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ー雪山ー183

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「たまにはいいよな? こういう所もさ」

 望の方も温泉の方に浸かると雄介が座っている隣へと向かう。 そして、岩に腕を預け顎をそこに乗せると望は雄介の事を見上げる。

「せやな……確かにたまにはええのかもなぁ。 それに、今日はホンマにスキー日和みたいやしな。 しかし、二日連続で晴れるなんてなぁ、まぁ、夜中には雪降っておるみたいなんやけど、雪溶けてまうんじゃないかって心配になるんやけどな」
「でも、昨日の夜は降ったんだろ? だってさっき新雪踏んで来ただろ?」
「せやったな……」

 雄介の方は肩まで浸かると、

「ホンマここに居ると疲れ取れそうやわぁ」
「そっか……雄介はお風呂は浸かる派だったもんな」
「そうやないと、疲れ取れた気せぇへん?」
「確かにそうなのかもしれねぇんだけどさ」

 そんな話をしながら雄介と望はお風呂後にするとコテージの方へと戻って行く。

「めっちゃ、気持ち良かったわぁ」
「おう! おかえり! それじゃあ、飯食ってからスキーしに行くか!」
「おう! せやなぁ」

 今度は四人でコテージを出ると、四人は先ず食堂の方へと向かうのだ。

 食堂の方では昨日の昼間とは違い朝メニューもあるらしい。

 しかも朝定食の方は本当に安い。

「今度からもここにしようか?」
「そだな……」

 和也の言葉に続き返事をしたのは珍しく望だ。 昨日はあんなにスキーに行きたくないと言っていたのに今日の望は昨日と違って行く気満々らしい。 一体、どういう風の吹き回しなんだろうか。 本当に望の性格というのは分かりやすいようで分かりにくいのかもしれない。 それはそれで猫みたいな性格だと思う。
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