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第8章 ダンジョン2階 雪山のテストプレイ
【069】雪山の散策 その2
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「そうですね。本当に色々な方が集まりますよ。と言っても私も長野の方でしか参加したことはありませんから、金沢の方に集まる方はよくわかってません。長野では、その地区のお偉い物の怪さんが来たり、どこぞの社長の物の怪さんが来たり、アイドルデビューされる方や学生さんまで幅広かったですよ。もっとも子供の参加は基本NGになってましたね。」
「そうなんですね。その俱楽部って何をするのに集まる所なんでしょうか?」
「俱楽部で先生をお呼びしてその人に30分から1時間くらいかけてお話して頂くことが多いですよ。最近は人間の世界では『朝活』なんて、呼ばれ方もしてます。ホテルやセミナールームを借りてやっているのもありますし、喫茶店やファミレスでお手軽になんてのもありますよ。」
「はぁ~~色々とあるんですね。ありがとうございます。ちょっとネットで検索してみます」
「さっウィーンさん、天魔さんお話はそろそろそれくらいにしておきましょう。モンスターが現れましたよ。」
うん、確かに『ハイランド種の牛』と『アイベックス(山羊)』が合わせて20匹ほど出現している。
「ちょっと数が多いですね。一階層上がりの冒険者にしたらピンチじゃないですかね?」
「そうですよね。多分これは設定ミスですね。出現範囲が狭く設定されているのかもしれません」
僕はメモ帳にデバックの内容を書き込んでいく。
「で、どうしましょうか?各々5体ずつの割振りで行きますか?」
「そうしますか」
「みゃ~」
「そうですわね」
と言って、4人が一斉に動き出した。
ミリィは鋭い爪を出して、山羊の首を引っ掻いて絶命させていっている。
天魔さんは、昆を取り出して、大きく旋回し、なぎ倒して行っている。術などは使わないようだ。
雪那さんは、鉄砲見たいに手の形を変えて『氷弾』を生成し、「バンッ」という掛け声とともに、物凄い勢いで牛の心臓目がけて発射し、突き抜けていった。
いやその、攻撃は背後も確認して行ってくださいね。流れ弾で傷つくのは勘弁ですよ。僕は手刀で、牛の首を掻き切っていく。うん、このくらいの設定ならまだまだ、武器を出して戦うまでもないな。
戦闘はあっという間に終わってしまった。
「いや~皆さんがいるとあっという間に終わってしまいますね。」
「温泉に入る前の準備運動にもなりませんわね」
「みゃ~。まだまだ余裕ににゃ~」
「オーナーこんな感じでテストは宜しいのですか?」
「ええ、大丈夫ですよ。今は粗々とやってますから、詳細のデバッグは後程しっかりやりますので」
その後もポツポツと戦闘が何度かあったが、この4人前では相手にならず、秒殺で沈んで行った。
魂石もちゃんとドロップしたし、ちょっとレアドロップで、山羊乳が瓶付でドロップしたような感じだ。
「あったあった。湯気が立っているのであそこですね。」
二つほど物凄い湯気の量が立っている温泉と、まったく湯気がない温泉があるがなんだろう?
「ウィーンさん、これってどこで着替えて入るんですかね。」
「いやそこまでは考えてなかったので、温泉に入る前に装備変更で『ポチツ』でいいかなと。」
「ミリィが先に入るにゃ~~」
とミリィが我先にと、装備を水着に変更し、ついでにバスタオルも装備していた。
「あっ、ミリィ、まだお湯の温度確認してな・・・・」言い終わる間もなく。
「う~~~、凄く寒いにゃ~~。足元も冷たいにゃ~。温泉みゃ~温泉みゃ~」
と急いで近くの湯気が出ている温泉にジャンプして入った。
「どっぼ~~ん」と大きな水しぶき、いやここは湯しぶきだろうか。が上がる。
「あっついにゃ~~、あっついにゃ~~」
と言って、ミリィが大慌てで温泉の縁からでて、雪の上を転がっていた。バスタオルで身体はみえないが、足と腕と顔が真っ赤になっている。
「ミリィ、大丈夫か?」
と声をかけながら、ポーションを振りかける。すると、熱っていた身体が徐々に元に戻って行った。
「さっ、寒いにゃ~~」
今度は熱さが終わったら、外の寒さで体が縮こまっている。僕は、自分の防寒着をミリィにかけてあげた。
「ありがとにゃ~。ご主人」
「ミリィ、まだ温泉の湯の確認が終わってないから飛び込んじゃだめだよ。」
と言いながら、僕はミリィの入った温泉に恐る恐る指を突っ込んだ。
「アツッ」どこかの熱湯風呂かなにかではと思うくらいに熱かった。これは沸騰はしてないから70~80℃くらいはあるんじゃないか。
「この温泉は冷やしても使えそうにないので、後で設定で調整しますね」
「オーナーこっちはちょっと熱めなので44℃くらいかと。私的にはこれが丁度いいですね」
「了解です。では、天魔さんはそちらに入っても大丈夫ですよ」
「ウィーンさん。こちらの温泉はとてもいい感じですわ。丁度いい温度ですの。」
と雪那さんが言ってくる。そっちを振り向いてみると、湯気が見事にたっていない温泉であった。
「ちょっと僕も確認しますね。」
と、指をちょっとだけ入れてみる。
「冷たい」
っと慌てて、手を温泉から離す。
「いや、雪那さん。これ温泉じゃなくて、冷水でもなくて、氷水ですよ。」
「いえ、でも成分は水ではなく温泉ですわ。ですからこれも温泉ですの。私はこれに入りますね」
と、そのまま入っていく途中で、水着を装備して、タオルも巻いていく。ちなみに雪那さんの装備に関しては、ソウルポイントを持っていないので、僕が代わりに購入して渡してある。これは今後の給料からの天引き案件となっている。
「う~~~ん、いいお湯ですわ」
突っ込みたい気持ちはあるが、彼女はもともと冷水に浸る予定だったので、これでよかったのかもしれない。ただ、この温泉はバグなので、後で設定を調整する必要があるな。
「そうなんですね。その俱楽部って何をするのに集まる所なんでしょうか?」
「俱楽部で先生をお呼びしてその人に30分から1時間くらいかけてお話して頂くことが多いですよ。最近は人間の世界では『朝活』なんて、呼ばれ方もしてます。ホテルやセミナールームを借りてやっているのもありますし、喫茶店やファミレスでお手軽になんてのもありますよ。」
「はぁ~~色々とあるんですね。ありがとうございます。ちょっとネットで検索してみます」
「さっウィーンさん、天魔さんお話はそろそろそれくらいにしておきましょう。モンスターが現れましたよ。」
うん、確かに『ハイランド種の牛』と『アイベックス(山羊)』が合わせて20匹ほど出現している。
「ちょっと数が多いですね。一階層上がりの冒険者にしたらピンチじゃないですかね?」
「そうですよね。多分これは設定ミスですね。出現範囲が狭く設定されているのかもしれません」
僕はメモ帳にデバックの内容を書き込んでいく。
「で、どうしましょうか?各々5体ずつの割振りで行きますか?」
「そうしますか」
「みゃ~」
「そうですわね」
と言って、4人が一斉に動き出した。
ミリィは鋭い爪を出して、山羊の首を引っ掻いて絶命させていっている。
天魔さんは、昆を取り出して、大きく旋回し、なぎ倒して行っている。術などは使わないようだ。
雪那さんは、鉄砲見たいに手の形を変えて『氷弾』を生成し、「バンッ」という掛け声とともに、物凄い勢いで牛の心臓目がけて発射し、突き抜けていった。
いやその、攻撃は背後も確認して行ってくださいね。流れ弾で傷つくのは勘弁ですよ。僕は手刀で、牛の首を掻き切っていく。うん、このくらいの設定ならまだまだ、武器を出して戦うまでもないな。
戦闘はあっという間に終わってしまった。
「いや~皆さんがいるとあっという間に終わってしまいますね。」
「温泉に入る前の準備運動にもなりませんわね」
「みゃ~。まだまだ余裕ににゃ~」
「オーナーこんな感じでテストは宜しいのですか?」
「ええ、大丈夫ですよ。今は粗々とやってますから、詳細のデバッグは後程しっかりやりますので」
その後もポツポツと戦闘が何度かあったが、この4人前では相手にならず、秒殺で沈んで行った。
魂石もちゃんとドロップしたし、ちょっとレアドロップで、山羊乳が瓶付でドロップしたような感じだ。
「あったあった。湯気が立っているのであそこですね。」
二つほど物凄い湯気の量が立っている温泉と、まったく湯気がない温泉があるがなんだろう?
「ウィーンさん、これってどこで着替えて入るんですかね。」
「いやそこまでは考えてなかったので、温泉に入る前に装備変更で『ポチツ』でいいかなと。」
「ミリィが先に入るにゃ~~」
とミリィが我先にと、装備を水着に変更し、ついでにバスタオルも装備していた。
「あっ、ミリィ、まだお湯の温度確認してな・・・・」言い終わる間もなく。
「う~~~、凄く寒いにゃ~~。足元も冷たいにゃ~。温泉みゃ~温泉みゃ~」
と急いで近くの湯気が出ている温泉にジャンプして入った。
「どっぼ~~ん」と大きな水しぶき、いやここは湯しぶきだろうか。が上がる。
「あっついにゃ~~、あっついにゃ~~」
と言って、ミリィが大慌てで温泉の縁からでて、雪の上を転がっていた。バスタオルで身体はみえないが、足と腕と顔が真っ赤になっている。
「ミリィ、大丈夫か?」
と声をかけながら、ポーションを振りかける。すると、熱っていた身体が徐々に元に戻って行った。
「さっ、寒いにゃ~~」
今度は熱さが終わったら、外の寒さで体が縮こまっている。僕は、自分の防寒着をミリィにかけてあげた。
「ありがとにゃ~。ご主人」
「ミリィ、まだ温泉の湯の確認が終わってないから飛び込んじゃだめだよ。」
と言いながら、僕はミリィの入った温泉に恐る恐る指を突っ込んだ。
「アツッ」どこかの熱湯風呂かなにかではと思うくらいに熱かった。これは沸騰はしてないから70~80℃くらいはあるんじゃないか。
「この温泉は冷やしても使えそうにないので、後で設定で調整しますね」
「オーナーこっちはちょっと熱めなので44℃くらいかと。私的にはこれが丁度いいですね」
「了解です。では、天魔さんはそちらに入っても大丈夫ですよ」
「ウィーンさん。こちらの温泉はとてもいい感じですわ。丁度いい温度ですの。」
と雪那さんが言ってくる。そっちを振り向いてみると、湯気が見事にたっていない温泉であった。
「ちょっと僕も確認しますね。」
と、指をちょっとだけ入れてみる。
「冷たい」
っと慌てて、手を温泉から離す。
「いや、雪那さん。これ温泉じゃなくて、冷水でもなくて、氷水ですよ。」
「いえ、でも成分は水ではなく温泉ですわ。ですからこれも温泉ですの。私はこれに入りますね」
と、そのまま入っていく途中で、水着を装備して、タオルも巻いていく。ちなみに雪那さんの装備に関しては、ソウルポイントを持っていないので、僕が代わりに購入して渡してある。これは今後の給料からの天引き案件となっている。
「う~~~ん、いいお湯ですわ」
突っ込みたい気持ちはあるが、彼女はもともと冷水に浸る予定だったので、これでよかったのかもしれない。ただ、この温泉はバグなので、後で設定を調整する必要があるな。
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