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第三章
31 二人の王
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――気をつけてください。
シモン先生がレジェスと私を送り出す時に言った言葉だった。
逃げたセレステは、私たちの出発時間になっても姿を見せなかった。
けれど、シモン先生はこのまま引き下がるようなセレステではないと考えているようだ。
神殿の僧兵たちは、光の女神の加護を受けるセレステを信じ切っている。
だから、セレステの敵となった人間になにをするかわからない――
「セレステをあのままにしておくのは危険だな」
「……レジェス様」
残る人々が心配だと、レジェスも私と同じように考えていた。
私たちがいなくなった後、セレステが光の巫女の権力を使い、私の大切な人たちを苦しめる可能性がある。
ティアやシモン先生、フリアン、侍女たち……みんなの顔が思い浮かぶ。
「ルナリア。オルテンシア王宮へ戻るぞ。セレステの力を奪う」
「はい。今のままでは、誰かを人質にとり、いつ脅されるかわかりません」
光の巫女の力を奪い、神殿の権威を失わせる。
それなら、フリアンが王に即位した後、神殿から邪魔されることなく、シモン先生やティアたちも危険にさらされない。
レジェスが馬を止め、命令を下そうとしたその時――
「レジェス様! 敵襲です!」
「神殿の僧兵どもが、待ち伏せしていたようです!」
高台から現れたのは、弓矢と槍を持った僧兵たちだった。
そして、セレステ。
遠目からでもわかるくらいに、セレステは憎悪に満ちた表情を浮かべ、私とレジェスを見下ろす。
「卑怯な真似をする。だが、こちらから行く手間がはぶけた」
レジェスが弓矢を手にし、私が闇を作り出そうとした瞬間――眩しい光が辺りを包んだ。
「視力を奪えば、反撃もできないでしょう?」
真っ白な光の向こうに、セレステの高笑いする声と馬の蹄の音がする。
レジェスを守ろうと、護衛たちが身を盾にする。
――セレステは私だけでなく、全員殺すつもりでいる!
光の巫女が殺したなどと、言われては信者が減ってしまう恐れがあるからか、ここにいる全員を始末するつもりだ。
殺されると思ったけれど、いつまでたっても弓矢は飛んでこなかった。
「あ、あれ?」
「思ったより、遅かったな」
光が消えて、視力が回復する。
レジェスの無事な姿と余裕の表情を見て、なにか起きたのだとわかった。
「フリアン様!」
セレステたちを追ってきたのか、その背後には騎士たちを連れたフリアンがいた。
フリアンが放った矢がセレステの肩に刺さり、その場で倒れている。
「光の巫女セレステと僧兵たちを捕らえよ」
フリアンが騎士たちに命じる。
倒れているセレステと抵抗する僧兵たちは、あっという間に捕まった。
僧兵が戦い慣れている騎士に敵うはずもない。
「レジェス。ルナリアを守ってもらわないと困るよ」
「お前が来るとわかっていたからな」
いつも大変な時に駆けつけてくれるフリアン。
そして、呆れた顔でレジェスを見る姿もいつもどおりの光景だった。
「レジェスは僕を頼りすぎる」
「頼れる俺の友人だ」
「友人って言っておけば、すべて許されると思うなよ」
フリアンがレジェスに笑ってる。
そして、私とギクシャクしていたはずが、フリアンは変わらない態度で接してくれた。
「見送りに遅れてごめん」
アギラカリサの巫女になり、レジェスと国を去る。
その選択で一番傷つくのは、フリアンだとわかっていた。
「私こそ、ごめんなさい……。オルテンシア王国のことも、王位も全部押し付けて……」
「いいんだ。四年前、君が女王にならないと言った時から、僕はわかってた。覚悟はできていたよ。できれば、一緒に国を治めたかったというのは、僕のわがままだ」
優しいフリアンは、私を責めず、そしてレジェスをにらんだ。
「レジェス。ルナリアはオルテンシア王国の大切な姫だ。絶対、不幸にするなよ?」
「ああ」
フリアンは私の額飾りをはずし、新しい額飾りをつけた。
それは、ルナリアの花の色、レジェスの瞳の色をした紫色の宝石がはめこまれた額飾りだった。
「これが届くのを待っていたんだ。旅立つ君になにかプレゼントしたかった」
我慢していた涙がこぼれた。
「フリアン様……ありがとう……」
フリアンは私の涙をぬぐい、額飾りにキスをした。
「おい!?」
「レジェスがダメなら僕がいる。嫌になったら、オルテンシア王国へいつでも戻っておいで」
キラキラオーラを放つフリアンは、やっぱり圧倒的な王子様だった。
レジェスが苦々しい顔で、額飾りを見る。
「この額飾りを見るたびに思い出すだろうが!」
「ルナリアを連れていくんだから、これくらいは許されると思うけどね」
フリアンの寂しそうな顔は、レジェスを黙らせた。
「なにが次期王位継承者よ! 光の巫女に矢を射るなんて、オルテンシア王国の王として認めない! 絶対に認めないわっ!」
血走った目でセレステは私たちを見る。
私はゆっくりとセレステへ歩み寄り、その額に触れる。
「な、なにをするの? ルナリア!? なにをするつもり!?」
暴れてもセレステは騎士たちに捕えられ、動けない。
「光の巫女の力を奪います」
「やめなさい! やめて!」
セレステから光の巫女の力を奪った。
力が消えたことをセレステならわかるはずだ。
呆然とした顔で、セレステが私を見つめる。
「ルナリア、返しなさいよっ! 私のものよ! 光の巫女は私なんだからっー!」
「お姉様。これからのオルテンシア王国には、光の巫女がいないほうがいいんです。ようやく王家は光の巫女の力ではなく、みずからの力で国を治めるようになったんです」
そう――お父様だって本当はわかっていた。
アギラカリサの王子たちに騙されたけれど、自分の力でなんとかしなくては……と。
光の巫女が現れなければ、威厳を保てない王家など、民にとって不幸なだけ。
これからのオルテンシア王国には、フリアンがいる。
フリアンなら、光の巫女がいなくても国を守ってくれるだろう。
オルテンシア王国次期王位継承者として、フリアンが宣言した。
「セレステ王女。ルナリア王女を――いや、アギラカリサ第四王子レジェスの妻を殺そうとした罪で、流罪を命じる」
「流罪……!?」
「流刑地はマーレア諸島の無人島だ。たくさんある小島のひとつらしいよ。今回、迷惑をかけたお詫びとして、ルオン様からいただいたばかりだ」
つまり、今もらったばかりの無人島ということは、まったく整備されてない島である。
セレステはうなだれ、そのまま、罪人用の馬車に乗せられていった。
「フリアン様はわかっていたのですか?」
「いや、僕じゃなくてシモンだね。きっと途中で君たちを襲うだろうと、予想していたみたいだ」
「さすがシモン先生ですね」
私は残された人たちを心配してたけど、シモン先生の読みでは、セレステが私たちを殺すと考えた。
「フリアン様。みんなをよろしくお願いします」
「ああ。レジェスに負けない王になるよ」
「俺に負けない王か。それは頼もしいことだ」
レジェスがにやりと笑った。
「よし、フリアン。どちらがいい国にするか競争だな」
「ルナリアは奪われてしまったけど、次は負けないよ」
ルナリアが見ることがなかった小説『二番目の姫』の続きが、ここにあった。
物語は続く。
「ルナリア! アギラカリサへ行くぞ!」
「はい」
レジェスが差し出した手を握り返した。
私はアギラカリサ王宮の窓辺で、新しい物語を記すだろう。
そのラストは決まっている。
――こうして、二番目の姫は王の最愛となり、世界で一番幸せに暮らしました。
【了】
シモン先生がレジェスと私を送り出す時に言った言葉だった。
逃げたセレステは、私たちの出発時間になっても姿を見せなかった。
けれど、シモン先生はこのまま引き下がるようなセレステではないと考えているようだ。
神殿の僧兵たちは、光の女神の加護を受けるセレステを信じ切っている。
だから、セレステの敵となった人間になにをするかわからない――
「セレステをあのままにしておくのは危険だな」
「……レジェス様」
残る人々が心配だと、レジェスも私と同じように考えていた。
私たちがいなくなった後、セレステが光の巫女の権力を使い、私の大切な人たちを苦しめる可能性がある。
ティアやシモン先生、フリアン、侍女たち……みんなの顔が思い浮かぶ。
「ルナリア。オルテンシア王宮へ戻るぞ。セレステの力を奪う」
「はい。今のままでは、誰かを人質にとり、いつ脅されるかわかりません」
光の巫女の力を奪い、神殿の権威を失わせる。
それなら、フリアンが王に即位した後、神殿から邪魔されることなく、シモン先生やティアたちも危険にさらされない。
レジェスが馬を止め、命令を下そうとしたその時――
「レジェス様! 敵襲です!」
「神殿の僧兵どもが、待ち伏せしていたようです!」
高台から現れたのは、弓矢と槍を持った僧兵たちだった。
そして、セレステ。
遠目からでもわかるくらいに、セレステは憎悪に満ちた表情を浮かべ、私とレジェスを見下ろす。
「卑怯な真似をする。だが、こちらから行く手間がはぶけた」
レジェスが弓矢を手にし、私が闇を作り出そうとした瞬間――眩しい光が辺りを包んだ。
「視力を奪えば、反撃もできないでしょう?」
真っ白な光の向こうに、セレステの高笑いする声と馬の蹄の音がする。
レジェスを守ろうと、護衛たちが身を盾にする。
――セレステは私だけでなく、全員殺すつもりでいる!
光の巫女が殺したなどと、言われては信者が減ってしまう恐れがあるからか、ここにいる全員を始末するつもりだ。
殺されると思ったけれど、いつまでたっても弓矢は飛んでこなかった。
「あ、あれ?」
「思ったより、遅かったな」
光が消えて、視力が回復する。
レジェスの無事な姿と余裕の表情を見て、なにか起きたのだとわかった。
「フリアン様!」
セレステたちを追ってきたのか、その背後には騎士たちを連れたフリアンがいた。
フリアンが放った矢がセレステの肩に刺さり、その場で倒れている。
「光の巫女セレステと僧兵たちを捕らえよ」
フリアンが騎士たちに命じる。
倒れているセレステと抵抗する僧兵たちは、あっという間に捕まった。
僧兵が戦い慣れている騎士に敵うはずもない。
「レジェス。ルナリアを守ってもらわないと困るよ」
「お前が来るとわかっていたからな」
いつも大変な時に駆けつけてくれるフリアン。
そして、呆れた顔でレジェスを見る姿もいつもどおりの光景だった。
「レジェスは僕を頼りすぎる」
「頼れる俺の友人だ」
「友人って言っておけば、すべて許されると思うなよ」
フリアンがレジェスに笑ってる。
そして、私とギクシャクしていたはずが、フリアンは変わらない態度で接してくれた。
「見送りに遅れてごめん」
アギラカリサの巫女になり、レジェスと国を去る。
その選択で一番傷つくのは、フリアンだとわかっていた。
「私こそ、ごめんなさい……。オルテンシア王国のことも、王位も全部押し付けて……」
「いいんだ。四年前、君が女王にならないと言った時から、僕はわかってた。覚悟はできていたよ。できれば、一緒に国を治めたかったというのは、僕のわがままだ」
優しいフリアンは、私を責めず、そしてレジェスをにらんだ。
「レジェス。ルナリアはオルテンシア王国の大切な姫だ。絶対、不幸にするなよ?」
「ああ」
フリアンは私の額飾りをはずし、新しい額飾りをつけた。
それは、ルナリアの花の色、レジェスの瞳の色をした紫色の宝石がはめこまれた額飾りだった。
「これが届くのを待っていたんだ。旅立つ君になにかプレゼントしたかった」
我慢していた涙がこぼれた。
「フリアン様……ありがとう……」
フリアンは私の涙をぬぐい、額飾りにキスをした。
「おい!?」
「レジェスがダメなら僕がいる。嫌になったら、オルテンシア王国へいつでも戻っておいで」
キラキラオーラを放つフリアンは、やっぱり圧倒的な王子様だった。
レジェスが苦々しい顔で、額飾りを見る。
「この額飾りを見るたびに思い出すだろうが!」
「ルナリアを連れていくんだから、これくらいは許されると思うけどね」
フリアンの寂しそうな顔は、レジェスを黙らせた。
「なにが次期王位継承者よ! 光の巫女に矢を射るなんて、オルテンシア王国の王として認めない! 絶対に認めないわっ!」
血走った目でセレステは私たちを見る。
私はゆっくりとセレステへ歩み寄り、その額に触れる。
「な、なにをするの? ルナリア!? なにをするつもり!?」
暴れてもセレステは騎士たちに捕えられ、動けない。
「光の巫女の力を奪います」
「やめなさい! やめて!」
セレステから光の巫女の力を奪った。
力が消えたことをセレステならわかるはずだ。
呆然とした顔で、セレステが私を見つめる。
「ルナリア、返しなさいよっ! 私のものよ! 光の巫女は私なんだからっー!」
「お姉様。これからのオルテンシア王国には、光の巫女がいないほうがいいんです。ようやく王家は光の巫女の力ではなく、みずからの力で国を治めるようになったんです」
そう――お父様だって本当はわかっていた。
アギラカリサの王子たちに騙されたけれど、自分の力でなんとかしなくては……と。
光の巫女が現れなければ、威厳を保てない王家など、民にとって不幸なだけ。
これからのオルテンシア王国には、フリアンがいる。
フリアンなら、光の巫女がいなくても国を守ってくれるだろう。
オルテンシア王国次期王位継承者として、フリアンが宣言した。
「セレステ王女。ルナリア王女を――いや、アギラカリサ第四王子レジェスの妻を殺そうとした罪で、流罪を命じる」
「流罪……!?」
「流刑地はマーレア諸島の無人島だ。たくさんある小島のひとつらしいよ。今回、迷惑をかけたお詫びとして、ルオン様からいただいたばかりだ」
つまり、今もらったばかりの無人島ということは、まったく整備されてない島である。
セレステはうなだれ、そのまま、罪人用の馬車に乗せられていった。
「フリアン様はわかっていたのですか?」
「いや、僕じゃなくてシモンだね。きっと途中で君たちを襲うだろうと、予想していたみたいだ」
「さすがシモン先生ですね」
私は残された人たちを心配してたけど、シモン先生の読みでは、セレステが私たちを殺すと考えた。
「フリアン様。みんなをよろしくお願いします」
「ああ。レジェスに負けない王になるよ」
「俺に負けない王か。それは頼もしいことだ」
レジェスがにやりと笑った。
「よし、フリアン。どちらがいい国にするか競争だな」
「ルナリアは奪われてしまったけど、次は負けないよ」
ルナリアが見ることがなかった小説『二番目の姫』の続きが、ここにあった。
物語は続く。
「ルナリア! アギラカリサへ行くぞ!」
「はい」
レジェスが差し出した手を握り返した。
私はアギラカリサ王宮の窓辺で、新しい物語を記すだろう。
そのラストは決まっている。
――こうして、二番目の姫は王の最愛となり、世界で一番幸せに暮らしました。
【了】
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