629 / 885
第八章 真なる聖剣
734 頼りになる?者達
しおりを挟む
疲れ切っていた俺達は、いろいろなことを考えるのは後回しにして、アリアドネの糸を使って迷宮入り口に戻ることにした。
ツムの持ち主が、仲間一人一人を意識しながらその周囲をぐるりと巡る。
戻りたい全員に銀色の糸が見えたら、持ち主はツムの先端で指を刺して血を流す。
すると、不思議なことにたちまち起点とした場所に戻ることが出来るのだ。
もともと、この糸を使う魔物であるアリアドネは、広い自分のテリトリーのあちこちに空の巣を張って、獲物がかかると、瞬時に自分の下へと引き寄せるという、厄介な魔物だった。
だが、この魔道具が作られてからは、糸が高値で取引されるようになり、見つかると即、冒険者に狩られてしまうという、少し憐れな魔物となってしまった。
人間の欲望の前には、強い魔物といえども、憐れな獲物になるしかないのだ。
「おっ!」
俺達が迷宮入り口に帰還すると、そこで探索者の受付をしていたらしい係官が、奇妙な声を上げた。
悲鳴のような歓声のような中途半場な声だ。
そして、俺達をしげしげと見て、勇者のマントを確認すると、その表情が定まり、歓喜の声を上げる。
「勇者御一行の御帰還である!」
「ちょ……」
あまり大々的にするなと釘を刺したかったが、もう遅い。
周囲で潜る前の打ち合わせや、戦利品を分配した後の打ち上げをやっていたらしい探索者達や、頼りになるギルドを探してうろうろしていたぺーぺーの駆け出し冒険者達が、こぞって立ち上がり、歓声を上げた。
「ひゃー! 勇者さま! 一杯どうだ? もちろん勇者さまのおごりで!」
「おおっ! あれが聖女さまでござるか。なんとうるわしい」
「貴様、聖女さまに不埒な想いを抱くならば、この場で俺と戦え!」
一つのパーティを見ただけでも、収拾がつかないのがよくわかる。
それが複数入り乱れているのだから、そのやかましさは想像がつくだろう。
「俺達は疲れている」
決して、怒鳴るようなことはしなかったが、その勇者の声は、喧騒のなかでも不思議と耳に響いた。
楽し気に盛り上がっていた、あまり行儀のよくない連中が一瞬凍り付く。
「だから、これで適当に祝ってくれ。俺達の無事な生還を」
勇者が皮袋をカウンターに放った。
この迷宮都市は、迷宮の入り口に塔が築かれていて、塔のなかで各種手続きをしている。
つまり迷宮入り口が、探索者達の待機所のような感じになっていて、ちょっとした料理や飲み物も、頼むことが出来るのだ。
皮袋がカウンターに落ちて、ジャリン! と、それなりに重い音を立てた。
「ヒャッハー! 話せるぜ、勇者さまぁ!」
「惚れるぜ!」
勇者はその称賛の声に、迷惑そうに背を向けると、迎えを頼むことなく、領主館へと帰還したのだった。
まぁ歩いて戻ったせいで、いろんな奴がぞろぞろついて来て、ちょっとした凱旋パレードのようになったが、その辺は、勘弁してもらいたい。
「お前、いくら出したんだ?」
「先日、教会に行ったときにもらった分をそのまま投げた」
「おおう……」
なんとか自分達のために用意してもらっている部屋に辿り着いてすぐに尋ねたが、そのあまりの気前のよさに、思わず顔を覆う。
「あんな汚れた金、冒険者達に飲んでもらったほうが役に立つというもんだ」
「気持ちはわかるが、この先だって金は必要だぞ。その……」
俺は視線で、聖女がテーブルに置いた包みを示す。
「剣をしつらえるにもかなり金がいるだろうし」
「なおさらだ。いくら偽物とは言え、聖剣を仕立てるのに汚れた金を使えるか!」
「金は金だろうに……まぁいいか」
今回の件はカーンとメイサーにおおいに貸しを作るつもりでいたし、聖剣の費用ぐらいあいつらに丸投げしても、文句を言われる筋合いじゃないよな。
「ふー。まぁもうとにかく一日は休もう。考えたり行動するのは後だ」
「はい。わたくしも、もう一歩も動けません」
「ミュリア、湯あみぐらいはしたほうがいいかも?」
「ダメ、寝ちゃいます」
聖女の口調がかなり砕けてる。
気を張っていたのが、緩んだんだろうな。
ふと後ろを見ると、メルリルは、近くにあったクッションを抱くようにして、既に寝息を立てていた。
なぜか片手で俺の上着を掴んでいる。
これ、前もやられた気がするんだが、癖なのか?
う、き、着替えたいのに着替えられない。
と、扉がノックされた。
「皆さま、お疲れのところ申し訳ありませんが、ご当主さまが、お話しをしたいと……」
ホルスの声だ。
「すまん、予定は全部明日以降にしてくれ。今日はともかく休ませてくれないか?」
俺がそう言うと、扉の向こうで一呼吸後に答えが帰って来た。
「承りました。我らが偉大なご客人の、お望みのままに」
少しは何か対処しなければならないと思っていたが、どうやらホルスが全部引き受けてくれるようだ。
これは、楽だな。
カーンめ、まさかこれまで仕事を全部、ホルスに丸投げして来たんじゃないよな。
こう、打てば響くように処理をしてくれると、癖になるぞ。
扉の向こうの気配がなくなる。
警備の兵も引き上げたようだ。
あ、結界どうしようかな?
聖女もメルリルも無理そうだぞ。
「フォルテ、お前、結界張れるか?」
「クルル……?」
「そうそう、ミュリアやメルリルがいつもやってるやつ」
「プギャ、ピャ……」
「メルリルのに近いのならイケるってか? よし、それでいい」
俺もこのとき、けっこう疲れていたんだろう。
よくよく確認しないまま、フォルテに結界を任せてしまった。
あまり眠った感覚のないまま、ふっと意識が戻る。
貼り付いた泥のように溜っていた疲労は解消しているようだ。
どのくらい寝ていたのか。
ガン! ガンッ!
「このっ! くそっ!」
「なんだ? どうした?」
ふと気づくと、勇者が真っ赤な顔をして、何かを殴っているようだった。
「あ、師匠。起きたのか! 見てくれ! 俺達が寝ている間に、何者かに閉じ込められた!」
「ん?」
周囲を見ると、青い結晶がキラキラと輝いている。
触ってみると、ガラスのようにも思えるが、試しにドラゴンの鱗で造られたナイフを刺してみても刺さらない。
「これはかなりの術者のしわざだ!」
勇者が焦ったように言う。
幸いなことに、まだ勇者以外は起き出してないようだ。
「ん~?」
俺は何か引っかかりを感じて、記憶を探る。
「あっ!」
誰に結界を頼んだのかを思い出した俺は、慌ててフォルテを探した。
フォルテはとても鳥とは思えないような、腹を天井に向けた格好でだらしなく寝ていた。
「あー、アルフ、大丈夫だ。これ、多分、フォルテの結界だ」
「なんだと? そいつ結界張れるのか? というか、師匠、これ、物質化してないか?」
「……お、おう、触れるな」
普通結界と言えば、魔法的、あるいは精霊を利用したもので、実際に目で見たり触れたりは出来ないものだ。
聖女の結界は、戦闘時は、境界をわかりやすくするためにうっすらとわざと色をつけているが、本来は色などない。
結局、朝には、気持ちよく起き出した若葉が、フォルテの結界である何かを食ってくれたので、特に騒ぎになることはなかったのだった。
ツムの持ち主が、仲間一人一人を意識しながらその周囲をぐるりと巡る。
戻りたい全員に銀色の糸が見えたら、持ち主はツムの先端で指を刺して血を流す。
すると、不思議なことにたちまち起点とした場所に戻ることが出来るのだ。
もともと、この糸を使う魔物であるアリアドネは、広い自分のテリトリーのあちこちに空の巣を張って、獲物がかかると、瞬時に自分の下へと引き寄せるという、厄介な魔物だった。
だが、この魔道具が作られてからは、糸が高値で取引されるようになり、見つかると即、冒険者に狩られてしまうという、少し憐れな魔物となってしまった。
人間の欲望の前には、強い魔物といえども、憐れな獲物になるしかないのだ。
「おっ!」
俺達が迷宮入り口に帰還すると、そこで探索者の受付をしていたらしい係官が、奇妙な声を上げた。
悲鳴のような歓声のような中途半場な声だ。
そして、俺達をしげしげと見て、勇者のマントを確認すると、その表情が定まり、歓喜の声を上げる。
「勇者御一行の御帰還である!」
「ちょ……」
あまり大々的にするなと釘を刺したかったが、もう遅い。
周囲で潜る前の打ち合わせや、戦利品を分配した後の打ち上げをやっていたらしい探索者達や、頼りになるギルドを探してうろうろしていたぺーぺーの駆け出し冒険者達が、こぞって立ち上がり、歓声を上げた。
「ひゃー! 勇者さま! 一杯どうだ? もちろん勇者さまのおごりで!」
「おおっ! あれが聖女さまでござるか。なんとうるわしい」
「貴様、聖女さまに不埒な想いを抱くならば、この場で俺と戦え!」
一つのパーティを見ただけでも、収拾がつかないのがよくわかる。
それが複数入り乱れているのだから、そのやかましさは想像がつくだろう。
「俺達は疲れている」
決して、怒鳴るようなことはしなかったが、その勇者の声は、喧騒のなかでも不思議と耳に響いた。
楽し気に盛り上がっていた、あまり行儀のよくない連中が一瞬凍り付く。
「だから、これで適当に祝ってくれ。俺達の無事な生還を」
勇者が皮袋をカウンターに放った。
この迷宮都市は、迷宮の入り口に塔が築かれていて、塔のなかで各種手続きをしている。
つまり迷宮入り口が、探索者達の待機所のような感じになっていて、ちょっとした料理や飲み物も、頼むことが出来るのだ。
皮袋がカウンターに落ちて、ジャリン! と、それなりに重い音を立てた。
「ヒャッハー! 話せるぜ、勇者さまぁ!」
「惚れるぜ!」
勇者はその称賛の声に、迷惑そうに背を向けると、迎えを頼むことなく、領主館へと帰還したのだった。
まぁ歩いて戻ったせいで、いろんな奴がぞろぞろついて来て、ちょっとした凱旋パレードのようになったが、その辺は、勘弁してもらいたい。
「お前、いくら出したんだ?」
「先日、教会に行ったときにもらった分をそのまま投げた」
「おおう……」
なんとか自分達のために用意してもらっている部屋に辿り着いてすぐに尋ねたが、そのあまりの気前のよさに、思わず顔を覆う。
「あんな汚れた金、冒険者達に飲んでもらったほうが役に立つというもんだ」
「気持ちはわかるが、この先だって金は必要だぞ。その……」
俺は視線で、聖女がテーブルに置いた包みを示す。
「剣をしつらえるにもかなり金がいるだろうし」
「なおさらだ。いくら偽物とは言え、聖剣を仕立てるのに汚れた金を使えるか!」
「金は金だろうに……まぁいいか」
今回の件はカーンとメイサーにおおいに貸しを作るつもりでいたし、聖剣の費用ぐらいあいつらに丸投げしても、文句を言われる筋合いじゃないよな。
「ふー。まぁもうとにかく一日は休もう。考えたり行動するのは後だ」
「はい。わたくしも、もう一歩も動けません」
「ミュリア、湯あみぐらいはしたほうがいいかも?」
「ダメ、寝ちゃいます」
聖女の口調がかなり砕けてる。
気を張っていたのが、緩んだんだろうな。
ふと後ろを見ると、メルリルは、近くにあったクッションを抱くようにして、既に寝息を立てていた。
なぜか片手で俺の上着を掴んでいる。
これ、前もやられた気がするんだが、癖なのか?
う、き、着替えたいのに着替えられない。
と、扉がノックされた。
「皆さま、お疲れのところ申し訳ありませんが、ご当主さまが、お話しをしたいと……」
ホルスの声だ。
「すまん、予定は全部明日以降にしてくれ。今日はともかく休ませてくれないか?」
俺がそう言うと、扉の向こうで一呼吸後に答えが帰って来た。
「承りました。我らが偉大なご客人の、お望みのままに」
少しは何か対処しなければならないと思っていたが、どうやらホルスが全部引き受けてくれるようだ。
これは、楽だな。
カーンめ、まさかこれまで仕事を全部、ホルスに丸投げして来たんじゃないよな。
こう、打てば響くように処理をしてくれると、癖になるぞ。
扉の向こうの気配がなくなる。
警備の兵も引き上げたようだ。
あ、結界どうしようかな?
聖女もメルリルも無理そうだぞ。
「フォルテ、お前、結界張れるか?」
「クルル……?」
「そうそう、ミュリアやメルリルがいつもやってるやつ」
「プギャ、ピャ……」
「メルリルのに近いのならイケるってか? よし、それでいい」
俺もこのとき、けっこう疲れていたんだろう。
よくよく確認しないまま、フォルテに結界を任せてしまった。
あまり眠った感覚のないまま、ふっと意識が戻る。
貼り付いた泥のように溜っていた疲労は解消しているようだ。
どのくらい寝ていたのか。
ガン! ガンッ!
「このっ! くそっ!」
「なんだ? どうした?」
ふと気づくと、勇者が真っ赤な顔をして、何かを殴っているようだった。
「あ、師匠。起きたのか! 見てくれ! 俺達が寝ている間に、何者かに閉じ込められた!」
「ん?」
周囲を見ると、青い結晶がキラキラと輝いている。
触ってみると、ガラスのようにも思えるが、試しにドラゴンの鱗で造られたナイフを刺してみても刺さらない。
「これはかなりの術者のしわざだ!」
勇者が焦ったように言う。
幸いなことに、まだ勇者以外は起き出してないようだ。
「ん~?」
俺は何か引っかかりを感じて、記憶を探る。
「あっ!」
誰に結界を頼んだのかを思い出した俺は、慌ててフォルテを探した。
フォルテはとても鳥とは思えないような、腹を天井に向けた格好でだらしなく寝ていた。
「あー、アルフ、大丈夫だ。これ、多分、フォルテの結界だ」
「なんだと? そいつ結界張れるのか? というか、師匠、これ、物質化してないか?」
「……お、おう、触れるな」
普通結界と言えば、魔法的、あるいは精霊を利用したもので、実際に目で見たり触れたりは出来ないものだ。
聖女の結界は、戦闘時は、境界をわかりやすくするためにうっすらとわざと色をつけているが、本来は色などない。
結局、朝には、気持ちよく起き出した若葉が、フォルテの結界である何かを食ってくれたので、特に騒ぎになることはなかったのだった。
11
お気に入りに追加
9,275
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい
増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。
目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた
3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ
いくらなんでもこれはおかしいだろ!
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。

5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。

放置された公爵令嬢が幸せになるまで
こうじ
ファンタジー
アイネス・カンラダは物心ついた時から家族に放置されていた。両親の顔も知らないし兄や妹がいる事は知っているが顔も話した事もない。ずっと離れで暮らし自分の事は自分でやっている。そんな日々を過ごしていた彼女が幸せになる話。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。