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3章

3-1 美女に送る東方美人(ドンファンメイレン)と酔貴妃(スイキヒ)

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傾国の美女にも悩みはあるのだろうか。

世界三大美女楊貴妃は肌に良いライチが好きだったという。

コンビニで買ったライチ入りのタピオカをイートインで飲みながら平戸 和葉(ひらど かずは)はふと思った。


新学期早々に仕事が増えそうなのだ。

和葉は長崎市内の専門学校事務の主任だ。
事務員の中で経験が長く年長である為に夏休み中も出勤し、二学期に向けて仕事のローテーションを考えたりしていた。

しかし、新学期始まって早々に契約社員と派遣が産休希望が1人づつ出られると痛い。

(まあ、うちは私以外は契約や派遣だけだけどさ)

20代から30代の女性が多いこの部署では妊娠や出産理由で産休育休で人が減る事が多い。

(もう慣れたけど)
和葉が最後に誰かと付き合ったのは2年前で今もアラフォーで独身だ。
とはいえ恋愛に興味がない訳じゃない。

スマホの婚活サイトのプロフィール欄を見返すが
マッチングした人のプロフィールを見てもときめかない。

(最低じゃん、私)
この年での婚活でワガママ感情は恐れ多い。

ただでさえ、若さや美醜のカードはないのに。

やはりプロフィール欄の「子供はほしい・欲しくない」の「欲しくない」を選択したのは失敗だっただろうかと思案した。

そう、珍しい話ではないが和葉は子どもは絶対欲しくない派なのだ。


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