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忘却の楔6
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「如月さん、一つ聞きたいんだけど・・。」
「何ですか?」
「・・もし、長嶺さんの記憶が戻って・・また如月さんと付き合いたいって話になったらどうするの?」
久堂は真正面から美咲に聞いた。その視線を交わすように美咲が呟く。
「そんな事・・有るわけないじゃないですか。私は、長嶺さんを裏切って見捨てた最低の女なんです。長嶺さんがそんな事言う訳がないですよ・・。」
自嘲的に笑った顔が、哀しかった。
「そんな事ないと思うよ?長嶺さんだって分かってるんじゃないのかな?」
「まさか・・。たとえそうだとしても、私にはそんな資格ないですよ。」
哀しそうに呟かれた言葉が久堂にとっては悲しかった。
「如月さん。正直いうと、長嶺さんには関わって欲しくない。もう、傷付いてほしくないんだよ。」
「・・今回の件は、私も色々考えました。もちろん、思い出さない方が良いんじゃないかって思いました。でも、譲さんが・・長嶺さんのお兄様がどうしてもってことだったのでお引き受けしました。まだどうなるかわかりませんし、ニューヨークへ帰るまでの話なので。それでも、私に出来ることがあるならしてあげたいんです。」
「如月さん・・。君は、本当に・・・・。俺は如月さんを好きになって良かったよ。こんな素敵な女性に俺は初めて出逢った。」
優しく美咲を抱き締めた。
一方、譲と雅也はピリピリしていた。
「兄さん、如月さんって俺の知り合いなんじゃないか?」
「何でそう思う?彼女は俺の友人だ。」
「だったら、どうして久堂さんの事知ってるんだ!?久堂さんも如月さんの事知ってる感じだったし。」
「雅也?」
「何故か、二人が一緒に居るのを見たら胸が張り裂けそうな程苦しかったんだ!頼む兄さん、知ってる事があるなら教えてくれっ!!」
雅也は譲に掴みかかる勢いだった。
「雅也・・。記憶が無くても大切なものは覚えてるんだな?」
「兄さん?」
「雅也、悪い。その事に関しては俺だけでは決められないんだ・・。だから少し待ってくれないか?」
「・・・、わかったよ兄さん。」
「そうか、ありがとう。」
雅也と譲がこんな話をしているとは思わないでいた。
とりあえず、その日は自宅へ戻った。
見慣れた部屋に入ると引出しからジュエリーボックスを取り出した。中には沢山のピアスやネックレスがあった。その中でも一際輝いているネックレスを手に取る。それは、雅也が美咲の誕生日にプレゼントしたものだった。
手に取ると光にかざす。
キラキラと輝く光を眺めると、雅也と過ごした日々を思い出していた。
「何ですか?」
「・・もし、長嶺さんの記憶が戻って・・また如月さんと付き合いたいって話になったらどうするの?」
久堂は真正面から美咲に聞いた。その視線を交わすように美咲が呟く。
「そんな事・・有るわけないじゃないですか。私は、長嶺さんを裏切って見捨てた最低の女なんです。長嶺さんがそんな事言う訳がないですよ・・。」
自嘲的に笑った顔が、哀しかった。
「そんな事ないと思うよ?長嶺さんだって分かってるんじゃないのかな?」
「まさか・・。たとえそうだとしても、私にはそんな資格ないですよ。」
哀しそうに呟かれた言葉が久堂にとっては悲しかった。
「如月さん。正直いうと、長嶺さんには関わって欲しくない。もう、傷付いてほしくないんだよ。」
「・・今回の件は、私も色々考えました。もちろん、思い出さない方が良いんじゃないかって思いました。でも、譲さんが・・長嶺さんのお兄様がどうしてもってことだったのでお引き受けしました。まだどうなるかわかりませんし、ニューヨークへ帰るまでの話なので。それでも、私に出来ることがあるならしてあげたいんです。」
「如月さん・・。君は、本当に・・・・。俺は如月さんを好きになって良かったよ。こんな素敵な女性に俺は初めて出逢った。」
優しく美咲を抱き締めた。
一方、譲と雅也はピリピリしていた。
「兄さん、如月さんって俺の知り合いなんじゃないか?」
「何でそう思う?彼女は俺の友人だ。」
「だったら、どうして久堂さんの事知ってるんだ!?久堂さんも如月さんの事知ってる感じだったし。」
「雅也?」
「何故か、二人が一緒に居るのを見たら胸が張り裂けそうな程苦しかったんだ!頼む兄さん、知ってる事があるなら教えてくれっ!!」
雅也は譲に掴みかかる勢いだった。
「雅也・・。記憶が無くても大切なものは覚えてるんだな?」
「兄さん?」
「雅也、悪い。その事に関しては俺だけでは決められないんだ・・。だから少し待ってくれないか?」
「・・・、わかったよ兄さん。」
「そうか、ありがとう。」
雅也と譲がこんな話をしているとは思わないでいた。
とりあえず、その日は自宅へ戻った。
見慣れた部屋に入ると引出しからジュエリーボックスを取り出した。中には沢山のピアスやネックレスがあった。その中でも一際輝いているネックレスを手に取る。それは、雅也が美咲の誕生日にプレゼントしたものだった。
手に取ると光にかざす。
キラキラと輝く光を眺めると、雅也と過ごした日々を思い出していた。
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