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変わりゆく関係11
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翌日の月曜日、昼過ぎに目が覚めた。
ぼんやりと天井を眺めると段々意識が覚醒してきた。
(昨日、私・・。)
昨夜の出来事を思い出していた・・。
自分の想いを伝えてしまった。駄目な事だってわかってた。だから、自分の気持を隠し通そうと思っていたのに・・。
一人、ため息を吐いて起き上がる。まだ、身体が気怠い。
暫く、ベッドの上で膝を抱えた。
(シャワーでも浴びてこよう。)
バスルームへ行くと、熱いシャワーを浴びた。
ミネラルウォーターを片手にベッドに腰掛ける。濡れた髪をタオルで拭く。その時、不意にインターホンが鳴った。
(誰だろう?)
そう思いながらドアを開けると、久堂が立っていた。
「く、久堂さん?どうして?」
「迷惑・・だった?」
「・・いえ、どうぞ?」
「ありがとう。お邪魔します。」
久堂は何時もの様にスーツを着ていたが、ネクタイは外していた。
「今日は休みじゃなかったんですか?」
「うん。でも、午前中仕事だったんだ。だから如月さんの顔が見たくなって。」
「そう・・なんですか。折角のお休みなんですから早く帰らなくて良いんですか?」
「・・・、うん。どうしても昨日の如月さんの事が気になってね。」
「ごめんなさい。私は大丈夫ですよ?だから帰ってユックリして下さい!」
久堂が手を伸ばすとまだ濡れている髪を掬い上げた。
「お風呂に入ってたの?早く乾かさないと風邪引いちゃうよ?」
「あ、はい。じゃちょっと乾かしてきます。」
「・・・ドライヤーは?俺が乾かしてあげる。」
「えっ!?いや大丈夫ですよっ。」
「いいから、いいから。ドライヤー持ってきて?」
「はい。」
洗面台からドライヤーを持ってくると、久堂に渡した。久堂はベッドに腰掛けると美咲を手招きした。
「ここに座って?」
「はい。」
久堂の前に座ると、髪を乾かし始めた。
少し茶色い長い髪を手にして、まるで壊れ物を触るように優しく触れた。
「うん。乾いたよ?」
「あ、ありがとう・・ございます。」
何となく気恥ずかしくて俯いてしまった。他人にこんな事をしてもらうのが初めてでどうしたら良いのか戸惑っていた。
そんな美咲を後ろから優しく抱きしめた。
「如月さんの匂いだ。」
耳元で囁かれ肩がぴくりと跳ねる。
「久堂さん・・。」
「もう少しこうしてても良い?身体の力抜いて?俺に寄り掛かって良いから。」
「・・はい。」
美咲は力を抜くと久堂に身体を預けた。久堂の腕の中に居るだけで幸せな気持ちが溢れた。
(・・・駄目だっ。)
「何を考えてるの?」
まるで美咲の心の中を見透かしたように言われる。
「・・・。」
「如月さん?」
「っつ・・、もう帰った方が良いんじゃないですか?」
「まだ大丈夫だよ?それに如月さんと一緒に居たい。」
「久堂さん・・。」
二人の間に沈黙が落ちる。美咲を抱き締める腕を緩めると顎を掬い上げられると視線が絡む。
乾かしてくれた髪を一筋耳にかけると指先が掠める。
ただ、それだけで心臓が早鐘を打つ。
久堂の端正な顔が近づくと唇を奪われる。
「んっ・・。」
何度も何度も求められると息があがってしまう。
そんな美咲を見ると柔らかな笑顔を浮かべた。
「今日はこの辺で帰るよ。あまり如月さんを困らせてもいけないからね?」
「は・・い。」
「うん。」
久堂が帰るのを見届けると、ベッドに身体をしずめた。
駄目ってわかってるのに、どうしても心を動かされてしまう。
「どうすれば良いの・・・?」
美咲の呟きは虚しく消えていった。
ぼんやりと天井を眺めると段々意識が覚醒してきた。
(昨日、私・・。)
昨夜の出来事を思い出していた・・。
自分の想いを伝えてしまった。駄目な事だってわかってた。だから、自分の気持を隠し通そうと思っていたのに・・。
一人、ため息を吐いて起き上がる。まだ、身体が気怠い。
暫く、ベッドの上で膝を抱えた。
(シャワーでも浴びてこよう。)
バスルームへ行くと、熱いシャワーを浴びた。
ミネラルウォーターを片手にベッドに腰掛ける。濡れた髪をタオルで拭く。その時、不意にインターホンが鳴った。
(誰だろう?)
そう思いながらドアを開けると、久堂が立っていた。
「く、久堂さん?どうして?」
「迷惑・・だった?」
「・・いえ、どうぞ?」
「ありがとう。お邪魔します。」
久堂は何時もの様にスーツを着ていたが、ネクタイは外していた。
「今日は休みじゃなかったんですか?」
「うん。でも、午前中仕事だったんだ。だから如月さんの顔が見たくなって。」
「そう・・なんですか。折角のお休みなんですから早く帰らなくて良いんですか?」
「・・・、うん。どうしても昨日の如月さんの事が気になってね。」
「ごめんなさい。私は大丈夫ですよ?だから帰ってユックリして下さい!」
久堂が手を伸ばすとまだ濡れている髪を掬い上げた。
「お風呂に入ってたの?早く乾かさないと風邪引いちゃうよ?」
「あ、はい。じゃちょっと乾かしてきます。」
「・・・ドライヤーは?俺が乾かしてあげる。」
「えっ!?いや大丈夫ですよっ。」
「いいから、いいから。ドライヤー持ってきて?」
「はい。」
洗面台からドライヤーを持ってくると、久堂に渡した。久堂はベッドに腰掛けると美咲を手招きした。
「ここに座って?」
「はい。」
久堂の前に座ると、髪を乾かし始めた。
少し茶色い長い髪を手にして、まるで壊れ物を触るように優しく触れた。
「うん。乾いたよ?」
「あ、ありがとう・・ございます。」
何となく気恥ずかしくて俯いてしまった。他人にこんな事をしてもらうのが初めてでどうしたら良いのか戸惑っていた。
そんな美咲を後ろから優しく抱きしめた。
「如月さんの匂いだ。」
耳元で囁かれ肩がぴくりと跳ねる。
「久堂さん・・。」
「もう少しこうしてても良い?身体の力抜いて?俺に寄り掛かって良いから。」
「・・はい。」
美咲は力を抜くと久堂に身体を預けた。久堂の腕の中に居るだけで幸せな気持ちが溢れた。
(・・・駄目だっ。)
「何を考えてるの?」
まるで美咲の心の中を見透かしたように言われる。
「・・・。」
「如月さん?」
「っつ・・、もう帰った方が良いんじゃないですか?」
「まだ大丈夫だよ?それに如月さんと一緒に居たい。」
「久堂さん・・。」
二人の間に沈黙が落ちる。美咲を抱き締める腕を緩めると顎を掬い上げられると視線が絡む。
乾かしてくれた髪を一筋耳にかけると指先が掠める。
ただ、それだけで心臓が早鐘を打つ。
久堂の端正な顔が近づくと唇を奪われる。
「んっ・・。」
何度も何度も求められると息があがってしまう。
そんな美咲を見ると柔らかな笑顔を浮かべた。
「今日はこの辺で帰るよ。あまり如月さんを困らせてもいけないからね?」
「は・・い。」
「うん。」
久堂が帰るのを見届けると、ベッドに身体をしずめた。
駄目ってわかってるのに、どうしても心を動かされてしまう。
「どうすれば良いの・・・?」
美咲の呟きは虚しく消えていった。
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