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付き合い始めた2人 編
弱気なかっきー
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元々インドアなタイプの私は、部屋で過ごす時間が好きだ。
かっきーも、絵を描くことや、漫画とかアニメを見ることが好きなので、どちらかといえば私たちは似ているんだろう。
この日も、私の部屋で同じソファに座りながら、それぞれ好きな本を読んでいた。
遥香「ねぇ、さくちゃん」
さくら「ん?なぁに?」
手に持っていた漫画をテーブルに置いたかっきーが、少し真剣なトーンで話しかけてくる。
遥香「私は、さぁ、その、、さくちゃんが、初めてなんだけど、、」
さくら「初めて?」
遥香「うん、、誰かとこういう関係になるのもそうだし、キス、したのも、、さくちゃんが初めて、、」
さくら「う、うん、、」
私たちの関係が始まった日、あの日の朝。
あのとき玄関で聞いた話の内容からしてそうだろうなと思っていたけど、改めて聞くと少し恥ずかしい。
それと、ちょっと嬉しい。
(かっきーの初めて、が私かぁ…)
遥香「それで、、それでね、、?さくちゃんは、どうだったのかなって、、」
さくら「えっ?!わたし?」
遥香「うん、、ちゃんと聞いたことなかったから、、」
(あれ…?そういえばハッキリと言ったことはなかったかな…?)
さくら「いや、私も初めてだよ?かっきーとおんなじ」
遥香「ほんとに?」
さくら「うん。こうやって、好きな人と両想いになるのも、、キス、するのも、ぜーんぶはじめて」
遥香「そっか、、そっかぁ~」
不安そうだったかっきーの表情がゆるんで、ふにゃ~っと力が抜けていくようだった。
さくら「も~、それをずっと気にしてたの?」
遥香「うん、、」
申し訳なさそうな、恥ずかしそうな、そんな顔をして下を向くかっきー。
(うわ、、かわいい、、)
遥香「だって、、私はさくちゃんが全部初めてで、初めてがさくちゃんで嬉しいなって思って。同じグループに同じタイミングで入った相手とそういう関係になれたのって、なんか運命みたいだなって、そんな少女漫画みたいなこと考えちゃってて。でも、そういえばさくちゃんってどうだったのかなって急に気になっちゃって、、」
(こうやって弱気になる時、ちょっとだけ早口になってぶわーって喋るかっきーもかわいいんだよなぁ…)
私は、抱えていた不安を一生懸命伝えようとしてくれるかっきーがあまりに愛おしくなって。
座る位置を少しずらしてかっきーに体をぴたっとくっ付けて、そのままそっと抱きしめた。
さくら「気になってたなら、すぐ聞いてくれてもよかったのに、、」
遥香「うぅ~、、でもね、相手の昔のことをいちいち確認するのって、そんな権利ないっていうか、それで重い女だって思われたらどうしようとか、、心配になっちゃったんだもん、、」
さくら「そんなこと思わないよ~。それに私、かっきーが相手だったら重くてもいいかな笑」
遥香「なにそれ~、、でも、ありがと」
(かっきーのこういう姿、ファンの人が見たら意外って思うんだろうなぁ、、)
かっきーは4期生の中で、いわゆる「イケメンキャラ」だ。
メンバーに対してさりげない気配りが出来るし、背が高くて低い声も出るから男装も似合う。
かっきー自身も、そういうキャラを求められることを楽しんでいるように見える。
でも、あくまでそれはかっきーの一面でしかない。
こうやってカメラが回っていないところでは、どこにでもいる20歳の女の子の顔になる。
どうしようもなく不安になったり、弱気になったり。
そんなかっきーをいちばん近くで見れることが、私は嬉しかった。
そんな話から、話題は私が以前出演したドラマのキスシーンの話になり…
~続く~
かっきーも、絵を描くことや、漫画とかアニメを見ることが好きなので、どちらかといえば私たちは似ているんだろう。
この日も、私の部屋で同じソファに座りながら、それぞれ好きな本を読んでいた。
遥香「ねぇ、さくちゃん」
さくら「ん?なぁに?」
手に持っていた漫画をテーブルに置いたかっきーが、少し真剣なトーンで話しかけてくる。
遥香「私は、さぁ、その、、さくちゃんが、初めてなんだけど、、」
さくら「初めて?」
遥香「うん、、誰かとこういう関係になるのもそうだし、キス、したのも、、さくちゃんが初めて、、」
さくら「う、うん、、」
私たちの関係が始まった日、あの日の朝。
あのとき玄関で聞いた話の内容からしてそうだろうなと思っていたけど、改めて聞くと少し恥ずかしい。
それと、ちょっと嬉しい。
(かっきーの初めて、が私かぁ…)
遥香「それで、、それでね、、?さくちゃんは、どうだったのかなって、、」
さくら「えっ?!わたし?」
遥香「うん、、ちゃんと聞いたことなかったから、、」
(あれ…?そういえばハッキリと言ったことはなかったかな…?)
さくら「いや、私も初めてだよ?かっきーとおんなじ」
遥香「ほんとに?」
さくら「うん。こうやって、好きな人と両想いになるのも、、キス、するのも、ぜーんぶはじめて」
遥香「そっか、、そっかぁ~」
不安そうだったかっきーの表情がゆるんで、ふにゃ~っと力が抜けていくようだった。
さくら「も~、それをずっと気にしてたの?」
遥香「うん、、」
申し訳なさそうな、恥ずかしそうな、そんな顔をして下を向くかっきー。
(うわ、、かわいい、、)
遥香「だって、、私はさくちゃんが全部初めてで、初めてがさくちゃんで嬉しいなって思って。同じグループに同じタイミングで入った相手とそういう関係になれたのって、なんか運命みたいだなって、そんな少女漫画みたいなこと考えちゃってて。でも、そういえばさくちゃんってどうだったのかなって急に気になっちゃって、、」
(こうやって弱気になる時、ちょっとだけ早口になってぶわーって喋るかっきーもかわいいんだよなぁ…)
私は、抱えていた不安を一生懸命伝えようとしてくれるかっきーがあまりに愛おしくなって。
座る位置を少しずらしてかっきーに体をぴたっとくっ付けて、そのままそっと抱きしめた。
さくら「気になってたなら、すぐ聞いてくれてもよかったのに、、」
遥香「うぅ~、、でもね、相手の昔のことをいちいち確認するのって、そんな権利ないっていうか、それで重い女だって思われたらどうしようとか、、心配になっちゃったんだもん、、」
さくら「そんなこと思わないよ~。それに私、かっきーが相手だったら重くてもいいかな笑」
遥香「なにそれ~、、でも、ありがと」
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かっきーは4期生の中で、いわゆる「イケメンキャラ」だ。
メンバーに対してさりげない気配りが出来るし、背が高くて低い声も出るから男装も似合う。
かっきー自身も、そういうキャラを求められることを楽しんでいるように見える。
でも、あくまでそれはかっきーの一面でしかない。
こうやってカメラが回っていないところでは、どこにでもいる20歳の女の子の顔になる。
どうしようもなく不安になったり、弱気になったり。
そんなかっきーをいちばん近くで見れることが、私は嬉しかった。
そんな話から、話題は私が以前出演したドラマのキスシーンの話になり…
~続く~
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