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2章
35話
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試練の日程が決まり、ここから試練まで休養日だ。
カレンとロイは魔力を昨日使い果たしているから、今日はゲオルグの話がなくても休まなければならない。
私達はレックス殿下とロイの部屋に到着して……今日から試練まで、どうするか話をしている。
「アスファよ。話したいことがあると言っていたが、なんだ?」
まずレックス殿下がアスファに尋ねると、真剣な表情を浮かべて頷く。
「はい。昨日師匠からレックス様について聞きましたけど……レックス様は、魔法剣技を取得できる可能性が高いみたいです」
「そうなんですか?」
思わず私が聞いてしまうと、レックス殿下は知っていた様子だ。
「そのようだな。魔法剣技は魔力を剣でコントロールするのが重要らしくてな、俺は問題ないようだ」
そう言って――私は魔法学園での決闘授業を思い返す。
魔法学園での決闘では、剣は防具でしか使えない。
剣を使って魔法を弾き飛ばして対処するのが主な使用方法だから、それは魔法兼技にも応用できるらしい。
理由は納得できたけど、私は驚きながら呟く。
「凄い剣技だと思いましたけど……覚えるのが早いですね」
「魔法に関してなら、リリアンさんはもっと早いけどね」
ロイにそう言われるけど、確かにそうだ。
今まで皆が私に驚いていたことに似たことを、レックス殿下が私にしているわね。
別の話になってしまわないよう、アスファが話を戻す。
「師匠は私とレックス様が実戦形式で模擬戦を繰り返すのが一番いいと言っていました」
「だから、今日はアスファと模擬戦をするべきということか」
「はい……できれば一日中やった方がいいみたいですけど、その――」
そう言って、アスファが私を眺めている。
午後からは私のそばにいたいとレックス殿下が言っていたから、それを尊重したいのでしょう。
アスファの話を聞いて、私はレックス殿下を眺める。
「聖堂内にいるのでしたら、私は大丈夫だと思いますけど……レックス様、どうしますか?」
「リリアンは今日、聖堂から出たいと思っているのか?」
心配しながらレックス殿下が尋ねる辺り、私の判断に任せるようだ。
一週間経って平和に過ごせているからこそ、今日は私を守る為にアスファと模擬戦をするべきかもしれないと考えているのでしょう。
聖堂から出られないけど、試練が始まるまであまり目立つ行動をとるつもりはない。
「今日は、聖堂から出る気はありません」
「そうか。それなら今日だけは、アスファと模擬戦をするとしよう」
「かしこまりました」
そう言って――レックス殿下とアスファが部屋を出て、訓練場に向かう。
今日は聖堂内を探索するか、レックス殿下の元に行こうか考えていると――カレンが私とロイを眺める。
「私は調べたいことがありますので、失礼します」
そう言ってカレンが部屋を出て、部屋の外で待機していた護衛の人が着いていく。
護衛の人がつくから、一人になることはなさそうだ。
そして――部屋で私は、ロイと二人きりになっていた。
扉を眺めながら、ロイが私に対して呟く。
「カレンさんは……試練が不安になっているのかもしれないね」
昨日私はカレンから不安になっていると聞いているから、間違いないでしょう。
そう考えて、私はロイに尋ねる。
「ロイ様は大丈夫ですか?」
「僕は平気だけど……いい機会だから、リリアンさんに話したいことがあるんだ」
「……えっ?」
真剣な表情でロイが告げて、私は驚く。
ゲームだと試練が始まる前日、聖堂に来て九日目にロイの告白イベントがあったはず。
今は七日目だけど――私は、その告白イベントを思い出していた。
カレンとロイは魔力を昨日使い果たしているから、今日はゲオルグの話がなくても休まなければならない。
私達はレックス殿下とロイの部屋に到着して……今日から試練まで、どうするか話をしている。
「アスファよ。話したいことがあると言っていたが、なんだ?」
まずレックス殿下がアスファに尋ねると、真剣な表情を浮かべて頷く。
「はい。昨日師匠からレックス様について聞きましたけど……レックス様は、魔法剣技を取得できる可能性が高いみたいです」
「そうなんですか?」
思わず私が聞いてしまうと、レックス殿下は知っていた様子だ。
「そのようだな。魔法剣技は魔力を剣でコントロールするのが重要らしくてな、俺は問題ないようだ」
そう言って――私は魔法学園での決闘授業を思い返す。
魔法学園での決闘では、剣は防具でしか使えない。
剣を使って魔法を弾き飛ばして対処するのが主な使用方法だから、それは魔法兼技にも応用できるらしい。
理由は納得できたけど、私は驚きながら呟く。
「凄い剣技だと思いましたけど……覚えるのが早いですね」
「魔法に関してなら、リリアンさんはもっと早いけどね」
ロイにそう言われるけど、確かにそうだ。
今まで皆が私に驚いていたことに似たことを、レックス殿下が私にしているわね。
別の話になってしまわないよう、アスファが話を戻す。
「師匠は私とレックス様が実戦形式で模擬戦を繰り返すのが一番いいと言っていました」
「だから、今日はアスファと模擬戦をするべきということか」
「はい……できれば一日中やった方がいいみたいですけど、その――」
そう言って、アスファが私を眺めている。
午後からは私のそばにいたいとレックス殿下が言っていたから、それを尊重したいのでしょう。
アスファの話を聞いて、私はレックス殿下を眺める。
「聖堂内にいるのでしたら、私は大丈夫だと思いますけど……レックス様、どうしますか?」
「リリアンは今日、聖堂から出たいと思っているのか?」
心配しながらレックス殿下が尋ねる辺り、私の判断に任せるようだ。
一週間経って平和に過ごせているからこそ、今日は私を守る為にアスファと模擬戦をするべきかもしれないと考えているのでしょう。
聖堂から出られないけど、試練が始まるまであまり目立つ行動をとるつもりはない。
「今日は、聖堂から出る気はありません」
「そうか。それなら今日だけは、アスファと模擬戦をするとしよう」
「かしこまりました」
そう言って――レックス殿下とアスファが部屋を出て、訓練場に向かう。
今日は聖堂内を探索するか、レックス殿下の元に行こうか考えていると――カレンが私とロイを眺める。
「私は調べたいことがありますので、失礼します」
そう言ってカレンが部屋を出て、部屋の外で待機していた護衛の人が着いていく。
護衛の人がつくから、一人になることはなさそうだ。
そして――部屋で私は、ロイと二人きりになっていた。
扉を眺めながら、ロイが私に対して呟く。
「カレンさんは……試練が不安になっているのかもしれないね」
昨日私はカレンから不安になっていると聞いているから、間違いないでしょう。
そう考えて、私はロイに尋ねる。
「ロイ様は大丈夫ですか?」
「僕は平気だけど……いい機会だから、リリアンさんに話したいことがあるんだ」
「……えっ?」
真剣な表情でロイが告げて、私は驚く。
ゲームだと試練が始まる前日、聖堂に来て九日目にロイの告白イベントがあったはず。
今は七日目だけど――私は、その告白イベントを思い出していた。
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