皇帝陛下!私はただの専属給仕です!

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煌びやかな祝宴⑤

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そうだ。最初の試験だ、アップルパイは。
でもあの時のアップルパイの中身は少し変えていたからなぁ…普通じゃ面白くないと思って…。

もしかしたら陛下はそっちを望んでいるのでは?
でも今はアリス嬢が相手だ。
さっきみたいにケーキの味が違うとなんか厄介かも…。今回は無難にリンゴを使うことにした。

「わぁ~美味しそうな匂い」
アリス嬢はテーブルに体を乗せ、足をバタバタさせている。

「出来ました、どうぞ」
皿に切り分け、差し出した。陛下や妃にも。
ただ、陛下の反応だけは難しいなと思ってる。
前回はリンゴではないので…。なんせ嫌なら食べに試験を落とすような人だから。

「美味しい~、お姉ちゃん、上手だね」
「えぇ。とっても美味しいわ」
妃やアリス嬢は気に入ったみたいだ。
後は陛下…。
ってやっぱり食べない、フォークでパイを上げ中身を見ている。
陛下、リンゴはダメなんだろうな…。

「マール」

ヤバっ!怒られる…。
「リンゴを焼き過ぎるくらいな感じが作れるか?」
「はぁ…可能ですが…」
「なら作れ」
陛下ってやっぱり、こだわり強過ぎない?
カリカリが良いとか…ケーキもそう、それに今回も。
だから給仕とかはすぐ辞めたりしちゃうのかな…。

まぁ、私は作れって言われたら作りますけど。
むしろ、私が作る物が陛下の好みの味みたいだから
なんだか胃袋掴んでるみたいで嬉しかったり。

「アリスも気に入ってるみたいだし、私達の宮廷の給仕になって貰えたら嬉しいわね、マールはどうかしら?」

「私、ですか?」
突然の打診で、作業が止まる。
「えっと…それは陛下の決定が必要では…」
陛下を見るが、ただジッと私を見つめ、何も言わない。
「あの…陛下。前に言ってもらった出来が良ければ雑用からは解放されると言ってましたが…今回のは…?」

「なりたくないなら受けるな、お前の判断に任せる」

宮廷での給仕って…今までとどう違うんだろう。
陛下により近い場所だと思うので今より厳しいのかなと考えてしまう…。
だけど…
母がいた場所を少し知りたくなり
「分かりました。お受けしても良いなら受けます」

本当なら祝宴が終わってから陛下から雑用か給仕に戻るかを決めてもらうはずだったが、ひょんな形で
私は宮廷での給仕を受ける事になった。
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