640 / 2,140
ー雪山ー69
しおりを挟む
「そっか……まぁ、もう、無理して食うてとは言わんからな。 無理して食うて、気持ち悪くなっても元もこうもないしな。 ほなら、後は俺が食っておくし」
未だに望は雄介の背中に寄りかかっている。 だが、そこは御構いなしに雄介は望残したお粥を食べるのだ。
「んー……まぁ、初めて作ってみたわりにはまぁまぁなんかなぁ?」
そう自分で作ったお粥の感想を述べていると望がそこでボソリと、
「美味かった…」
そう答える。
その望の言葉に一瞬だけ思考停止になる雄介。
今まで望はあまり雄介が作った料理に感想やそういった言葉を口にした事がなかった筈だ。 だけど今回に限っては「美味い」と言ってくれていたのだから雄介は思考停止状態になったのかもしれない。
そうだ、しかも確かに小さな声ではあったのだが、雄介の真後ろで言っていたのだから、こう雄介の耳にはちゃんと届いていたらしい。
いつもの雄介なら、そこで「もう一回」と言ってしまい望に拗ねられるオチなのは分かっているのだから今日はそれ以上の事は言わないでおいたらしい。
そうこう今の甘いムードを自分のせいでダメにしたくなかったようだ。
毎回、毎回、そういう似たようなパターンがあるのだから、もう雄介だって分かっている。 だから、もう何も言わずにに雄介は黙々とお粥を食べ続けていた。
そうだ。 これだけ長くもう望と一緒にいるのだから、そこの所は学ばないといけない所だろう。
雄介は一気にお粥をたいあげると、
「ほなら、これ、下に置いてくるし、望は薬でも飲んで待っておってな」
未だに望は雄介の背中に寄りかかっている。 だが、そこは御構いなしに雄介は望残したお粥を食べるのだ。
「んー……まぁ、初めて作ってみたわりにはまぁまぁなんかなぁ?」
そう自分で作ったお粥の感想を述べていると望がそこでボソリと、
「美味かった…」
そう答える。
その望の言葉に一瞬だけ思考停止になる雄介。
今まで望はあまり雄介が作った料理に感想やそういった言葉を口にした事がなかった筈だ。 だけど今回に限っては「美味い」と言ってくれていたのだから雄介は思考停止状態になったのかもしれない。
そうだ、しかも確かに小さな声ではあったのだが、雄介の真後ろで言っていたのだから、こう雄介の耳にはちゃんと届いていたらしい。
いつもの雄介なら、そこで「もう一回」と言ってしまい望に拗ねられるオチなのは分かっているのだから今日はそれ以上の事は言わないでおいたらしい。
そうこう今の甘いムードを自分のせいでダメにしたくなかったようだ。
毎回、毎回、そういう似たようなパターンがあるのだから、もう雄介だって分かっている。 だから、もう何も言わずにに雄介は黙々とお粥を食べ続けていた。
そうだ。 これだけ長くもう望と一緒にいるのだから、そこの所は学ばないといけない所だろう。
雄介は一気にお粥をたいあげると、
「ほなら、これ、下に置いてくるし、望は薬でも飲んで待っておってな」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
171
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる