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第6章 新しい仲間との新たなる船出

【045】新しい仲間との新たなる船出 その1

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「ピピピピピッ、ピピピピピッ、ピピピピピッ」

目覚ましのアラームが鳴り僕は目が覚めた。どうやら、昨日の夜更かしの疲れもなく無事起きることができたようだ。

ミリィは、まだぐっすりとソファーの上で寝ている。まだ、時間はあるし、そっと寝かしておこう。

さて、今日は新しいスタッフとして、雪那さんに加えて、大阪からヨシさんの送ってくれた助っ人が来る。そういえばどんな人でどんな名前の人が来るのか聞いてなかったな。ヨシさんはかなり出来る人って言ってたので、期待はできる。

僕としては、今後、2週間後に迫った、ビギナー以外の人がダンジョン探検出来るように2階の雪山フロアのダンジョンのレイアウトの変更とテストプレイをする必要がある。

それに加え、雪那さんの指導、応援スタッフ一名では、玉藻姉さんから不足すると聞いているので、もう2~3人スタッフを雇っておく必要がある。
雪那さんみたいに困っている物の怪がいたら、助けてあげたい、でもそんな物の怪は一体どこにいるのだろうか?妲己姉さんなら何か知っているかもしれないけど。

暫定で、人間のスタッフを雇用するのも考えておく必要がある。ダンジョン内に入る業務でなければ、別途冒険者カードは必要ないので、保険契約も必要ないから。
お給金と業務内容次第で集まってくるだろう。となると、採用の面接と入った際の指導も必要になってくるのか。

これは後程、休憩時間に相談して考えよう。今日みんなが来るまでにやることは、備品のチェックと教育マニュアルの準備、雪那さんの作業服を準備、お昼ご飯の手配と、受付フロアの清掃のチェックかな。
7時30頃になったら、外にでて行列が出来ているかのチェックをして、ありそうなら整理券の配布だな。

よしテキパキやってくぞ。と、まずは朝ごはん食べないと元気が出ないや。「ぐぅ~~~~っ。」そういえば、昨日の夜、ひがし茶屋街で甘味を食べてから、食事をとってなかったな。あの後バタバタしてたか。

先にコンビニに行って、朝食を軽く買って、ついでにドリンクとお昼ごはんも買ってこよう。さっと、私服に着替えて、近くのコンビニに走って行った。もうここから既に予定外の行動だよ。

コンビニの店内に入るとエアコンが効いていて、とても涼しく、商品も補充されたばかりなのか種類が沢山あった。

僕とミリィの朝食にサンドイッチ3つと、雪那さんは何を食べるの?カキ氷?うん、わかんない。ツナマヨとおかかと、ジャコのおにぎりを一個ずつと、手巻きずし、チャーハン等々色々飼って、菓子パンも小倉の餡子と、ジャムパンを買った。

これだけあれば、なんとかなるだろう。うん、もちろん、かき氷も一応買ってきた。雪那さんが食べなくても暑いから僕が食べてもいいしね。お会計を済ませて、ダンジョンマート2階の冷蔵庫へ入れようと思って、気付いた。あっ、中のもの移動せずに、2階をダンジョン化しちゃったよ。

現実空間と異界は紙一重で重なっているだけなので、現実の部屋の入口から入れば、問題なく入れるのだが失敗したな。エレベータを使って、2階に行き、フロアを見ると、よかった。そのままあったよ。

ふ~何事もなくてよかった。で、買ってきた品物を冷蔵庫へ入れ、朝食のサンドイッチを2つペロリと食べ、ウイダーインゼリーとカロリーメイトも併せて食した。

うん。これで、昨日夜のツアーで消費した分のカロリーは多少賄(まかな)えたかな。お昼までなら、これで大丈夫だろう。それにしても、吸血鬼化+空中飛行は、流石にエネルギーの消費が激しいな。またあるとも限らないし、補給できるタイミングでたっぷりエネルギーを補給しておこう。

そのあとは、備品のチェックをして、清掃のチェック、マニュアルと作業服の準備も終え、僕自身も作業服に着替えた。時間を見ると、もう7時20分だった。

そろそろいい時間だし外の様子を見てみよう。ブラインドシャッターの隙間から、外を眺めると、うん、いない、よかったよ~~~。よく考えてみたら、平日の火曜日の朝の7時30分なのだ。

学生は夏休みで休みかもしれないが、少なくとも会社員は仕事があるので来るはずはない。
と思うのだが、中には有給やリフレッシュ休暇を利用してネットゲームをするという人もいると聞くし、あながち油断は出来ないのだが大丈夫だろう。

7時50分にここに来れば面目は果たせるだろうと思い、制御室へ向かった。

「ミリィ。おはよう」
「ご主人。おはようだにゃ~。昨日は帰り遅かったにゃ~。何かあったかにゃ~」

僕は飼ってきたサンドイッチをミリィに放り投げる。ミリィは、上手くキャッチして、それを空けて頬ばり始めた。

「うん、昨日はミリィと別れて午後からは、色々とサクラちゃんや妲己姉さんと色々観光してきて、早々水引体験もしてきたんだよ。確かここにあったはず。」

机の引き出しから、昨日作った水引のピアスを出して、ミリィに渡した。

「はい、これ、ミリィのために僕が作ったピアスなんだよ。今日まで頑張ってくれたささやかなお礼だよ。ありがと。ミリィ。」

といって、渡したのだが。

「ご主人。そういうアクセサリープレゼントを女性にプレゼントをする時は着けてあげるもんにゃ~」

と言われて、送り返される。いや、ぼく女性にピアスとかつけたことないんだけど。
と手順がわからず、あたふたしながらようやく両耳にピアスをつけた。

「どうにゃ~ご主人。似合っているかにゃ~」
「うん、ミリィ。色合いがとてもあっていて、可愛らしくみえるよ。やったにゃ~」

「ピピピピピッ、ピピピピピッ、ピピピピピッ」
と話しているとスマホのアラームが鳴りだした。7時45分にセットしてあったのだ。
ゆっくり落ち着いて話す間もないな~

「ミリィ、今日は新しいスタッフの人が2名来ることになっているから顔合わせにいくよ。」

僕とミリィは手を繋いで仲良く、1階の受付フロアに行くのであった。
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