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第一章 エルフの少女
29話 「霊視シルフェリア」
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もうとっくに覚悟が決まっているイリスに躊躇は無い。
シルフェリアの霊樹に契約のキスをする。
普通は複雑な儀式を行う物なのだが、先走り精霊シルフェリアが儀式を既に終わらせていて後は契約のキスのみにしていたのだ。
主従契約により主のイリスの魔力が大量に従のシルフェリアに吸われる!
だがしかし!あのバーベル特訓に比べたら全然大した事は無い。
シルフェリアの魂を霊樹より抜きとり一度自身の体内に入れる。
そこで一度、「霊視」のスキルと同化させて、すぐに分離して魂は霊樹に返す。
簡単に書いたが魂の秘術の連続技で普通はこんな事は出来ない。
師匠のクレアが一連の超高度な術式を考えてくれて、イリスがひたすら反復で練習していたので簡単に見えただけだ。
他力本願だったがこれでシルフェリアの夢とイリスの霊視が繋がったのだ。
《・・・・・・・シルフェリア?聞こえる?》
《うへへへへ、ちっちゃくてイリス可愛いい、えへへへー》
どんな夢を見ているのやら・・・
《シルフェリアー?》
《うへへへへ、ちっちゃくて可愛いお手手を撫で撫でしちゃいましょう》
《シルフェリア?起きてー、起きろー、起きろっつてんだろーーー!!!》
《ひゃああああ??!!》あっ・・・起きた。
イメージでシルフェリアがキョロキョロと周囲を見回しているのが分かる。
《これは??私、どうなっているのです?ここはあの世?あの世ですね?!》
《違うから、シルフェリアは今イリスの霊視の中にいるのよ》
《霊視?・・・私はスキルに転生をしたのですか?》
《違うよ、期間限定でシルフェリアはイリスの霊視と同一存在になっただけ、
転生はこれから・・・これ・・・からで》
《イリス?どうしました?》
《うわぁあああーーーーーんん!!シルフェリアあああああ!!!》
久しぶりにシルフェリアと話す事が出来たイリスは溜まっていた色々な感情が、一気に全部噴出した、本気での超号泣だ。
《ひゃあああ?!イリス落ちついてーーーー!》
シルフェリアはそう言うが落ち着いてやる物か!泣き止んでやるモノか!
どれだけ寂しくて心配したと思ってたんだ!
もう話せないかと、どれだけ不安の日々を送ったか思い知らせてやる!
そう思ったイリスはワガママ全開で号泣し続けた・・・
泣き疲れて寝落ちしたのは1時間後だった・・・
シルフィーナが抱っこしてる寝ているイリスの額に手を当ててクレアが色々と診断して、
「ふむ、しっかりとシルフェリア殿の魂の分離体が「霊視」のスキルに定着しておるの、成功じゃ。
しかし無理が祟ってイリスの身体は相当疲弊しておる」
可愛い愛弟子の頭を撫でながら、「良う頑張ったなイリス」と微笑む。
「一年は絶対安静じゃ、シルフィーナ殿、中級以上の魔法行使せぬ様にしっかりイリスを見張るのじゃぞ」
「ええ?!クレア様はイリスの身体は大丈夫だとずっと言っていたじゃありませんか?!」
クレアのカミングアウトにめっちゃ驚くシルフィーナ。
「嘘も方便じゃ」
「ええーーーー?!」
「これくらい無理をせねば、こんな荒業を達成出来る訳が無かったのでな・・・
妾は精霊契約を達成したいイリスの思いの強さに負けたのじゃ」
本当はイリスの無理な修行を止めたくて仕方無かったクレア。
今回の修行は命の危険も大きかったからだ。
しかしイリスの決意が堅すぎてクレアには止める事が出来なかった。
シルフィーナも同様だったのでその事について文句を言う事はなかった。
するとシルフィーナの腕の中のイリスが修行を開始した頃と同じくらいに身体が縮んだ・・・
比喩でなく、本当に縮んだのだ。
「ええええ?!」「なんと?!」これにはマジで驚いたクレアとシルフィーナ。
どうやらイリスは魔力が枯渇し過ぎると縮むらしい。
「こ・・・これはまた・・・面白い体質じゃな・・・」
御歳15000歳のクレアでも初めて見た現象で軽く混乱している。
「一旦帰ろうかとも思うたが・・・心配なので暫し一緒に居るか」
クレアもウッドエルフの集落に滞在する事にした様だ。
こんな事が現実で起きていると知らずにイリスは夢の中でシルフェリアに抱きついて甘えまくっていた。
《シルフェリアはイリスがどれだけ苦労したが分かってません》
《はい・・・ごめんなさい》
ただ爆睡していたシルフェリアは素直に謝ると、
《うふふふふ~♪♪♪》イリスは顔をシルフェリアの胸にグリグリする。
《そう言えばこの状況、私は本当に良く分からないのです》
大分落ち着いたイリスが二重精霊契約と霊視との融合を説明すると・・・
《なっなななんて危ない事を・・・》シルフェリアはショックで気絶してしまう。
夢の中で気絶すると言う器用な離れ技をやってのけたシルフェリア。
まあ、10秒程度の気絶だったが。
後にクレアがこの現象を知り、「実に興味深いのう」と研究を開始するのだ。
シルフェリアが目を覚ますと、
「これからも一緒だね!」とイリスが笑い掛ける。
「そうですね一緒です」とシルフェリアはイリスを抱きしめる。
残された時間で精一杯の思い出作ろうと2人は誓い合ったのだった。
何はともあれ復活おめでとう!シルフェリア。
シルフェリアの霊樹に契約のキスをする。
普通は複雑な儀式を行う物なのだが、先走り精霊シルフェリアが儀式を既に終わらせていて後は契約のキスのみにしていたのだ。
主従契約により主のイリスの魔力が大量に従のシルフェリアに吸われる!
だがしかし!あのバーベル特訓に比べたら全然大した事は無い。
シルフェリアの魂を霊樹より抜きとり一度自身の体内に入れる。
そこで一度、「霊視」のスキルと同化させて、すぐに分離して魂は霊樹に返す。
簡単に書いたが魂の秘術の連続技で普通はこんな事は出来ない。
師匠のクレアが一連の超高度な術式を考えてくれて、イリスがひたすら反復で練習していたので簡単に見えただけだ。
他力本願だったがこれでシルフェリアの夢とイリスの霊視が繋がったのだ。
《・・・・・・・シルフェリア?聞こえる?》
《うへへへへ、ちっちゃくてイリス可愛いい、えへへへー》
どんな夢を見ているのやら・・・
《シルフェリアー?》
《うへへへへ、ちっちゃくて可愛いお手手を撫で撫でしちゃいましょう》
《シルフェリア?起きてー、起きろー、起きろっつてんだろーーー!!!》
《ひゃああああ??!!》あっ・・・起きた。
イメージでシルフェリアがキョロキョロと周囲を見回しているのが分かる。
《これは??私、どうなっているのです?ここはあの世?あの世ですね?!》
《違うから、シルフェリアは今イリスの霊視の中にいるのよ》
《霊視?・・・私はスキルに転生をしたのですか?》
《違うよ、期間限定でシルフェリアはイリスの霊視と同一存在になっただけ、
転生はこれから・・・これ・・・からで》
《イリス?どうしました?》
《うわぁあああーーーーーんん!!シルフェリアあああああ!!!》
久しぶりにシルフェリアと話す事が出来たイリスは溜まっていた色々な感情が、一気に全部噴出した、本気での超号泣だ。
《ひゃあああ?!イリス落ちついてーーーー!》
シルフェリアはそう言うが落ち着いてやる物か!泣き止んでやるモノか!
どれだけ寂しくて心配したと思ってたんだ!
もう話せないかと、どれだけ不安の日々を送ったか思い知らせてやる!
そう思ったイリスはワガママ全開で号泣し続けた・・・
泣き疲れて寝落ちしたのは1時間後だった・・・
シルフィーナが抱っこしてる寝ているイリスの額に手を当ててクレアが色々と診断して、
「ふむ、しっかりとシルフェリア殿の魂の分離体が「霊視」のスキルに定着しておるの、成功じゃ。
しかし無理が祟ってイリスの身体は相当疲弊しておる」
可愛い愛弟子の頭を撫でながら、「良う頑張ったなイリス」と微笑む。
「一年は絶対安静じゃ、シルフィーナ殿、中級以上の魔法行使せぬ様にしっかりイリスを見張るのじゃぞ」
「ええ?!クレア様はイリスの身体は大丈夫だとずっと言っていたじゃありませんか?!」
クレアのカミングアウトにめっちゃ驚くシルフィーナ。
「嘘も方便じゃ」
「ええーーーー?!」
「これくらい無理をせねば、こんな荒業を達成出来る訳が無かったのでな・・・
妾は精霊契約を達成したいイリスの思いの強さに負けたのじゃ」
本当はイリスの無理な修行を止めたくて仕方無かったクレア。
今回の修行は命の危険も大きかったからだ。
しかしイリスの決意が堅すぎてクレアには止める事が出来なかった。
シルフィーナも同様だったのでその事について文句を言う事はなかった。
するとシルフィーナの腕の中のイリスが修行を開始した頃と同じくらいに身体が縮んだ・・・
比喩でなく、本当に縮んだのだ。
「ええええ?!」「なんと?!」これにはマジで驚いたクレアとシルフィーナ。
どうやらイリスは魔力が枯渇し過ぎると縮むらしい。
「こ・・・これはまた・・・面白い体質じゃな・・・」
御歳15000歳のクレアでも初めて見た現象で軽く混乱している。
「一旦帰ろうかとも思うたが・・・心配なので暫し一緒に居るか」
クレアもウッドエルフの集落に滞在する事にした様だ。
こんな事が現実で起きていると知らずにイリスは夢の中でシルフェリアに抱きついて甘えまくっていた。
《シルフェリアはイリスがどれだけ苦労したが分かってません》
《はい・・・ごめんなさい》
ただ爆睡していたシルフェリアは素直に謝ると、
《うふふふふ~♪♪♪》イリスは顔をシルフェリアの胸にグリグリする。
《そう言えばこの状況、私は本当に良く分からないのです》
大分落ち着いたイリスが二重精霊契約と霊視との融合を説明すると・・・
《なっなななんて危ない事を・・・》シルフェリアはショックで気絶してしまう。
夢の中で気絶すると言う器用な離れ技をやってのけたシルフェリア。
まあ、10秒程度の気絶だったが。
後にクレアがこの現象を知り、「実に興味深いのう」と研究を開始するのだ。
シルフェリアが目を覚ますと、
「これからも一緒だね!」とイリスが笑い掛ける。
「そうですね一緒です」とシルフェリアはイリスを抱きしめる。
残された時間で精一杯の思い出作ろうと2人は誓い合ったのだった。
何はともあれ復活おめでとう!シルフェリア。
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