十年愛 〜私が愛した人はズルイ人でした。それでも愛するのを止められないのは私の罪ですか?〜

朔良

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研修10

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2日目の研修が無事に終わり、バスで宿泊先のホテルへ着いた。
明日は、今回の研修についてのレポートを提出しなければならなかったので部屋へ戻ると椅子に座りレポートを書き始めた。
あれこれ、色々と悩みながらレポートが出来たのは19時過ぎだった。

「よしっ、こんなもんかな?」

自分の書いたレポートをもう一度読み返しておかしい所が無いかチェックした。特に問題もなく終った。
フゥとため息をつくと携帯が鳴る。表示を見ると、久堂からだった。

「お疲れ様です、久堂さん。」

『お疲れ様。今大丈夫?』

「はい。ちょうどレポートが終わった所です。」

『そうなんだ?何か変わりはない?』

「・・・・・。」

思わず藤崎との事を思い返した。

『如月さん?』

「あっ、ごめんなさい。何も変わりはないですよ?」

『そう・・。良かった。明日何時頃迎えに行ったら良い?』

「そんな、申し訳ないからちゃんと電車で帰りますよ?」

『俺が、早く如月さんの顔を見たいだけなんだ。だから、何も気にする事ないよ?』

ことさら、甘い声で久堂が言った。

「・・予定では、18時頃に東京駅に着きます。」

『オッケー。18時ね?また、何かあったら連絡して?残りの研修もしっかりね?』

「ふふっ、わかりました。ありがとうございます。」

電話を切り時計を見ると15分程経っていた。
今日も夕食はホテルのバイキングだ。
ひとまず、汗を流してから夕食会場に向かう。
既に、何人かは夕食を楽しんでいた。
美咲はトレーを取り料理を見て回った。

(どれも美味しそうで悩むな・・。)

そんな事を考えていると後から藤崎に声を掛けられた。

「如月さん?お疲れ様。今食事?」

「お疲れ様です。はい、レポートも終わったので・・。」

「そっか、じゃあ一緒に食べない?」

「もちろん、大丈夫ですよ?」

藤崎ともう一人の同僚と席に着いた。

「如月さん、今日どうだった?」

「もう、びっくりしました。でも、凄いですね?プロのドライバーが来たり実際に車に乗せてくれたり・・。いい経験になりました。」

「ははっ、そっか?俺も最初はビックリした。」

そんな、研修の事などを3人で話しているとあっという間に食事が終わってしまう。

「如月さんはこれからどうするの?」

「うーん。レポートも終わってますし、後は寝るだけですかね?」

「こんなに早く?どこか、この辺で飲みに行かない?」

「うーん。」

「悪い、俺はまだレポート書いてないからパスで。」

「そうなんですか?残念。藤崎さんは?」

「俺はレポートも終わってるから大丈夫だよ?じゃあ、後で部屋に内線するね?」

「あ、わかりました。」

そんな予定をたてて、夕食はつつがなく終わった。
美咲は部屋に戻るとベッドに横になる。

(藤崎さんへの返事・・しないとな・・。)

先日告げられた藤崎の想いに対してきちんと返事をしなければと思った。

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