幼なじみに婚約破棄された僕が、隣国の皇子に求婚されるまで・BL・完結・第9回BL小説大賞、奨励賞受賞作品

まほりろ

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加筆①ー2「決戦前夜・シエルとノヴァが宮殿でイチャイチャする話」アルファポリス限定

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「なんだ……?」

「今日は素股だけにして」

ノヴァさんが俺の乳首を弄るのをやめ、俺の体を反転させた。

「なぜだ?
 俺とセックスするのは嫌なのか?」

ノヴァさんは悲しそうな顔で俺を見ている。

「そ……そうじゃなくて……」

今俺が妊娠してることを伝えたら、きっとノヴァさんは動揺してしまう。

明日の決戦に響いたら困る。

妊娠してることは内緒にしつつ、挿入をやめさせないと。

「その……明日は悪竜オードラッへとの戦いだし、今日は体に負担をかけたくないかなって……」

俺は小首を傾げ、できるだけ可愛らしく伝えた。

ノヴァさんは少し考えているようだった。

「わかった。
 シエルの体が何より大事だからな」

ノヴァさんは優しい。

本当はめちゃくちゃやりたいのに、我慢してくれるのだから。

「ありがとう。
 ノヴァさん大好きだよ」

俺は背伸びをして、彼の唇にキスをした。

ノヴァさんは顔を真っ赤にして、口元に手を当てていた。

「駄目だ可愛い、キュートで、スイートで、エンジェルで、可憐だ……!
 可愛いが過ぎる……!!」

ノヴァさんがぶつぶつと呟いていた。

「シエル……!
 素股でも構わないから三回はしたい!!」

「えっ……!」

ノヴァさんの変なスイッチが入ってしまったらしい。

その後、俺はお姫様抱っこでベッドに運ばれ、ベッドの上に四つん這いにされた。

「あん! ああ……ん! ん……! あっ、あん! はぁ……ん!」

法衣を中途半端に脱がされ、ノヴァさんに後ろから突かれるのは、素股とはいえ、興奮するものがあった。

実は法衣を着てるノヴァさんも相当エロい。

ノヴァさんの服を半分だけ脱がしたい!

厚い胸板に顔を埋めたい!

ノヴァさんの突起に吸い付きたい!

素股じゃ我慢できない!

騎乗位でやりたい!

やりまくりたい!

そんな欲望に呑まれそうになりながら、俺はお腹の子の為に素股で我慢した。とっても偉いと思う。 

◇◇◇◇

行為のあと、俺がうとうとしていると……。

ノヴァさんが俺の服を脱がして、俺とノヴァさんの精液に塗れた法衣をアイテムボックスにしまっているのが見えた。

アイテムボックスにしまうのはいいけど、洗濯してから仕舞うように、いつか注意しないとなぁ……。

俺はまどろみの中でぼんやりとそんな事を考えていた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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