら言わないで下さい!
「やめてください!
もう一戦するならせめて、騎士に訓練の終了を告げてからにして下さい」
これ以上、真面目な騎士に迷惑をかけられない。
「わかった!
直ぐに伝えてくる!!
帰ってきたら続きをしよう!」
「えっ?」
ノヴァさんは軍服の上着を羽織ると、部屋を飛び出して行った。
冗談で言ったんだけどな。
と言うか、あれだけ出したのにまだ勃つんだな。
「シエル!」
と思ったら、ノヴァさんが直ぐに戻ってきた。
「ノヴァさん早かったですね。
もう伝えてきたんですか?」
「いや、まだだ」
じゃあなんで戻ってきたんだ?
「シエルを一人残して行くのが不安になった!
シエルを自室に運んでから、騎士達に訓練終了を伝えに行く!」
「えっ、ちょっと待って……!」
言うが早いか、ノヴァさんが俺をお姫様抱っこして走り出した。
それ、絶対俺の部屋で二人きりになったら我慢できなくなるやつだよ……!
◇◇◇◇
そんなわけで騎士は深夜まで訓練場で待機させられることになる。
みんな、ごめんね!
後でアインス公爵家からなんか送くるね!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
最後まで読んでくださりありがとうございます。
少しでも「楽しい」「続きが気になる」と思っていただけましたら、いいねとブックマークで応援いただけると大変励みになります。
どうぞよろしくお願いします!
【書籍化のお知らせ】
この度、下記作品が書籍化されました!
「彼女を愛することはない 王太子に婚約破棄された私の嫁ぎ先は呪われた王兄殿下が暮らす北の森でした」
著者 / まほりろ
イラスト / 晴
販売元 / レジーナブックス
電子書籍配信日:2025年01月31日
紙の書籍発売日:2025年02月04日
販売形態 / 電子書籍、紙の書籍両方
https://www.alphapolis.co.jp/novel/749914798/681592804
ぜひ手にとって、楽しんでいただけたら幸いです。
行為のあと、俺は乱れた服を整えながらノヴァさんに忠告した。
「わかった……休憩室ではしない」
ノヴァさんは俺の胸の鎖骨や胸の突起や腹部が、衣服に覆われていくのを、名残惜しそうに眺めていた。
ノヴァさんからはそんな答えが返ってきた。
それって、休憩室以外の部屋ではするってことだよね?
まったくこの人は……。
呆れてしまうが、嫌な気持ちはしない。
そんなところを含めて、俺はノヴァさんを愛しているから。
窓の外を見ると、日が傾いていた。
ノヴァさんから剣術の指導を受けていた騎士たちは、まだ訓練場にいるんだろうか?
ノヴァさんは俺の腹部の上に二回出して、それでも足りなくて三回出した。
長い事いちゃついていたので、こんな時間になってしまった。
騎士達になんて事情を説明しよう?
「ノヴァさんが指導していた騎士たち、
まだ訓練場に残ってるかもしれませんよ」
「皇族の私が帰っていいと言っていないんだ。
確実に残っているだろうな」
ノヴァさんがズボンのベルトを締めながら言った。
今、さらっと重大な事を言わなかった?
「こんな時間まで理由も説明せずに騎士を待機させて、
自分は婚約者と部屋でいたゃついていて、
訓練場に残してきた騎士に悪いと思いませんか?」
「こんなことでへこたれているようでは騎士は務まらない。
休憩と言われて、そのままだらけているような人間も騎士は務まらない。
私がいなくても、各自訓練を続けているだろう」
ノヴァさんはシャツの腕のボタンを止めていた。そう言う仕草もセクシーだ。
左腕のボタンは止めにくそうにしていた。
ボタンを止めるのを手伝うと、
ノヴァさんにキスされたり、抱きしめられたりしてもう一戦始まってしまう。
なので俺は、彼が苦戦する様子を俺を眺めていることにした。
ちょっと顔を歪めながら、ボタンを止めているノヴァさんも可愛い。
それはそれとして、訓練場に騎士を放置するとか、ノヴァさんは放任主義というか……駄目な上官だな。
「訓練場から長時間離れた理由を、騎士に聞かれたら、彼らになんて説明するつもりですか?」
「正直にシエルと素股していたと言う」
ノヴァさんが真顔で即答した。
「それだけは絶対にやめてください!」
そんなの俺が辱めを受けるだけだ。
訓練場で自主練してる騎士達にも悪い。
「迷子の子猫を保護していたとか、
大事な会議が入ったとか、
医務室に行ってたとか、
色々と理由は付けられるでしょう?」
「そんな嘘、すぐにバレるだろ」
「バレてもいいから、騎士にはそう説明してください!」
みんな大人だから、下手な言い訳だとわかっていても、突っ込まないでくれるはずだ。
「わかった。
シエルがそう言うならそうする」
素直なところがノヴァさんのいいところだ。
こんな言い訳一つできなくて、ノヴァさんは今までどうやって生きて来たんだろ?
ヴェルテュ様が、ノヴァさんの失敗を全部フォローしてたのかな?
あの人は極度のブラコンだからあり得るな。
それはそうと……。
「これからはノヴァさんの訓練を見に行くのを控えないとな……」
「なぜだ!
シエルの声援を受けると、
私は元気が出て、やる気が上昇するのに……!」
ノヴァさんはショックを受けていた。
「元気になりすぎるのが問題なんですよね」
俺はノヴァさんの股間をちらりと見た。
「シエルにそんな目で大事なところを見られると、また硬くなってしまう」
そんなこと、はにかみながら言わないで下さい!
「やめてください!
もう一戦するならせめて、騎士に訓練の終了を告げてからにして下さい」
これ以上、真面目な騎士に迷惑をかけられない。
「わかった!
直ぐに伝えてくる!!
帰ってきたら続きをしよう!」
「えっ?」
ノヴァさんは軍服の上着を羽織ると、部屋を飛び出して行った。
冗談で言ったんだけどな。
と言うか、あれだけ出したのにまだ勃つんだな。
「シエル!」
と思ったら、ノヴァさんが直ぐに戻ってきた。
「ノヴァさん早かったですね。
もう伝えてきたんですか?」
「いや、まだだ」
じゃあなんで戻ってきたんだ?
「シエルを一人残して行くのが不安になった!
シエルを自室に運んでから、騎士達に訓練終了を伝えに行く!」
「えっ、ちょっと待って……!」
言うが早いか、ノヴァさんが俺をお姫様抱っこして走り出した。
それ、絶対俺の部屋で二人きりになったら我慢できなくなるやつだよ……!
◇◇◇◇
そんなわけで騎士は深夜まで訓練場で待機させられることになる。
みんな、ごめんね!
後でアインス公爵家からなんか送くるね!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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この度、下記作品が書籍化されました!
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著者 / まほりろ
イラスト / 晴
販売元 / レジーナブックス
電子書籍配信日:2025年01月31日
紙の書籍発売日:2025年02月04日
販売形態 / 電子書籍、紙の書籍両方
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