679 / 885
第八章 真なる聖剣
784 筋肉と魔封具
しおりを挟む
一番の問題は武器だ。
当然だが、剣は取り上げられている。
これだけ手の込んだ方法を取る相手だ、攫った現場に証拠となるような品物を残しておくとは思えないので、別に処分してしまったか、人間と一緒に運んだかどちらかだろう。
いや、武器や装備品は個々人の特徴が強く出るものだ。
これだけ用心深いなら、現地で処分しようとは思わないはずだ。
とはいえ、同じように運ばれているというのは、半分以上願望だな。
星降りはもはや俺にとってなくてはならない剣だ。
失う訳にはいかない。
もし、一緒に運ばれてなくても、なんとしても探し出すつもりだ。
さて、とりあえず今の状況だが、捕まった人間は、荷物のようにしまい込まれている。
人間の入った箱が並べられた倉庫のような密閉空間に、香が濃く立ち込めているから、これで目覚めないようにしてあるのだろう。
俺はフォルテが起こしてくれたおかげで助かったという訳だ。
そして各々の状況を確認してみた結果、勇者と聖女が大変なことになっていることが判明した。
それぞれの魔力が大きいせいで、魔封具がまるで呪具のようになっている。
ドラゴンでも起きないんじゃないか? ありゃあ。
正直、フォルテすら怖れて近寄れない状況だ。
使った奴の想定を越えてるぞ、おそらく。
どうやって解除するんだよ。
とりあえず、勇者と聖女の問題は後回しだ。
メルリルは揺さぶっても起きない。
というか、女性陣は、俺達とは違うアクセサリータイプの魔道具を重ね掛けされているようだ。
俺達は茶でやられたが、女性陣はアクセサリーに偽装した魔道具でやられたか。
ルフは子どもだけに、香の影響が心配だったが、今のところ異変はない。
残るは聖騎士か。
聖騎士は魔力がないので、魔封具はほとんど機能していないはずだ。
最初の薬と香の影響だけか?
フォルテで聖騎士の箱へと近づく。
お、聖騎士の鎧が全て剥がされて、内着だけになっている。
実はあの内着がドラゴンの鱗を元に作られたものとはわからなかったようだ。
まぁ普通はわからないよな。
「よし、フォルテ、魔力をぶっつけてやれ」
魔封具は装着者の魔力を吸収するが、外からの魔力を防ぐようなものではない。
魔力のない聖騎士にとって、そのままぶつけられる魔力は、単なる衝撃に感じる……はずだ。
内着の保護のない頭には衝撃が入るはず。
……まぁ、死にはしないだろう。
「ピャウッ!」
なぜかフォルテはかなり張り切って魔力を練り、聖騎士めがけて放った。
ちょっとやりすぎなんじゃ? と、心配したが、なんと、聖騎士の奴、眠ったままそれを避けたのである。
そして、パチッと目を覚ました。
嘘だろ?
こいつ、今まで勇者や聖女の影に隠れてあんまり目立たずに来たが、かなりとんでもない奴だよな。
今までも、凄い奴だとは思っていたが、今のはちょっと人間離れしてたぞ?
「う……? 何が。……勇者!」
「クルス、動けるか?」
聖騎士はぎょっとしたように声の聞こえる方向を向いた。
聖騎士は箱のなかなので、フォルテの姿ははっきり見えないはずだ。
隙間はあるが、細い網目のようなものに過ぎない。
「フォルテ……か? ダスター殿?」
だが、さすが、すぐに気づいたようだ。
そして、自分が拘束されているのに気づき、その拘束を解こうとする。
ギシッ、ギシシッと、きしみを上げて、ベルト状の拘束具が引き伸ばされた。
魔封具としての力は発揮しないものの、普通の拘束具程度の拘束力はある。
そのベルトが、ギリリときしみを上げて、ピシッと音を立てた。
拘束具には必ず接続部分がある。
その接続部分が外れようとしているのだ。
時間的にどのくらい掛かったか、ともあれ、短くない時間を費やして、とうとう聖騎士は拘束具を破壊した。
聖騎士の筋肉が膨れ上がり、金具が吹っ飛ぶのを目撃してしまった。
凄い。
なんというか、男として憧れる力強さだ。
次は箱。
箱は、それぞれ紐のようなものでぐるぐる巻にされているだけだ。
「ぐうううううっ!」
唸るような聖騎士の声と共に、バコン! と、箱の蓋が弾け飛ぶ。
今の音、大丈夫かな?
「ふう。フォルテ、ありがとう」
「ピャッ!」
聖騎士の礼に、どういたしましてと胸を張るフォルテ。
まぁ頑張ったから、多少誇ってもいいだろう。
「ダスター殿はどこですか?」
「ここだ」
箱を殴りつける。
「勇者達は?」
「あっちはちょっと厄介なことになっている。俺を先に出してくれ」
「わかりました」
俺が解放されるのは簡単だった。
箱を開けた後は、魔封具の核となっている術式紋を傷つけて機能を失わせ、ベルトの接続部を引きちぎるだけでいい。
まぁ普通は引きちぎれないんだがな。
「助かった。油断したな、お互い」
「面目次第もありません」
聖騎士は目に見えて落ち込んだ。
いや、お前だけが引っかかった訳じゃないからな。
「相手が一枚上だったってことさ。ああいう日常的なことにいちいち神経を尖らしていたらまともに生活も出来ないからな。悪意のかけらも感じさせないとは、あの女かなりの曲者だな」
「勇者か聖女さまを狙ったものでしょうか?」
「いや、それならこんなふうに放置しておくとは思えない。もっと厳重に閉じ込めるだろ。それに……」
俺はいくつかの箱を示す。
「一般人も何人か捕まっている。一番ありえるのは人さらいだな」
「なるほど」
「大公国では、以前も人さらいとやり合ったよな。もしかすると、大規模な人身売買組織があるのかもしれない」
「なるほど、あの連中ですか。女子どもにまで非道を行っていた……今度こそ、息の根を止めましょう」
「これだけ俺達に関わって来るんだ。覚悟は出来てるんだろ」
聖騎士が物騒な目をしていたが、俺だって怒っている。
この組織、ただじゃおかないからな。
「まずはメルリルとテスタを起こそう。ルフは拘束だけ解いて、起こさなくていいだろう。アルフとミュリアは……どうしたらいいかな? 下手に触ると本人達に反動がありそうだし」
まさか魔封具がここまで妙なことになるとはな。
当然だが、剣は取り上げられている。
これだけ手の込んだ方法を取る相手だ、攫った現場に証拠となるような品物を残しておくとは思えないので、別に処分してしまったか、人間と一緒に運んだかどちらかだろう。
いや、武器や装備品は個々人の特徴が強く出るものだ。
これだけ用心深いなら、現地で処分しようとは思わないはずだ。
とはいえ、同じように運ばれているというのは、半分以上願望だな。
星降りはもはや俺にとってなくてはならない剣だ。
失う訳にはいかない。
もし、一緒に運ばれてなくても、なんとしても探し出すつもりだ。
さて、とりあえず今の状況だが、捕まった人間は、荷物のようにしまい込まれている。
人間の入った箱が並べられた倉庫のような密閉空間に、香が濃く立ち込めているから、これで目覚めないようにしてあるのだろう。
俺はフォルテが起こしてくれたおかげで助かったという訳だ。
そして各々の状況を確認してみた結果、勇者と聖女が大変なことになっていることが判明した。
それぞれの魔力が大きいせいで、魔封具がまるで呪具のようになっている。
ドラゴンでも起きないんじゃないか? ありゃあ。
正直、フォルテすら怖れて近寄れない状況だ。
使った奴の想定を越えてるぞ、おそらく。
どうやって解除するんだよ。
とりあえず、勇者と聖女の問題は後回しだ。
メルリルは揺さぶっても起きない。
というか、女性陣は、俺達とは違うアクセサリータイプの魔道具を重ね掛けされているようだ。
俺達は茶でやられたが、女性陣はアクセサリーに偽装した魔道具でやられたか。
ルフは子どもだけに、香の影響が心配だったが、今のところ異変はない。
残るは聖騎士か。
聖騎士は魔力がないので、魔封具はほとんど機能していないはずだ。
最初の薬と香の影響だけか?
フォルテで聖騎士の箱へと近づく。
お、聖騎士の鎧が全て剥がされて、内着だけになっている。
実はあの内着がドラゴンの鱗を元に作られたものとはわからなかったようだ。
まぁ普通はわからないよな。
「よし、フォルテ、魔力をぶっつけてやれ」
魔封具は装着者の魔力を吸収するが、外からの魔力を防ぐようなものではない。
魔力のない聖騎士にとって、そのままぶつけられる魔力は、単なる衝撃に感じる……はずだ。
内着の保護のない頭には衝撃が入るはず。
……まぁ、死にはしないだろう。
「ピャウッ!」
なぜかフォルテはかなり張り切って魔力を練り、聖騎士めがけて放った。
ちょっとやりすぎなんじゃ? と、心配したが、なんと、聖騎士の奴、眠ったままそれを避けたのである。
そして、パチッと目を覚ました。
嘘だろ?
こいつ、今まで勇者や聖女の影に隠れてあんまり目立たずに来たが、かなりとんでもない奴だよな。
今までも、凄い奴だとは思っていたが、今のはちょっと人間離れしてたぞ?
「う……? 何が。……勇者!」
「クルス、動けるか?」
聖騎士はぎょっとしたように声の聞こえる方向を向いた。
聖騎士は箱のなかなので、フォルテの姿ははっきり見えないはずだ。
隙間はあるが、細い網目のようなものに過ぎない。
「フォルテ……か? ダスター殿?」
だが、さすが、すぐに気づいたようだ。
そして、自分が拘束されているのに気づき、その拘束を解こうとする。
ギシッ、ギシシッと、きしみを上げて、ベルト状の拘束具が引き伸ばされた。
魔封具としての力は発揮しないものの、普通の拘束具程度の拘束力はある。
そのベルトが、ギリリときしみを上げて、ピシッと音を立てた。
拘束具には必ず接続部分がある。
その接続部分が外れようとしているのだ。
時間的にどのくらい掛かったか、ともあれ、短くない時間を費やして、とうとう聖騎士は拘束具を破壊した。
聖騎士の筋肉が膨れ上がり、金具が吹っ飛ぶのを目撃してしまった。
凄い。
なんというか、男として憧れる力強さだ。
次は箱。
箱は、それぞれ紐のようなものでぐるぐる巻にされているだけだ。
「ぐうううううっ!」
唸るような聖騎士の声と共に、バコン! と、箱の蓋が弾け飛ぶ。
今の音、大丈夫かな?
「ふう。フォルテ、ありがとう」
「ピャッ!」
聖騎士の礼に、どういたしましてと胸を張るフォルテ。
まぁ頑張ったから、多少誇ってもいいだろう。
「ダスター殿はどこですか?」
「ここだ」
箱を殴りつける。
「勇者達は?」
「あっちはちょっと厄介なことになっている。俺を先に出してくれ」
「わかりました」
俺が解放されるのは簡単だった。
箱を開けた後は、魔封具の核となっている術式紋を傷つけて機能を失わせ、ベルトの接続部を引きちぎるだけでいい。
まぁ普通は引きちぎれないんだがな。
「助かった。油断したな、お互い」
「面目次第もありません」
聖騎士は目に見えて落ち込んだ。
いや、お前だけが引っかかった訳じゃないからな。
「相手が一枚上だったってことさ。ああいう日常的なことにいちいち神経を尖らしていたらまともに生活も出来ないからな。悪意のかけらも感じさせないとは、あの女かなりの曲者だな」
「勇者か聖女さまを狙ったものでしょうか?」
「いや、それならこんなふうに放置しておくとは思えない。もっと厳重に閉じ込めるだろ。それに……」
俺はいくつかの箱を示す。
「一般人も何人か捕まっている。一番ありえるのは人さらいだな」
「なるほど」
「大公国では、以前も人さらいとやり合ったよな。もしかすると、大規模な人身売買組織があるのかもしれない」
「なるほど、あの連中ですか。女子どもにまで非道を行っていた……今度こそ、息の根を止めましょう」
「これだけ俺達に関わって来るんだ。覚悟は出来てるんだろ」
聖騎士が物騒な目をしていたが、俺だって怒っている。
この組織、ただじゃおかないからな。
「まずはメルリルとテスタを起こそう。ルフは拘束だけ解いて、起こさなくていいだろう。アルフとミュリアは……どうしたらいいかな? 下手に触ると本人達に反動がありそうだし」
まさか魔封具がここまで妙なことになるとはな。
21
あなたにおすすめの小説
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。